HIV感染新生児の“治癒”は可能か? | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した新生児に対し積極的な投薬治療を行ったところ、ウイルス検査で陰性の結果が出たとの報告が3月5日に発表された。

この新生児は2013年にカリフォルニア州ロングビーチで誕生した女児で、早期の集中的な投薬によりHIVの治療効果が報告されたケースとしては2例目となる。

 もう一方の女児は2010年にミシシッピ州で誕生した。ミシシッピとカリフォルニアのいずれのケースも、HIV感染者である母親からの母子感染だ。2件の出産に立ち会った小児科医のチームは、単に2種類の抗HIV薬を併用するのではなく、3種類を一度に、しかも通常の用量よりも高レベルで投与することを決めた。

 いずれのケースでも、早期の積極的な投薬が功を奏したようだ。ミシシッピ州の女児は1歳半で治療を中断し、現在は3歳を超えているが、検査の結果、今のところウイルスは検出されていない。

 カリフォルニア州の女児のほうは投薬治療を続けており、こちらも同じく陰性と見られている。専門家によると、投薬を停止してからが正念場だという。その時点でHIV検査をして陰性であれば、治癒したと判断できるというわけだ。

 ナショナル ジオグラフィックでは、米国立アレルギー感染病研究所のアンソニー・フォーシ(Anthony Fauci)所長にインタビューを行い、今回の治療の進展がHIVに感染した世界中の新生児にとってどのような意味を持つのか話を聞いた。

◆カリフォルニアの新生児の治療に当たった医師団は、AZT、3TC、ネビラピンを投与したとのことですが、これらはどのような薬なのですか?

 成人のHIV感染者の治療に使うのと同じもので、以前から使用されています。

 母親がHIV感染者で、それまで治療を受けたことがない場合、母から子への感染のリスクは特に高まる傾向にあります。

 通常、このような高リスクの新生児に対し、3種の薬剤全てをただちに投与することはありません。予防的治療が行われます。まずは2種類を低用量で投与し、新生児が本当に感染しているかどうか検査を行い、感染が分かった時点で積極的な治療に切り換えるといったような方法が一般的です。

 カリフォルニアの新生児に対しては、3種類の薬剤全てが投薬されました。9カ月後に検査を行ったところ、ウイルスは検出されませんでした。しかし、投薬は今も続けられています。

つまり、医師団には治癒したという確証がないのです。(新生児に対する)投薬を止めて、ウイルスが検出されなければ、そこで初めて治癒したと判断することができます。

 一方、ミシシッピのケースでは、投薬を止めた後に、HIV検査で陰性と確認されました。このことは、早期の積極的な治療によって、ミシシッピのHIV感染児が治癒したことを示しています。

◆これらの薬剤によって赤ん坊のHIVは治癒するようですが、成人の場合はそうではありません。これはなぜですか?

 感染してから治療を開始するまでの時間が関係しています。成人の場合、数年とは言わないまでも、数か月間は感染に気付くことがありません。感染が分かったときには、ウイルスは長期間増殖を繰り返し、ウイルスが潜伏するための貯蔵場所が体内に形成されるまでになっています。

 成人の場合、たとえ薬を投与しても、この貯蔵場所のせいでウイルスが完全に消滅することはありません。

 赤ん坊が感染するのは通常は出産時、産道を通過するときです。生まれた赤ん坊を即座に処置できれば、ウイルスが広がるのを防ぎ、貯蔵場所が形成される時間を与えないようにできます。

◆この方法が標準治療として認められるまでにどのくらいかかりそうですか?

 治療が有効であること、そして薬剤のリスクよりもメリットのほうが大きいことが完全に証明されるまで、少なくとも数年はかかると思われます。安全性と効果が認められれば、感染のリスクの高い新生児については、ほぼ全てのケースで即時に治療を行うべきです。

◆今回、2人の新生児のケースでこれほど顕著な投薬効果が見られたことに驚かれたのではないですか?

 いいえ。私は以前からずっと、治療を始めるのは早ければ早いほどいいと言ってきましたから。数時間以内に開始できれば、それに越したことはありません。