「古代アンデス展」と「生頼範義展」に行ってきました。 | イラストレーター マルオユキヒロのへや

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イラストの仕事をしていますので、その作業工程アップや日記、映画等の批評、またジャンルにとらわれない日々の事柄を書いています。

東京でイラストの新年会があり、その前に上野で博物館や美術館に行ってきました。

 

丁度TVで「大沢たかお インカ帝国隠された真実に迫る」を観て、行ってみたいな、と思っていたので渡りに船(失礼)と、最高のタイミングで東京に来ることが出来ました。以前「描く!マンガ展」もいいタイミングで東京に行く用事が出来たので、思っていることが結構実現するのが嬉しいです。

 

まだ雪が残る上野国立科学博物館に到着。

リャマがお出迎え。

かわいい。

 

かわいいのに首切り。

でも、凄惨な感じではなく、神さまに首を捧げる感じですね。

 

絵の材料になりそうな造形物がたくさん。

ユーモラスな人間や動物が描かれ、生き抜くのに大変だった時代でも魂は穏やかだったんじゃないかなと感じました。

1番目のはジャガーの擬人化だそうです。人間は、古代から「けものフレンズ」的なことをしているんですね。

昨今の擬人化ブームも納得です。

 

終わりの方にVRでウユニ塩湖を体感できるスペースがありました。

VRウユニ塩湖

4人まで一緒に出来るので、これは家族や友達で体験するのがお勧めです。私の他の3人は夫婦と子供の3人家族だったのですが、自分の「願いごと」が何なのかが分かる心理ゲームみたいなのがあり、その家族のお父さんが「お金」を集めまくっててすごく盛り上がっていました。私は「お金」と「車」でした。車買い替え時期の悩みがしっかりと出ていました。

 

今度は上野の森美術館で「生頼範義展」に。

実は行くまで大変失礼ながら「スターウォーズやゴジラの映画ポスターの画家さんなんだな」という位しか認識が無かったです。

 

が、入ったとたん圧倒・・。

圧倒感が1/1000も伝わらない・・。バカな事にカメラの充電が足りずほとんど撮れなかったのです(トイレにあったコンセントで充電したい欲を何とか抑えました)。

昔の新聞広告のスターの肖像画(写真にしか見えなかったり、写真を超えてたり)から、映画ポスター、小説表紙、企業広告、壁一面の大絵画まで、所狭しと絵が陳列してありました。

美女から老人に至るまで一人の人間が描いたとは到底思えない量と、一作一作の緻密さ。頭をフライパンで殴られたぐらいの衝撃がありました。自分は似顔絵を描いたりもしてたのですが、究極を観た気がします。

 

映画の「スターウォーズ」や「ゴジラ」も、実物は大きい絵画を縮小しているのかと思っていたのですが、ほぼポスターサイズで描かれていました(写真は映画ポスターですが、もっと中に原画があります)。細かく見ると荒く見える塗りがあるのですが、引きで見ると無駄な塗りは一切無かったです。自分だと石膏像を滑らかな塗りで描いてしまいそうですが、生頼氏の塗りは点描で、それがよりリアルさを引き出していました。

 

 

他に、生頼氏のイラストを立体化した迫力のある「ベガ」も展示されてました。

 

ラフ?と、完成作品や

製作途中で絶筆になった作品も観られて、やはり一作一作丁寧に「人間の手で」描いているのが分かりました。

 

そして、ゲームの「真・女神転生4」のような大絵画。

こちらは仕事でなく個人で描いた絵らしいのですが、私がこれを描く能力があって描いたら途中で発狂すると思います。

とは言え、生頼氏は描きたい衝動に駆られて描いたのでしょうから、戦争など、自らや隣人が受けた理不尽な暴力の恐ろしさを絵にぶつけ、その中で自分も観る人も癒しているのではないでしょうか。

 

その後、良い興奮状態のまま新年会に行ったので、いつもより積極的に動く事が出来ました(失礼のあった方がいらっしゃったらすみません!)。この日の体験を脳に焼き付けて今後はもっといい絵が描けるようになりたいと思います。