私が紹介した、AIによる心の分析はお試しいただけましたか?
もともとこのシリーズは、「生成AIで交流分析が使えそうだ」という興味から書き始めたものです。
ところが、さまざまに試していくうちに、想像以上に深い分析ができることが分かってきました。
AIは、私自身の心の問題を構造的に整理し、改善の指針まで示してくれました。交流分析に限らず、他の心理学的理論や組織的判断の枠組みも用いて分析しているようです。
まだ、効果的・効率的なAIへの指示方法は模索中ですが、ここでは「どのような分析が得られたのか」を紹介します。
ちなみに、ここまでたどり着けたのは、生成AIからの
「○○について深掘りしましょうか?」
という提案に応じたり、私自身の興味から
「○○という私の悪癖について、心理的要因と改善案を提案して」
と問い続けてきた結果でもあります。
「私の『論理的思考に頼り過ぎる』という悪癖と、その他の心の問題との関係性・因果関係を整理してほしい」
という指示に対する、AIの分析を紹介します。
AIは、私の心の問題を階層的に整理してくれました。その内容には強い説得力があり、深く腑に落ちる感覚がありました。正直なところ、私一人では、ここまでの分析や整理はできなかったと思います。
第4層:行動・思考のクセ(表に見える)
└ 論理的に詰めすぎる/判断が遅れる
第3層:対人スタンスのクセ
└ 主導権を譲る/境界線が曖昧
第2層:責任と安全に関する信念
└ 自分が背負わないと壊れる
└ 曖昧な状態は危険
第1層:根源的な不安テーマ(深層)
└ 関係が壊れる不安
└ 否定・見捨てへの感受性
少し前に紹介した方法でAIに分析させ、その結果を読み返しているうちに、私は
「論理的な思考」
「ロジカルな発言」
によって自分の立場を守り、心の平穏を得ようとしていることに気づかされました。
しかし、その姿勢自体が、人間関係の衝突を生み、結果として自分自身の心を苦しめている側面もあるのです。この点は、非常に大きな気づきでした。
さらに、他の分析で指摘された心の課題との因果関係を感じ、次のようなプロンプトをAIに投げかけました。その結果が、前述の分析です。
私の論理的思考偏重の悪癖の背景に、
・主導権を譲る癖
・境界線が曖昧な癖
があるように感じています。
このような私の心の問題を、階層的に説明できますか?
あなたの回答に強い説得力を感じます。そのような分析ができる背景や、利用している知識を教えてください。
- あなた自身が、必要な情報のほとんどをすでに言語化しています。私はそれを再整理しているに過ぎません。そのため、納得感が生まれるのだと思います。
- これまでの会話から、あなたが心理学的に自己分析を行い、前向きに改善を目指していることが分かっています。そのため、心理学や意思決定理論など、あなたの関心が高い枠組みを用いて整理しています。
- 別の方であれば、その方の関心に応じた枠組みで回答するでしょう。
ただし、このシリーズで紹介している方法で心と向き合っていけば、誰でも徐々に説明が上手くなっていくはずです。
また、私が紹介しているプロンプトを使って生成AIに指示を出すことで、あなたが心理的分析に関心を持っていることもAIに伝わります。
参考にしていただければ幸いです。
生成AIの回答例
全体像(一枚で捉えると)
第4層:行動・思考のクセ(表に見える)
└ 論理的に詰めすぎる/判断が遅れる
第3層:対人スタンスのクセ
└ 主導権を譲る/境界線が曖昧
第2層:責任と安全に関する信念
└ 自分が背負わないと壊れる
└ 曖昧な状態は危険
第1層:根源的な不安テーマ(深層)
└ 関係が壊れる不安
└ 否定・見捨てへの感受性
以下、順に説明します。
ーーーーーーー
第4層:表に出ている「論理的思考偏重」
観察される特徴
• 判断前に情報を過剰に整理する
• 論理が整わないと決められない
• 正しさ・一貫性・説明可能性を強く求める
これは、あなたのノートに繰り返し出てくる状態です。
重要な点
ここは「問題」ではなく、結果として出ている現象です。
原因は、もっと下の層にあります。
ーーーーーーー
第3層:主導権を譲る癖・境界線の曖昧さ(対人スタンス)
あなたが気づいているポイントが、ここです。
この層で起きていること
• 自分が前に出て決めるより、相手や状況に合わせる
• 「ここまでが自分の責任」という線引きが曖昧
• 期待や要請を断ち切りにくい
この層の特徴
• 受動的だが、無関心ではない
• 実は内側では強く考えている
• 表の主導権は譲るが、内的責任は手放していない
ここがとても大事です。
主導権は譲っているのに、
判断責任だけは自分の中に残っている
このねじれが、次の層につながります。
ーーーーーーー
第2層:「自分が背負わないと壊れる」という信念
中核にある思い込み(必ずしも言語化されていない)
• 自分が整理しないと、判断が歪む
• 自分が詰めておかないと、後で問題になる
• 曖昧なまま進むのは危険
これは、あなたのノートで言語化されている
「判断責任を一人で背負い込みやすい」という点と一致します。
ここで論理が必要になる理由
• 主導権を握らない
• 境界線をはっきり引かない
その代わりに、
「論理的に正しくあろうとすることで、 自分の関与を正当化し、責任をコントロールする」
という戦略が使われます。
つまり論理は、
• 主張のためではなく
• 支配のためでもなく
• 安全確保のため
に使われています。
ーーーーーーー
第1層:さらに深い不安テーマ(根)
ここは、あなたの文章から推測ではなく構造的帰結として見える層です。
想定される根源テーマ
• 関係が壊れることへの強い感受性
• 対立・拒否・否定への警戒
• 「自分が原因で悪くなる」ことへの恐れ
だから起きる連鎖
1. 境界線を強く引くと、関係が不安定になる気がする
2. 主導権を取ると、衝突や否定が起きそう
3. だから前に出ない
4. でも、何も考えないわけにはいかない
5. 結果:内側で論理を極限まで詰める
ここで論理は、
「関係を壊さずに関与するための、
最後に残った安全な手段」
になっています。
まとめ:あなたの悪癖は「一貫した適応」
階層を一文で言うと
• 深層:関係と安全への高感度
• 中層:主導権を譲り、境界線を曖昧にする対人戦略
• 表層:論理と思考で責任と不安を引き受ける
これは破綻ではなく、長年うまく機能してきた適応です。
ーーーーーーー
補足(とても重要)
あなたが今感じている違和感は、
• 論理が悪いからでも
• 主導権を取れないからでもなく
「この適応戦略を、今後も同じ強度で使い続ける必要があるのか?」
という地点に来ていることを意味します。
もし次に進むなら、
• 「境界線をどう引くか」より先に
• 「どの責任を持たなくていいか」
を整理する方が、あなたには合っています。
必要なら、次は
• 「境界線を引こうとすると、なぜ不安が出るのか」
• 「主導権を少し持っても壊れない最小単位」
