映画『ファースト・マン』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2019年2月26日(火)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、12:20~鑑賞。

「ファースト・マン」

作品データ
原題 FIRST MAN
製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 東宝東和
上映時間 141分


『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督&ライアン・ゴズリングのコンビが再びタッグを組み、人類で初めて月面に足跡を残した宇宙飛行士ニール・アームストロング(Neil Armstrong、1930~2012)の半生を映画化した伝記ドラマ。ジェームズ・R・ハンセン(James R. Hansen)によるアームストロングの伝記“First Man: The Life of Neil A. Armstrong”(2005)(日暮雅道・水谷淳訳『ファーストマン:ニール・アームストロングの人生』SBクリエイティブ、2007年)を原作に、人類初の有人月面着陸という壮大なミッションに立ち向かった男たちの過酷な道のりと、歴史的偉業を成し遂げたアームストロング船長の知られざる素顔を、圧倒的臨場感の映像とともに描き出す。共演はクレア・フォイ、ジェイソン・クラーク、カイル・チャンドラー。

ストーリー
1961年、空軍のテストパイロットを務めるニール・アームストロング(ライアン・ゴズリング)は、幼い娘カレンを病気で亡くす。いつも感情を表に出さない彼は、妻のジャネット(クレア・フォイ)の前でも涙一つ見せなかったが、1人になるとこらえ切れず咽び泣く。そして、悲しみから逃げるように、NASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募する。1962年、宇宙飛行士に選抜されたニールは、妻と長男を伴ってヒューストンへ。有人宇宙センターでの訓練と講義を受けることに。指揮官のディーク・スレイトン(カイル・チャンドラー)は、世界の宇宙計画をリードするソ連も成し得ていない“月”への着陸を目指すと宣言。月に到達する小型船と帰還のための母船のドッキングを実証するジェミニ計画が成功すれば、月面に着陸するアポロ計画へと移行することが決まる。やがて、ハードな訓練を乗り越え、連帯感が芽生える飛行士たち。その中には、エリオット・シー(パトリック・フュジット)やエド・ホワイト(ジェイソン・クラーク)がいた。ある日、ソ連が人類初の船外活動に成功。又しても先を越されてしまう。1966年、ニールはジェミニ8号の船長として史上初のドッキングを命じられる。代わりにその任務から外されたエリオットが、訓練機の墜落事故で命を落とす。友の無念を胸に、デイヴ・スコット(クリストファー・アボット)と2人、ジェミニ8号で飛び立ったニールは、アジェナ目標機とのドッキングに成功。ジェミニの回転が止まらなくなる事故に遭遇しながらも、冷静な判断で危機を脱する。こうしてアポロ計画へと移行し、パイロットにはエドが選ばれる。だが1967年、アポロの内部電源テスト中に火災が発生。エドと2人の乗組員が死亡する事故に。アポロ計画が世間の非難を浴びていた1969年、月に着陸するアポロ11号の船長にニールが任命される。乗組員はバズ・オルドリン(コリー・ストール)とマイク・コリンズ(ルーカス・ハース)の2人。出発の日、ジャネットは息子たちに黙って行こうとするニールに、「帰れない場合の心構えをさせて」と訴える。無邪気に笑う次男の横で、長男は父に「戻ってこれる?」と尋ねるのだった。家族と別れ、宇宙服に身を包み、ニールたち3人はついに“未知”へと飛び立つ…。

▼予告編



Behind the Scenes



[※追記(2019/07/15):2019年7月9日(火)、本作を目黒シネマで、12:55~再見]