翌日しんからのメール

「次はいつ会える?

でも同じ気持ちかな?

俺はただ会いたくて一緒にいたくて」


この人が好き

今すぐにでも会いたい

また抱きしめてもらいたい

またキスをしたい。。。


でも1人になるとどうしてもしんの家庭のことが頭をよぎる

このまま突き進んでしまっても私はきっと幸せにはなれない

割り切って付き合うくらいなら相手はいらない

ましてや、しんに対してそんな気持ちを持ちながら付き合うなんて出来ない

私が連絡を途絶えれば、約束さえしなければ

多分この関係はあっという間に自然消滅するんじゃないか?

その方がお互いにとって幸せかもしれない

深入りする前に終わらせたことがいいかもしれない。。。


でも私は弱い

しんに返信をしてしまう

「私は昨日のような会い方なら夜勤以外の日は大丈夫な日が多いから

〇さんの時間が空きそうな時に連絡してもらった方がいいかな

また会える日までお互いに仕事を頑張ろうね」

この時はまだ名字にさん付けで呼んでいた

そして夜勤の日程を一緒に送った

「わかったニコニコ

空く時間はすぐに連絡するね」


そして次の日には2日後の早めの夜から会えるからどう?と連絡が入った

私はまたウジウジと悩んでいた

そして返した返事は

「ごめんね

急遽夜勤になっちゃって

これからも夜勤の回数が少し増えてしまうかもしれないの」

「そっか。。。

残念だけどそればかりはしかたないね

夜勤は時間も不規則だから体に気を付けてね

夜勤になる日がまた決まったら教えて

その日以外で調整しよう」

その後私は返信をしなかった

夜勤になったというのも当然嘘


次の日午前中ににメールが来た

「今日は仕事で〇〇に来てるよ

せなさんも仕事頑張ってるかな?」

また返さなかった

夕方には

「忙しいかな?

返信来ないと心配になるけど何もないよね?」

このまま断ち切ってしまおう

なぜかそんな気持ちの方が強かった

夜になるとメールだけではなく着信が入った

そしてまたメール

「いつも連絡取れたのにどうしたの?

もしかして気持ちが変わった?

急すぎるしそんなこと思いたくないけど不安だよ」

しんはとても気を使う人だ

前向きと言いながらも気の小さいところがあるからしつこくすることも出来ない

そしてこんな時間を3日ほど送った日

私は決意のメールをしんに送ることにした



幸せなデートの時間を過ごしリラックスした私

デート直後は奥さんとうまくいってると思っていたので

このまま進んでもただの不倫相手であり愛人

でもまたこの人と一緒の時間を過ごしたい

揺れる気持ちをどうすればいいか悩んだ


デートの翌日からは今までと違いメールの回数も増えた

お互いにまた会いたい、早く会いたいという気持ちでいっぱいだった


そんな中、1週間もしないで会うタイミングが出来た

時間は夜中だった

しんは私の自宅のそばまで車で来た

「良かった、すぐに会えて」

そのままひたすらドライブを始めた

走り始めてからは世間会話のような感じだった

しばらくして人気がない場所で車を停めた


「会いたかった。。。」

しんは力強く私を抱き寄せた

「でも同じ気持ちを持ってくれてるかな?

本当に大好きです」

私はただ幸せでホッとして言葉を返さずにしんの背中に力強く手を回し

仕草で気持ちを返した

しんがそっと離れて私を見つめる

顔が近付きそのままそっとキスをした

そしてまた私を抱き寄せた

「こんなんじゃ人生、堕落しちゃうかな。。。

でも好きになってしまったのはしかたないよね

自分は前向きだからもう恋人だと思ってる」

「私は。。。

まだ思ってない。。。

ひっかかることがあるから。。。

でも。。。

好きです。。。」

はっきりと素直に好きと伝えることが出来た自分

ひっかかることがあるのに本当に純粋にこの人に恋をしているんだ

「ありがとう

凄く嬉しいよ」

この日は会話は少なかった

ただこうして一緒にいれるわずかな時間

触れ合ってるだけでお互いに幸せだった

しんはその後も何度かキスをしたけどそれ以上強引なことはしない

「これからまだまだたくさん会えるから

焦らずに少しずつでいい」


お互いに次の日は仕事が早かったため長い時間は一緒にいれなかったけど

僅かな時間に気持ちを確かめ合い初デート同様、

貴重な時間になった

自宅まで送り届けてもらい少ししるとメールが入った

「今日もありがとう

本当に、本当に幸せです」


悩んでいる自分がいる

でもこの人とは確実に距離が縮んでいくこと、

もう止まらないということにも気付いてもいた



初デートの時、聞いていいのか悪いのか

自分自身のためにも聞かない方がいいことなのか迷いつつも

緊張しながら聞いたこと。。。

それは奥さん=家族のこと


「奥さんとはこうして出かけたりしないの?」

「行くよ、たま~にだけどね」

家庭というものを出したくないのは当然

でも今までの口調や態度でうまくいってるようには見えなかった


「こんな事聞いていいのかわからないけどうまくいってる?」

「。。。いってるよ」

「それならそれでいいんだけどいってると言われて付き合う女は少ないかも
(笑)

うまくいってるなら奥さんと仲良くしてればいいんだし欲を持っちゃいけないと思う」

「まぁ、それもそうだよね。。。

でも、うまくいってる?って聞かれたらいってるって答えちゃうかな?」

一瞬顔つきが曇った

何かあるんだな。。。

でも本人が言いたくないことなら無理には聞けない

もしかしたら凄く辛い何かがあったのかもしれないし


この時はこれ以上の話はしなかった

落ち着いた流れの風向きが悪くなる予感がしたから


後々わかったこと

奥さんとは今の仕事の絡みで知り合った

こうして出世したのも奥さんの協力があった

詳しくは書けないけど奥さんの親にも多大な協力を受けている

もちろん好きで結婚して子供にも恵まれた

でも忙しい時期にすれ違いが出来た

だんだんと会話も減った

まさかと思ったが男性の影

でも別れる勇気はなかったらしい

いつか狂った歯車を元に戻そう

そう思い何年のがむしゃらに働いたけど取り戻すことは出来なかった

結局、男性とは別れたと言いながらも続いているのはわかったらしい

奥さんも別れる気はないし別れるとなると色々な問題が起きる

ただ過ぎていく日々を過ごすだけ。。。


淋しい家族なんだなと思った

でもこういう形の夫婦なんてたくさんいるのだろう


物事は理想の形というものはあっても

これが当たり前で絶対的、正解なんてないと思っている私には

こう思えてしまってしかたがない