札幌の
脳にアプローチする治療家
ブレインコントロールコーチ
の荒井隆秀です。
前回は、
なかなか物件が見つからない中、
「自分の足で探しなさい!」
という言葉で
「これは本気度を試されているんだ!
絶対諦めないで、気に入った物件を
探すぞ!!」
と気持ちを入れなおした
というお話をさせて頂きました。
※まだ読まれていない方は
こちらからどうぞ
物件を探し始めて
1月が過ぎようとしていた
そんなある日、
妹からの電話。
「あのね、お兄ちゃん
お父さんが大変なの、、、
お願いだから会いに行ってほしいの」
父子の関係を絶って、
会わなくなってからもう5年以上の
年月が過ぎていました。
「お父さん、癌らしいの」
その言葉で
一瞬カラダが凍りつきました。
緊張しながら実家を訪ね、
5年ぶりに目にした親父の姿は、
やせ細り、
力ない様子。
今までのこと…
土下座して謝罪しました。
連絡を絶っていたこと、
失敗ばかりしてきた人生のこと、
期待にそうような息子ではなかったこと。
弱々しくうなずく父。
今は人の役に立ちたくて
整体をしているということを
伝えました。
すると、微笑みながら
「整体、やってもらってもいいかな?」
親父の言葉に、
精一杯の気持ちを込めて施術を
させてもらいました。
「あ~、気持ちいいわ。
母さん、本当に気持ちいいよ。
隆秀はいい仕事に就いた。
あ~気持ちいい、気持ちいい。
ありがとうございます。
ありがとうございます。」
そう話している親父の背中は、
子供のころ感じていた
大きな背中ではなく、
小さく小さく、
まるまった背中
でした。
市内中心部に
治療院探しをしていることも
伝えると、
親父も一緒に見たいとのことで、
何件か一緒に見て回りました。
なかなか物件が見つからず
焦っている僕に、
「今にきっといい物件が
出てくるから
大丈夫だよ、きっと」
と、、、
末期の癌で余命は3ヶ月。
間もなく、
父は逝ってしまいました。
あれほど見たがっていた、
僕の新しい治療院の開院を見ずに。
後日妹に聞いたのですが、
妹夫婦が親父とお袋を温泉に
連れて行く途中、
「このあたりでお兄ちゃん
整体やっているんだよ」
と伝えると、
「そうか、このあたりなんだなぁ、
隆秀の治療院は…。
見てみたいなぁ…。」
と目を細めてあたりを眺めて
いたそうです。
最後まで
親孝行を果たせなかった。
最後まで身勝手な
自分だった。
おそらくは父親はずっと、
ずっと、
僕を愛してくれていたんだ。
整体という仕事について、
親父のカラダに触れることが出来て、
「ありがとう」と感謝されて、
本当に素晴らしい仕事に
出会えたと思っています。
そして、
「親父、お袋、
生んでくれてありがとう」
今日もここまでお読みいただき、
ありがとうございます。
~つづく~
次回:僕の世界観の定義:「自分を愛していないから…」


