折しも海老蔵さんの芸の素晴らしさについて書いた翌回に
実父團十郎さんをしのぶことになるとは夢にも思いませんでした。
歌舞伎の支柱である成田屋がこの世を去りました。
ニュースで聞いた瞬間は、何も理解できませんでした。
その日電車に乗って、團十郎さんの芸が瞼に浮かんだ時に
はじめて、涙がこみあげてきました。
数多くの名舞台が脳裏に浮かぶのはもちろん、
握手をしていただいた思い出や、国劇部の公演にお言葉を寄せていただいたこと
その温厚なお人柄、懐の深さは團十郎さんの周囲でご活躍する様々な方から
幾度となく伺いました。
未だ言葉が見つかりませんが、ご冥福をお祈り申し上げます。
先日、やっと勘三郎さんの法界坊、夏祭、長編ドキュメント、もろもろみまくって、ひとしきりデトックスし、よし、これからの歌舞伎の一助になることが最善と言い聞かせたばかりでした。