こんにちはヤマシタです。
少し間が空いてしまいましたが、
漢方についての記事を書いてゆきます。
前回3回にわたって気血水それぞれはなにかについて書きました。
今日はその気血水の状態と症状、
そしてそれぞれのケアについて書いてゆきます。
改めて気血水とは、
人体を構成している成分のことです。
それぞれがしっかり正常にはたらき、
バランスが整っていれば、
自然治癒力(正気=せいき)が満ちて病気になりにくい身体が作られます。
そのバランスが、
それぞれの成分の不足や滞りで崩れると、
身体は症状として知らせてきます。
気血水それぞれの不足・滞りを次のように呼びます。
気が不足=気虚(ききょ)
気の滞り=気滞(きたい)
血の不足=血虚(けっきょ)
血の滞り=瘀血(おけつ)
水の不足=津虚(しんきょ)
水の滞り=水滞(すいたい)
簡単にいえば、
不足したものは補い、
滞ったときは巡らせると体調は整います。
自分の体の気血水の状態を知り、
日々体に合わせたケアを行ってゆけば病気になりにくい状態が作れるわけですが、
地道に続ける必要があって、
一度ケアしたからといって劇的に変わるものではありません。
気血水のタイプ別に
起こりやすい症状を各14項目挙げてみます。
気になる症状をチェックして多くチェックがついたものがあなたのタイプです。
もちろんタイプは一つだけではなく複数を併せ持っているものですが、
後に紹介するタイプ別のケアの参考にされてください。
気虚タイプ
- 疲れやすく、体力がない
- 倦怠感が強く、やる気が起こらない
- 寒がり
- かぜをひきやすい
- 何もしなくても汗をかく、または無汗
- 少し動くと息切れがする
- 声が小さい
- 朝が苦手
- 食後眠くなる
- 食欲がわかない
- 胃下垂ぎみ
- 肌にハリがない
- 下痢しやすい
- 不正出血
気滞タイプ
- 緊張しやすい、緊張すると具合が悪くなる
- ため息をよくつく
- 喉がつかえる
- ゲップが出やすい
- 胸や脇腹が張る
- お腹が張りやすい
- ガスが出ると楽になる
- 変動性、遊走性の痛み
- イライラして怒りっぽい
- 便秘、下痢を繰り返す
- 気分が不安定でめんどくさがる傾向
- 暴飲暴食しがち
- 月経前緊張症
- 月経前に胸が張りやすい
血虚タイプ
- 顔色が白い
- 肌にツヤがない
- 乾燥肌
- 不安になりやすい
- 目が疲れやすい、視力の低下
- 爪が薄くてもろい
- 髪が細くてパサつく
- 立ちくらみ
- こむらがえり
- 物忘れしやすい
- 夢が多く熟眠できない
- コロコロ便の便秘
- 手足のしびれ
- 月経の色は薄くて、量は少ない
瘀血タイプ
- 顔色が暗い
- シミ・アザが出やすい
- 同じ部位に痛みが出る
- 打撲やむちうちでの腫れや痛み
- 舌が紫色っぽい
- 唇が紫色
- 静脈瘤のような血管が浮き出ている
- 冷えやのぼせが起こりやすい
- 目の下のクマがでやすい
- 下腹部に圧痛が出やすい
- 肩こりや腰痛が強い
- お腹周りが太りやすい
- 月経のときレバー状の血塊が出る
- 月経痛が強い
水滞タイプ
- 身体が重くだるい
- むくみやすい(特に下半身)
- 雨の日や梅雨に具合が悪くなりやすい
- 下痢・軟便になりやすい
- 吐き気とめまい
- 車酔いしやすい
- 胃がチャポチャポしている
- 朝のこわばり(朝、関節が硬く曲がりづらい)
- 痰が多い
- 鼻水や鼻詰まり
- 頭が重く痛い
- 汗がベタつく
- 胃腸が丈夫ではない
- おりものが多い
みなさんはどのタイプでしたか?
複数の項目にまたがって同数であれば、
より強く感じる症状のほうが優位となります。
津虚については、
ここでは血虚に含めて考えてゆきます。
ちょっと長くなったので、
前編後編と分けて、
後編ではそれぞれのタイプ別のケアについてご紹介します。
では!