FC2 Analyzer65歳以上の人口が総人口の4分の1を占めるようになりましたが、それとともにシニア向けのサイトコンテンツが増えているようです。その中でも、「死」に関わるエンディング・終活情報の掲載や、関連業者の紹介などを行うポータルサイトに着目してみましょう。
ここでいうポータルサイトとは、情報の掲載や、葬儀社や霊園の斡旋・紹介、税理士・司法書士・行政書士などの紹介、関連業者の紹介をしているサイトのこと。
「身内の葬儀のことで悩んでいるけれど、相談できる人がいない」「お墓を継ぐ人がいなくて悩んでいる」「空き家となった実家の片づけ、なんとかならない?」などの疑問解決の糸口になるようなサービスを各サイトで展開しています。
個別に連絡を取る必要がなく、効率的に業者を絞り込むことができる点が最大のメリットといえるでしょう。
終活サイトで特に重要視したいのは、自分が知りたいこと、悩んでいることの解決の糸口が見つかるかという点です。葬儀のことを知りたいのか、お墓のことで悩んでいるか、相続対策をしたいのかなど、人によって知りたいことが違います。
どのサイトも「ワンストップ」「トータルサポート」をうたっていますが、実際には得意・不得意分野は必ずあるものです。上手に使い分けると良いかもしれません。
選び方の基準は下記を参考にしてみてください。
・自分が現在知りたい情報について網羅されているかどうか
・その情報についてメールや電話で気軽に相談できる窓口があるかどうか
・更新が頻繁になされているサイトであるかどうか
エンディング・終活関連のサイトには、役立つツールがたくさんあります。エンディングノートをダウンロードできたり、過去の相談事例が掲載されていたり、弔事での服装やマナーなど一般的な情報を調べるサイトとしても活用できます。
■サイトを利用する際の注意事項
どのサイトも、必要事項を入力して情報を送るだけで、複数社へ資料請求ができたり、見積りをとることができるサービスを展開しています。しかし、サイトが乱立していて、どこを信頼して利用すればいいかわかりにくいのが現状です。サイトを利用する際のポイントをおさえておきましょう。
□一括資料請求は慎重に
葬儀社や石材店へ資料請求する際に、一括請求してしまうと、多くの業者から資料が送られてくることがあります。あまり大量の資料が送られてくると、かえって判断ができなくなってしまうケースがよくあります。
プロでもパンフレットやチラシだけで判断するのは難しいものですから、3~4社に業者を絞って検討することをおすすめします。
□営業の電話がかかってくることも
サイトに必要事項を入力すれば、すべてのやりとりはメールなどオンラインで行われると思っている人は少なくありませんが、業者によっては電話がかかってくる会社もあります。むやみやたらに資料請求をすると、後で電話営業攻勢にあってしまうことも考えられます。
□複数のポータルサイトを利用した場合は特に注意
複数のポータルサイトから資料請求をしたときは少し厄介です。たとえば、Aサイト経由でG葬儀社の予約をしたけれども、実際の施行をお願いしたのはBサイト経由のG葬儀社だったとしたら……。
最終的には利用者の判断になるかと思いますが、今後受けられる特典やサービスが異なってきますので、窓口を変更する場合は一言断っておいたほうが良いでしょう。
□参加している業者を確認
エンディング・終活情報サイトに登録している業者は、サイトによって異なります。参加業者の多さをうたっているところもありますが、多ければ良いサービスを受けられるとは限りません。
また大手と提携しているから必ずしも良いというわけでもありません。大手であろうと中小であろうと、参加業者の情報がサイト上に掲載されていると、運営側への信頼度が高まります。
□利用者実績、運営母体をチェック
利用者実績もポイントのひとつです。数が多ければ良いというわけではありませんが、ひとつの目安にはなります。実績だけではなく、利用者からのアンケートや事例などが掲載されているとより具体的にイメージがつきやすくなります。
運営母体については、名の知れた企業であればたしかに安心感はありますが、そのすべてが必ずしもエンディング・終活の分野で実績をあげているとは限りません。
死に関わるデリケートなテーマを扱っているわけですから、情報量が多く気軽に相談できるようなサイトがベスト。不安をあおりたてる見せ方や他社批判ばかり掲載しているサイトは、長く付き合っていけるサイトではないでしょう。
■代表的なエンディング・終活サイト
□終活WEB「ソナエ」
昨夏から季刊誌として発売されている雑誌「終活読本 ソナエ」のWEB版。健康、葬儀、墓、遺品整理、死後のインターネットについてなど、各専門家のコラムが充実しています。
産経新聞や夕刊フジなどで取り上げられた終活関連のニュースがコンパクトにまとめられているのも、フジサンケイグループならでは。媒体の特性を生かし、今後も終活情報発信サイトとして中核を担っていく立場になるでしょう。
□暮らしづくり「終活」
ニフティが運営。葬儀、お墓、相続・手続き、遺品整理、見守りサービスなどの業者紹介を行っていますが、特にお墓に関しては、単なる仲介業者という立場ではなく、独自の基準で業者を選定し、ユーザーの立場にたった運営をしています。
ニフティ会員の声を集めたサイト展開にも注目。今年のお盆時には「@nifty何でも調査団」と連携してお盆事情についての調査を実施しています。
□エンディングパーク
中立・公平な立場での葬儀社紹介「葬儀サポートセンター」を手がけるアクトインディが運営。長年にわたって培ってきた業者紹介事業のノウハウをもとに記事が構成されているので、机上の空論ではなく現場に即した情報を提供できるところが大きな強み。
葬儀、お墓、相続について12人の専門家のコラムがアップされていて、それぞれの専門家には無料で相談することができます。
□Yahoo!エンディング
2014年、ヤフーがエンディング事業に参入したことで話題になりました。現在は葬儀、お墓、相続・遺言についての情報提供や業者の紹介を行っていますが、特に注目すべきは「生前準備」。
生前準備サービスを利用すると(葬儀の予約を含む)、死亡が確認できた段階(※)で生前に利用していた「Yahoo!ウォレット」の課金を停止したり、「Yahoo!ボックス」のデータを削除してくれます。
また生前に友人・知人宛てのメッセージを登録しておけば、死亡が確認できた時点で一斉送信できるサービスも行っています。
※公的証明書(市区町村が発行する火葬許可証の写し)を用いてヤフーが死亡確認を実施