観客は、10人くらいです。
私の観る映画はメジャーじゃないものばかりなので、いつもの事。。。。
内気な若者であったサンローランは、若くからディオールの弟子としてその才覚を評価されていました。
独自のブランドを立ち上げ、その後の華々しいサンローランの活躍は、彼の恋人、映画の語り部である彼の力によるものであると映画で知りました。
彼等が住む家にある美術品の数々やインテリアの素晴らしさを観るだけでも価値がありました。
彼氏曰く、「サンローランはそれらを失くしては生きていけない」
サンローランの美意識は、圧巻です。
しかし、晩年のサンローランは、神経症で引きこもりになり、誰にも会いたがらなかったそうです。
引退を告げるサンローランの表情は、人生の苦渋が滲み出ていました。
成功者であり続ける事の重圧が彼の精神を蝕んだのでしょうか。
この映画を通して、成熟したフランスという国を感じることができました。