映画『ダンケルク』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2019年4月2日(火)新文芸坐(東京都豊島区東池袋1-43-5 マルハン池袋ビル3F、JR池袋駅東口下車徒歩3分)~企画「魅惑のシネマ・クラシックスVol.30」~で、18:20~ 鑑賞。『エヴァの匂い』16:15~と2本立て上映。

「ダンケルク」1964年

作品データ
原題 Week-end à Zuydcoote
英題 Weekend at Dunkirk
製作年 1964年
製作国 フランス/イタリア
上映時間 124分
日本初公開 1965年1月15日

リバイバル上映 2018年2月18日

『地下室のメロディー』のアンリ・ベルヌイユ監督が『勝手にしやがれ』のジャン=ポール・ベルモンドを主演に迎え、第2次世界大戦下におけるダンケルクの戦いを映画化したフランス版戦争大作。第二次大戦中、独軍の侵攻により、フランスの港町ダンケルクに、英仏連合軍40万人の兵士が追い込まれていた。撤退を試みる英軍艦船に便乗できなかった仏兵ジュリアンは、現地に暮らす少女ジャンヌと親しくなる…。陸海軍全面協力による戦闘シーンは圧巻!原作は、1949年のゴンクール賞を受賞したロベール・メルル(Robert Merle、1908~2004)の小説『ズイドコートの週末(Week-end à Zuydcoote)』。共演に、『フランス女性と恋愛』のフランソワ・ペリエ、『わんぱく旋風』のピエール・モンディ、『輪舞』のカトリーヌ・スパーク、『バナナの皮』のジャン・ピエール・マリエールら。2018年、フランス映画界を代表する名優たちの主演作を集めた「華麗なるフランス映画」(18年2月~、東京・角川シネマ有楽町)で、4Kレストア版が日本初上映。

ストーリー
1940年6月初旬の土曜日。北仏ダンケルクにほど近いズイドコートの海岸には40万人近い英仏連合軍の兵士たちが絶望と不安に突き落とされていた。ジュリアン・マーヤ(J・P・ベルモンド)はズイドコートでアレクサンダー(F・ペリエ)、デリイ(P・モンディ)、ピアソン(J・P・マリエール)の3人の戦友と野営していた。その頃、英国軍はドーヴァー海峡を渡り始めていたが、フランス兵の乗船は拒否しているという噂が広まる。英語が話せるジュリアンは、乗船交渉のため英軍の将校に会いに行ったが、彼は不在だった。ジュリアンは水を求めて一軒の家に入ったが、無人と思ったその家にはジャンヌ(C・スパーク)という娘がいた。奇妙に整然としている家だったのには驚いたが、彼は再び将校に会いに出かけた。将校は彼を英国兵と一緒に貨物船に乗せてくれたが、途中で船は弾を受けて炎上し始める。ジュリアンが海に飛び込むと数人の兵士が続き、彼は火傷した兵士を助けながら海岸まで泳ぎついた。海峡を越えることなく、海に浮かぶ無数の屍(しかばね)…。ジュリアンがジャンヌの家にたどりつくと半裸のまま失神している彼女の傍に2人の友軍兵(フランス兵)がいた。彼は2人を射殺!正気に返ったジャンヌは、ジュリアンに身を寄せ自由にしてくれと懇願したがジュリアンは彼女を罵り、仲間たちの所に戻る。ジュリアンの代わりに、泉まで水汲みに出かけたアレクサンダーは独軍の銃弾に倒れた。再びジャンヌのもとに行ったジュリアンは、彼女との関係に一歩踏み出し、結婚の約束をする。そして、約束の場所で待っているとき、夥しい爆撃による集中砲火。爆撃が終わった後の荒涼とした砂浜の彼方から両手にトランクを提げたジャンヌの姿を認めたところでジュリアンは息絶える。ドイツ軍の騒音が不気味に聞こえ始めた6月の日曜日の午後だった―。

Trailer