第48話((ない)) | **我が人生の旅路**

**我が人生の旅路**

                     英 満(はなぶさ みつる)

 祖父と父のかつて通った高校(祖父の時代は中学校)に自分も同じように通っていた。今回はその高校での3年2学期の出来事を綴ることにしたい。
 一応、地元の進学校だったので、高3の2学期ともなると、大学受験に向けて皆が頑張るようになっていた。
 そんな中、中々人の言った通り受験勉強のできない私は、自分流でやっていた。
 その自分流で、校内模試の国語と世界史各1問、学年で自分だけ正解できたことで、やっと自分のやり方(特に参考書もなく、学校でもらった教科書や問題集だけで繰り返し勉強していた方法)でいいんだ、と思えるようになった。
 その後、進路についての最終面談で、いろいろな意味でお世話になってきた担任から、「日本の大学ならどこでも行けるぞ、女子大以外ならな(笑)。」、と言われた時は嬉しかった。
 そしてその先生の計らいで、私は「0番(1番の上、という意味)」、という学年順位をもらった。最後の校内模試で、ダントツ、ぶっちぎりの得点だったことで、先生のユーモアも交えて成績表に「0」と書いてあったのだ。
 生徒に配布される成績の度数分布表からも消えていたことで、クラスの友達が、「○○の成績がない、なんで!?」、と言い合っていた。
 そんなクラスメイトの言葉を聞きながら、自分流を貫き通すことで、私はついに「ない」、という超越した存在になれたような気がしたと同時に、学校(先生方)が本当に自分のことを認めてくれたのだ、と実感した。
 人と同じようにできなくてもコツコツたゆみなく努力することができれば、やがてそれは、自分流となり、必ず認めてもらえる時がくると。  
<対応年代:10代>