何かと物わすれが激しい今日この頃

昨晩食べた夕食すら思い出せない…
ってこともしばしば。

 
ただそれでも

意外と昔のことは
覚えているんですよね~。

 

あの4年間を除いては。



僕の世界観
まだ読んでない方は、こちらを先にご覧ください。
【ぼくの世界観1】幼少期
【ぼくの世界観2】幼少期:人の迷惑にならないように生きる

 
小学校に入学して間もなく

父が住む町へ
転向することとなりました。

 

第2話にあるように母は出産の

準備に入っていたので、

弟を連れ母の実家へ。


僕は親戚のおばさんと

新たな学校へ。

 

転校して

初めての登校の日



案内された教室には

誰もいません

 

 

「し~ん・・・・・・・・」

 

 
カチ、カチ、カチ、カチ

教室の時計の針の音だけが

聞こえていました。

 

 

体育館で

全員の朝礼だったようです。

 
親戚のおばさんも帰り、

誰もいない
静まり返った教室。

 
心細い気持ちで、
ふと黒板を見あげると、

 

そこには大きなパーマンと
その仲間の絵が一面に

描かれていました。

 

とても上手で、

思わず黒板のそばに行って
見入ってしまいました。

 

 
何分たったのでしょう?

 

突然僕はどうしたことか

 
「みんなが勉強するのにこれは邪魔だ!」
「みんなが帰ってくる前に綺麗に消さなきゃ!」

 
そう思って、

 

 

ぜんぶ綺麗に消してしまい
ました。

 

たぶん自分では
それがみんなのため…

 

 

と考えたのかな。

 
やがてクラスの

全員が戻ってきました。

 
僕は初対面の緊張で、
ドキドキしながら机について、
みんなをながめていました。

 
 

すると誰かが・・・

 


「あれ?!せっかく○○くんが
 書いたパーマンが消えてる!!
 さっきまで書いてあったのに!!」

 

クラス中がざわめき始め、

 
 

「誰だよ!」
「せっかくのパーマン消したの誰だよ!」
と怒りに満ちた言葉が飛び交いました。

 

 そして、

 

僕は震えながら手を上げて
「勉強の邪魔になるかと思って…」と、
蚊の鳴くような声で自白しました。

 

心が震えて、、、

 

その場から消え去りたい気持ちで
いっぱいでした。

 

 

今でもこうして思い出すと
心が震え
目頭が熱くなります。

 

 

その日から、

 


初登校の日のあの瞬間から

僕の記憶はまったくありません。

 
5年生になるまでの

4年間の学校生活は
まったく記憶がないのです。

 

友達もなく、なるべく目立たずに、
自分の存在の気配を消して生きた
4年間だったように思います。

 
そして自家中毒という

病気になりました。

 


自分で毒素を生み

自分を消滅させようとする
ストレスからくる自律神経の病気です。

 
当時は、毎日学校から帰るとすぐに
母のアルバイト先に行ってました。

 
重たい鉄の棒を持ちながら、腰を曲げ、
黙々と木の皮むきをしていました。

 
何を話すわけではありませんが、
そばにいるだけで安心できたのです。

 
唯一自分を出せる、
愛を感じられる場所だったのです。

 

「愛で守られている」

 

無意識にそう感じていたの
かもしれません。

 

 

ここまでお読みいただき、
ありがとうございます。

 

~つづく~

次回【僕の世界観4】幼少期

:自己表現を失った子供