コンプレックス箱買い | 歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

俳優、ダンサー、歌舞伎ライター関亜弓による大衆向日記です。

怖いもの

1.お迎え。


幼稚園バスの停留所。
駅の改札。
川の向こう。

ちゃんと迎えにくることが決まっていれば、それは素敵な響き。
いつ、やってくるかわからないお迎えはこわい。

2.指切りげんまん。


指きりげんまんって、一見可愛らしい
仕草だけど実はこわい。

指切は、かつて遊女が客に愛情の印を伝えるために第一関節から
指を切って差し出したことに由来しているのだそう。

げんまん部分は、
「指切拳万」と表記するとわかりやすい。

意味→
「約束を破ったら拳で一万回殴るよ」


しかも、それだけじゃ足りなくて針千本のますわけだから、
こわい。

でも実際は指きりげんまんってロマンチックなものとされている。
お互いの一番よわっちょろい指を差し出して
「約束」をするその姿は微笑ましい。


約束が破られるときのために用意しておいた

一万発連打の拳も、

釣ってきた針千本も、

結局無駄にしてしまう自分を見ると

ちょっと負けた気分。


約束するときからわかってるんだけど。