映画『金子文子と朴烈(パクヨル)』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2019年2月26日(火)シアター・イメージフォーラム(東京都渋谷区渋谷2-10-2 イメージフォーラムビル、JR渋谷駅宮益坂口から徒歩約7分)で、16:20~ 鑑賞。

「金子文子と朴烈」 (2)

作品データ
原題 박열
英題 Anarchist from Colony
製作年 2017年
製作国 韓国
配給 太秦
上映時間 129分


「金子文子と朴烈」 (1)

大正期の日本に実在した無政府主義者・朴烈(パク・ヨル、1902~74)と金子文子(1903~26)の鮮烈な愛と闘いを活写する歴史ドラマ。関東大震災の混乱の中で日本政府によってスケープゴートにされた2人が、弾圧に屈することなく、獄中でも互いの愛と信念を貫き、国家権力に敢然と立ち向かう気高き生き様を見つめる。主演は『探偵ホン・ギルドン~消えた村~』のイ・ジェフンと『空と風と星の詩人~尹東柱(ユン・ドンジュ)の生涯~』のチェ・ヒソ。本作には多くの日本人・在日韓国人俳優が参加。弁護士・布施辰治を演じた山野内扶、韓国を拠点に活動する在日コリアンの俳優キム・インウ、そして金守珍 (キム・スジン)をはじめとする劇団「新宿梁山泊」のメンバーが顔を揃える。監督は『ソウォン/願い』 『王の運命―歴史を変えた八日間―』のイ・ジュンイク。2017年6月28日韓国で劇場公開され、1週間足らずで観客動員数100万人を記録した。日本では2018年3月9日に第13回大阪アジアン映画祭にて『朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト』の邦題で初公開後、2019年2月16日に『金子文子と朴烈』と改題されて一般公開された。

ストーリー
1923年、東京。社会主義者たちが集う有楽町のおでん屋で働く金子文子(チェ・ヒソ)は、「犬ころ」という詩に心を奪われる。この詩を書いたのは、朝鮮人アナキストの朴烈(イ・ジェフン)。出会ってすぐに彼の強靭な意志とその孤高の魂に共感した文子は、唯一無二の同志、そして恋人として共に生きることを決めるのだった。そんな中、二人の発案により日本人や在日朝鮮人による「不逞社」を結成。しかし同年9月1日、日本列島を襲った関東大震災により、二人の運命は大きなうねりに巻き込まれていく。内務大臣・水野錬太郎(キム・インウ)を筆頭に、日本政府は震災による人々の不安を鎮めるため、朝鮮人や社会主義者らを無差別に総検束。朴烈や文子たちも検束された。社会のどん底で生きてきた二人は、社会を変えるため、そして自分たちの誇りのために、獄中で闘うことを決意。やがて、その闘いは韓国にも広まり、多くの支持者を得ると同時に、日本の内閣を混乱に陥れていく。しかし、国家を根底から揺るがす歴史的な裁判に身を投じていく二人には、過酷な運命が待ち受けていた…。

▼予告編