シリーズ
人生が輝く心の整え方
目次
はじめに
●心の整え方の基本   
心の仕組み改善方法
●明るい気持ちを取り戻す心の仕組み改善方法
●豊かな人生にする   心の仕組み改善方法
関連情報コラム

心明流三毒(暴欲、嫌怖、固念)について

 

前の投稿で、三毒扁桃体がが苦しい思いをさせたり、人生の問題を生んでいるお話をしました。

今回は、三毒や扁桃体の活性化が発生する仕組みと、消し方についてお話します。

 

多くの人が考え方で感情をコントロールしようとしますが、上手くいかないのはここで説明する仕組みを使わないからです。

 

この仕組みを使うことで、不安や悲しみを減らしたり、怒りやイライラを減らして、穏やかな時間を増やすことができます。

 

 

 

 

 

感情は無意識が学習したもの
 

感情が動くとき、以下のように感じる人が多いと思います。

  • こんな状況じゃ、不安になって当然だろう?!
  • 私は、これが苦手だから仕方がない

「当然のこと」「仕方がないこと」と捉えがちですが、実際は違います。

どの様なシーンでどの感情を感じるかは、過去の経験で体が無意識のうちに学習したというだけで、それ以上の意味はありません。

 

本人とっては感情を伴うのでリアルに感じ、普遍的な法則のように感じる場合もありますが、扁桃体が活性化しているので、冷静な客観的な判断ではありません。

 

無意識の学習は、「刺激(出来事や考え)と感情はセット」として覚えます。

このシリーズでは、この感情とセットの刺激を「感情の引き金」と呼びます。

 

三毒や衝動、偏桃体の活性化も、なにかの引き金によって、自分の中の無意識が発生させています。

 

学習したものですから、引き金に出会っても感情が発生しないように学習し直すことができます。

つまり、三毒やネガティブ感情を感じないようにできます

 

ここで重要なのは、体験によって無意識が覚えたものですから、感情が発生しないようにするのも、体験によって無意識に覚えさせる必要があるということです。

 

これは、このシリーズで注目する重要な心の仕組みの一つです。

 

ちなみに、このシリーズでは「当然のこと」「仕方がないこと」と捉えるのを固念という三毒の一つとして、解消の対象と考えます。

 

パブロフの犬
 
パブロフの犬の実験はご存じですか?
冒頭のイラストはその実験の様子を示したものです。
 
犬に餌を与えるときにいつもベルを鳴らしていると、ベルを鳴らしただけでヨダレを流すようになるというものです。
この性質を行動分析学では、レスポンデット条件付けと言います。
 
「ベルの音を聞く」が「ヨダレを流す」の引き金の一つになったのです。
 
この犬にベルを鳴らしても、餌を与えないことを繰り返すと、ベルを鳴らしてもヨダレを流さなくなります。
 
「ヨダレを流す」引き金だった「ベルの音を聞く」を無効化したということになります。
 
 
このような仕組みは人にもあって、それが感情を発生させる引き金を作っています
 
 
 

感情の引き金の種類

 
色々なものが感情の引き金になります。
 
場面、匂い、味、音・・・認識できるものは、なんでも引き金になります。
頭の中の考えやイメージも認識できますので、引き金になります。
 
嫌なことを思い浮かべると、イヤな感情が出てきますよね?
その「イヤなこと」が「いや」という感情の引き金になっています。
 
ヒット曲「香水」では、”ドルチェ&ガッパーナ”が「愛おしい」の引き金になっている様子が描かれています。
 
逆もあります。
感情が引き金になって、特定のイメージが浮かんだり、特定の行動をさせようとすることもあります。
 
 

ワークの原理

 
このシリーズのワークでは、上記で説明したレスポンデット条件付けの仕組みを使います。
 
三毒の引き金を見つけて、三毒が発生しない体験を繰り返すことで、その引き金を無効化します。
 
 

 
 
ここで重要になるのでは、「三毒が発生しない体験」です。無意識の学習ですから、体験しないと学習できません
 
逆に言うと、どんなに言い聞かせても感情はいうことを聞きいてくれませんが、体験すると想像以上に素直に覚えてくれます。
 
さて、次に問題になるのは、どうやって「引き金に出会っても、三毒が発生しない体験をするか?」になりますね。
これは、マインドフルネスなどの瞑想のテクニックを使いますが、それは後の投稿でお話しします。
 
考えと感情の関係
 
考えと感情の関係について、整理しましょう。
 
■一般的な捉え方
一般的には、考え方を変えることで気分を変えようとすることが多いと思います。
図にすると以下のように表せると思います。
 
実際には、なかなか考え方を変えられないと思います。
 
 
■本シリーズのとらえ方
 
このシリーズでは、考えと感情の関係を以下のようにとらえます。
 
 
考えが感情を生むわけではなく、不快感情がレスポンデント条件付けで紐づけられていて、そのレスポデント条件付けを解消する(引き金の無効化)と、感情が発生しなくると考えます。
 
慣れてくると、多く引き金は数回で無効化できます。
 
 
感情が紐づいた”考え”には、注意が向きすぎてしまうので、その他の考えを考察できない状態になっています。固念ができる仕組みです。
 
「引き金の無効化」により、一つの考えに囚われることなく、いろいろな考えの可能性を考察できるようになります。
 
つまり、柔軟で融通の利く状態になり、自然と考えが変わります。
 
■ワークの効果
”考え”と”感情”の関連付け(レスポンデット条件付け)は、複雑につながっています。
ですので、一部の引き金の無効化ができるだけでも、気分が良くなります。
 
以下の図では、二つの考えについて「引き金の無効化」に成功しただけで、不快感情の多くが消えることを表しています。
 
 
 
このシリーズで紹介するワークは、このような考えに基づいています。
 
 

 

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