前の記事では、「まぁ、いいか」「ありがたいことだ」をつけて言い直す方法を紹介しました。

 

今回は、「~ほしい」を「~上げる」に、「~したい」を「~してあげる」に変えていなおす方法です。

この方法は、自分の欲が分かっている時に使える方法です。

 

 

 

 

 

 

「~あげる」に言い直す

 

以下の本の中に、小松茸君が友人から貸したお金が返ってこずに腹を立てているのを、笑雲先生からの方法で指導されて冷静さを取り戻すお話が出てきます。

小松茸君は喧嘩腰だった考えから、建設的な考えに変わります。

 

 

この方法の手順を整理してみましょう。

 

まず、腹立たしい気分の元になる欲を特定します。

小松茸君の頭の中には「お金を返してほしい」という考えがありましたが、これは「お金が欲しい」という欲が変化したものです。

 

欲からくる考えは【欲の4要素、愛の4要素】で紹介した4つの形(得たい、保持したい、比較、もっともっと)に形を変えます。

「お金を返してほしい」は「私のお金を維持したい」ということで、「お金が欲しい」と同じ欲からくるものです。


これを、「お金をあげる」に変えて言い直します。

「友達にお金を返してほしい」が「友達にお金をあげる」になります。

そう思えるような理由を考えたり、そのような気分になるようにするのは、前の記事と同じです。

 

本当にお金をあげるかどうかは重要ではありません。

そう思えるか?そういう気分になれるかが重要です。

そう思えるようになった時、欲も思考も鎮まって冷静になり、建設的に考えができるようになるということです。

 

欲の影響を強く受けると、思考が暴走して不適切な自動思考の影響も受けますから、適切な考えができない場合が多いのです。

 

 

「~あげる」に言い直す練習

 

理屈は分かっても、お金を返してくれない友人に「お金をあげる」と思うのは難しいものです。

 

小松茸君も笑雲先生から「修行だ!」「技術だ!」と叱咤されてます。そして、コツも教えられます。

 

コツの一つに、「考えていることは、みんな妄想。だから、いったん愛の思考で妄想してみる」と考えてみる方法があります。

 

「友達はお金を返してくれない」も妄想。

「あいつはひどい奴だ」も妄想。

「私には、どうしても欲しいものがある」も妄想。

 

ということです。

 

小松茸君は最初コツが分からず四苦八苦しますが、コツをつかむと「お金を上げる」理由の妄想もできるようになっていきます。

  • 友人にお金をあげるなんて、なんか自分がリッチな気分になるかも
  • 修行者として成長した感じがして、いいかも。
  • もし友人がお金に困てっているのなら、お金をあげるこそ友情だ

などなど。

 

このような発想ができてくると、先にあげた妄想も変わっていきます。

 

「友達は、困っていることがあるのかも」

「忙しくて、忘れているだけかも」

「今、なくてはならないということもないし・・・」

 

といった感じの友好的な妄想です。

 

 

そして「まずは、電話をして確認してみよう」となります。

気分も喧嘩腰の態度から、紳士的な態度に変わっています。

 

 

感情的な状態から冷静になり、思考も混乱から客観的・建設的になったということです。

なにより怒りでカリカリした気分から、穏やかでスッキリたりした気分になるはずです。

 

 

「~あげる」の応用

 

この方法は、お金だけはなく他にも使えます。

 

例えば、「バカにしやがって!」と腹を立てこと場面を考えてみましょう。

まず欲は以下のように考えられます。

 

「バカにされたくない」

=「尊敬されたい」

 

これを「~あげる」の方向に変えますが、「尊敬してあげる」だとニュアンスが変わってしまいますので、この場合は「尊敬する」です。

相手の賞賛すべきところを考えます。

 

誰か好きな人がいて、相手にしても間らえなずに苦しい時の欲は「愛して欲しい」です。これを逆にすると「愛する」になります。

「自分がどう扱われるか?」という方向で考えるのではなく、「何をしてあげるか?」「相手への愛おしむ」の方向で考えるようにします。

 

 

これらの場合も、「本当にそう思えるか?」とか「どっちが得か?」というこはいったん忘れて、まずは「~あげる」の方向で考えを巡らし気分が変わってから、「さて、どうしよう?」と考えると適切な考えが出てきます。