「子供時代の心のキズ (アダルトチルドレン)」の続きです。
大きな問題がない普通の家族から受けるキズを上げてみます。
これを考えてみると、多くの人が普通の家族環境で子供時代に、こころのキズを追っていることが見えてきます。
支配的な親や虐待などは、分かりやすいですが、それだけで無く、親が価値観を押し付けてしまうケースは沢山あります。
- それでは、世間に対して恥ずかしい
- それでは、立派な大人になれない。
- それでは、先生から何て言われると思ってるの?!
こういったニュアンスのことは、度々言ってしまうでしょう。
- 宿題をやりなさい!
- ゲームばかりするのはやめなさい!
- 挨拶をしなさい
こういった内容は、基本は価値観の押し付けです。
言い方やシチュエーションによっては、子供の心を傷つけることになります。
子供の気付きを促す言い方は、心に傷つけませんが、
親が世間体を気にしすぎたり、「なにやってんだよ!」というニュアンスが含まれると、傷つけられることになります。
ネグレクトは分かりやすいですが、そのほかのケースも色々とあります。
例えば、以下のようなことが考えられます。
- レジャーの計画でも、親ばかりが盛り上がって子供の意見や気持ちがあまり尊重されない
- 子供が学校で嫌なことがあっても、「仕方がない」「それは、あなたが悪い」「自分でどうにかしろ」と言って取り合ってくれない
- 悲しい思いをしているのに、気付いてくれない
- 誰かと喧嘩になった時に、言い分を聞いてもらえない
このようなケースはある意味質が悪いのです。
子供は、どこか違和感や不満を感じますが、誰も悪いかはっきりしません。
レジャーの計画などは、私の為にしてくれているのに・・・」と感じたり、そのほかのケースでも「しかたがない・・・」と感じやすいのです。
そして、ただ「なぜか、イライラする」ということになります。
この経験は以下のような感覚として体に残ります。
- わかって欲しいという渇望や怒り
- 分かってもらえないという不信
親が悩みを抱えて悲しい顔をしていたり、愚痴を言っ足りしているケースや、病気などで家族の支援を必要としているケースです。
このようなケースの時、子供は親の力になろうとします。
それに親が甘えると、親子が逆転します。
本来、子供は親に甘え愛情を受けることで、人との愛情の受け渡し方を身につけますが、それができません。
そして甘えることができず、愛情を受け取ることができず、不満足の感覚が蓄積されていきます。
子供は自由にやりたい衝動も強いですが、それも極端に抑圧するようになります。これらも抑圧することになります。
この経験は、以下のような感覚として体に残ります。
- 自分が頑張らなきゃ
- なで、頑張らなきゃいけないんだ(もういやだ)
- 甘えさせて欲しいとい渇望
- 甘えられない悲しみ
上の「親を助ける役」もその一つです。
その他に分かりやすい例としては、「お兄ちゃんだから」「跡取りだからから」と言われて、その責任を求められることです。
- お兄ちゃんなんだから、我慢しなさい
- お兄ちゃんなんだから、兄弟のことを考えなさい。
- 跡取りなんだから、親のことはあなたが考えなさい。
子供は、自分の意志とは関係なく責任を背負わされても、それを果たそうと健気に頑張ります。
上手くできないと、自分を責め反省します。
それによって抑圧された欲求は、不満や怒りを生みます。
そして、この経験からは、以下のような感覚を残すでしょう。
- しっかりしなきゃ、
- 頑張らなきゃ
- なんで、僕ばっかり! (もう、いやだ)
- 僕が、ダメなんだ
資産家であったり著名人の親を持つと、親や子供が意識しなくても、周囲に親と比べられます。
親は意識していなくても、子供も自信も親と目標としたり、それに近づこうとします。
でも、これは子供は自分が自発的な希望ではありません。
この経験は、子供に以下のような感覚として残るでしょう。
- 僕は、ダメだ
- 僕の居場所が無い
- 頑張らなきゃ
- 自由にやりたい
参考図書: