lec189.夫婦の絆 | カウンセリングサービス 仙台オフィシャルブログ

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カウンセリングサービス代表の平準司です。

 

私以上にあなたを愛する人がいるわけはない!

「夫の様子が、最近、なんかおかしい‥‥」。

 

そう思った奥さまが調べてみると、ご主人は会社の若い女の子と頻繁にメールのやりとりをしており、どうも、その彼女のことが好きになってしまっているようでした。

 

問いつめたところ、ご主人は逆ギレし、「おまえとの関係を壊す気はない。しかし、人を好きになる気持ちは止められない!」とわがままな主張をする始末。

 

で、奥さまは私どもの所にご相談に見えたわけです。

 

「子どもは高校生と中学生でまだまだ学費もかかりますし、私自身、自立するほどの経済的な基盤もないし、どうしましょう‥‥」、と。

 

ご主人にしてみれば、家には家庭をしっかりと守ってくれる奥様がいて、外には若くて可愛くてセクシーな愛人がいるという生活は、申し分ないといえるのかもしれません。


が、そんな生活が実際に可能なのかといえば、間違いなく、不可能であるわけです。

 

また、奥さまが「私さえがまんすれば、子どもを守ってやれるし、主人も機嫌よく働き、経済的には変わりなくやっていける‥‥」と考えたとしたら、ご主人のわがままはどんどんエスカレートしていくことでしょう。

 

私の過去の経験でいえば、このようなケースでは、奥さまがどれだけキッパリとご主人に意思を伝えられるかどうかで、家族が元に戻れるかどうかが決まります。

 

リスクを冒しても、「いままでのことは水に流しますから、愛人さんと別れなさい。私のところに戻ってきて、しっかりと責任を果たしなさい」とご主人にはっきりと伝えるということです。

 

若くて可愛くてセクシーな愛人は魅力的ではありますが、多くの場合、いまある家庭の安定した生活という土台があってこそ、ご主人もそれを楽しめるわけです。

 

そんなご主人に、奥さまが「あなたがしたことは水に流します。


帰ってくるなら、夫婦として、家族として、いままで通りに暮らしましょう」、しかし、「けじめをつけないのなら、家を出ていきます」というぐらいのはっきりした態度をとった場合、なんと95%ぐらいが元の鞘に戻っているのです。

 

このとき、もしも、あなたが「私さえがまんすれば‥‥」と考えるタイプであるとしたら、心のどこかに必ず「自分にはもはや愛される価値がないのだ」といった自己嫌悪のようなものがあるはずです。

 

そう、最大の敵は、じつは奥さま自身の無価値感であることが多いのです。

 

「自分はもう若くないし‥‥」、「若い子に比べれば、体にもガタがきてしまっているし‥‥」など、みなさんにも心あたりがあるのではないでしょうか。

 

でも、これは、“不利な材料”だけで自分を判断していることにほかなりません。

 

たとえば、ご主人と時間をかけて築いてきた二人の関係性や歴史などは、まったく配慮されていないわけです。


また、居心地よく、安定的な居場所を提供しつづけてきたこと、そこには大きな価値があるはずですが、これも計算に入っていません。

 

同じようなことは、年下の彼をもつ女性にもよく起こります。彼にしてみれば、あなたが年上であることはハナから知っていて、それ以上の魅力をあなたに感じているからこそおつきあいしているわけですよね。

 

ところが、当のあなたは「自分のほうが若くない」という理由で、自分ことを否定してしまうわけです。

 

へんな話ですよね。

 

今回のような奥さまの場合も、「愛人さんの若くて可愛くてセクシーなところは、彼にとって魅力的でしょうね」と思うばかりで、「それ以上の価値が自分にはある」とはなかなか考えられないわけです。

 

ご主人を取り戻すことができた奥さまの中には、こんなことをキッパリと言った人もいました。

 

「私ほどあなたのことを考え、あなたのことをわかっている人がいるというなら、その人のもとに行って幸せにしてもらえばいいじゃない。でもね、私以上にあなたを愛する人がいるわけはない!」

 

さて、あなたはいかがでしょうか? 二人のこれからにとっては、これが言えるか言えないかが、なによりも大事なことといえるようなのです。