コラム概要
仕事で感じるストレスや疲労は、業務量だけが原因とは限りません。
成果を出そうと感情を後回しにすることで未処理感情が生まれ、それがさらに仕事を優先させる悪循環を引き起こすことがあります
未処理感情をためやすい人の特徴
第4部:人生の問題の解消
問題を作っている未処理感情の働き
これまでの記事(4-11~4-15)では、
職場や評価・キャリアの場面で現れる、さまざまな反応を見てきました。
- 断れない
- 休めない
- 評価に振り回される
- 常に仕事を優先してしまう
これらは一見すると性格や意識の問題のように見えますが、
未処理感情によって無自覚に引き起こされている場合があります。
では、そもそも
なぜその未処理感情が生まれ、増えていくのでしょうか。
未処理感情は、ただ溜まっていくものではありません。
未処理感情がある状態では、
- 感情を後回しにする
- 立ち止まらず動き続ける
- 仕事を優先する
といった行動や判断が起きやすくなります。
その結果として、
さらに未処理感情が増えていきます。
つまり未処理感情は、
未処理感情をためやすい状態そのものを作る性質を持っています。
今回は、この悪循環の構造に焦点を当てて見ていきます。
仕事の場面では、無意識に次のような判断が起きやすくなります。
- 今は感じている場合ではない
- まずは終わらせることが先
- 感情は後でいい
その結果、
- 違和感を飲み込む
- 小さなストレスを流す
- 引っかかりを残したまま進む
といった状態になります。
ここで感じているものは消えているわけではなく、
そのまま内側に残っています。
仕事の中では日常的に、
- 指摘される
- 思い通りに進まない
- 比較される
- 急かされる
といった出来事が起きます。
そのたびに小さな反応が生まれますが、
それを処理しないまま次に進むことで、
未処理感情が少しずつ積み重なっていきます。
これは特別なことではなく、
仕事をしていれば自然に起きていることです。
未処理感情がある状態では、
心の中で「脅威反応」が起きています。
これは、
- 不安
- 緊張
- 居心地の悪さ
といった感覚として現れます。
この状態では、
脳は「安全ではない」と判断するため、
- その場にとどまる
- 感じる
- 立ち止まる
といったことを避けようとします。
その結果、
- とにかく動こうとする
- 何かを処理し続けようとする
- 外側(仕事)に意識を向け続ける
という流れが起きます。
つまり、
未処理感情によって生まれた脅威反応が、
「仕事を優先させる方向」に人を動かしていくのです。
ここまでの流れは、次のようにつながっています。
- 仕事を優先する
- 感情を後回しにする
- 未処理感情が溜まる
- 脅威反応が強まる
- 止まることが難しくなる
- さらに仕事に向かう
- 未処理感情が増える
この流れが繰り返されることで、
- 常に追われている感覚
- 休んでも回復しない状態
- 仕事の重さの増加
といった状態が生まれていきます。
この流れを変えるためには、
同じように仕事を続けるのではなく、
一時的に立ち止まる時間を持つことが重要です。
たとえば、
- 何もしない時間
- 内側に意識を向ける時間
- 感情をそのまま感じる時間
です。
こうした時間は一見すると非効率に感じるかもしれませんが、
実際には逆です。
内側に溜まっている反応が少しずつ処理されることで、
仕事の重さや流れが自然と変わっていきます。
未処理感情は、仕事の中で自然に生まれます。
それを後回しにすることで蓄積され、
さらにその状態が、
仕事を優先させる方向へと働きます。
その結果、悪循環が生まれます。
もし思い当たることがあった場合、
それは「努力が足りない」のではなく、
内側に処理されていない反応が残っている状態
かもしれません。
そこに少しずつ目を向けていくことで、
仕事との向き合い方や感じ方は、自然と変わっていきます。
今後の記事として検討させていただきます。
