薬に頼らず自分で血圧を下げるために…知っておきたい「正しい知識」 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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病院で高血圧と診断された人の多くは、降圧剤を服用しています。高血圧で現在お悩みの方は、「血圧を下げるには、薬を飲むしかない」と思っていませんか? 

 

あるいはすでに薬で血圧を下げているものの「薬をやめたい、でも怖い」と迷っているかもしれません。

 

実は多くの場合、血圧は簡単な体操で下がります。体操で血管が若返れば、血圧以外にもさまざまな面での効果も期待できます。

 

そのほか、血圧を下げる生活習慣や、目からウロコの血圧の知識などをご紹介しましょう。

 

いますぐにできることから始めて高血圧を解消し、これからも血圧の上がらない体を目指してみませんか。

140を超えたら誰でも高血圧!? 

世の中に広まっている血圧の知識は、実はあまり根拠のないものだったり、古いエビデンスに基づいていたりするものが多いということをご存じですか? 

 

薬に頼らず、自力で血圧を下げるための正しい知識を身につけていきましょう。

 

まずは診断についてです。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」では、血圧の値のうち、上が130〜139 mmHg(以下単位省略)かつ(または)下が80〜89の場合、「高値血圧」とみなされます。つまり、高血圧予備軍ということです。

 

それを超えると、数値ごとに「I度高血圧」「II度高血圧」「III度高血圧」「(孤立性)収縮期高血圧」と分類が変わっていきます。

 

要は上が140、下が90を超えると、太っていようが痩せていようが背が高かろうが低かろうが、一括りに高血圧とみなされ、「下げないと危ないですよ」と薬を処方される。それが今の高血圧事情です。

 

ではなぜこのように高血圧の設定値が低く定められているのでしょう? 実を言うと、かつての高血圧の設定値は今ほど低くはありませんでした。

 

1960年代後半に日本の医学部で最も広く使われていた『内科診断学』という教科書には、「日本人の年齢別平均血圧」の算出法として、「最高血圧=年齢+90」という算式が載せられていたのです。

 

つまり今60歳の人なら「60+90」という計算になり、最高血圧が150以下なら正常血圧とみなされていたということ。70歳なら160以下、80歳なら170以下で正常です。

 

ところが1999年にWHO(世界保健機関)とISH(国際高血圧学会)が「140/90以上は高血圧」と定義しました。

 

すると日本高血圧学会もこれにならい、2000年に「140/90以上」を高血圧とし、目標数値を「130/85未満」にまで引き下げたのです。

 

しかしこの時点ではまだ、70歳代の最高血圧の目標値は150〜160、80歳代では160〜170と、年齢によって幅をもたせていました。

 

ところが2003年になると、日本高血圧学会はこの年齢別の数値も撤廃。何歳だろうが一律に、140/90以上で高血圧とし、降圧剤を処方することにしたのです。

降圧目標は引き上げられたが、相変わらずの医者も

その一方で日本人間ドック学会は、2014年に「新たな健診の基本検査の基準範囲」で、健康な男女グループの血圧上限値を、最高血圧で147、最低血圧で94としました。

 

このため「高血圧の基準がゆるくなった」と報道されたりしましたが、これに対して日本高血圧学会は「科学的根拠の信頼度が低い」と強く反論したのです。

 

しかし、やみくもに血圧を下げることが必ずしも健康をもたらすわけではない、という科学的根拠が出てきていることもあってか、同じく2014年に日本高血圧学会は、

 

若年・中年層の降圧目標を130/85未満から140/90に引き上げています。また後期高齢者に関しても、降圧目標を150/90と引き上げました。

 

それでもまだまだ厳しすぎる目標値です。

 

さらに困ったことに、このように目標値が引き上げられた後も、多くの医者は相変わらずそれまでの数値を採用していて、140を超えたら「はい、高血圧です」と降圧剤を処方しているのです。

 

ですからもし血圧が高くなってきたとしても、「医者が高血圧と言ったから」と素直に従って薬を飲むのではなく、運動を取り入れたり生活習慣の改善を図ったりして、まずは自分で血圧を下げる努力をしてほしいと思うのです。

 

薬を飲むのは、それでも下がらなかったときで遅くはありませんから。

 

ですが、年齢とともにジワジワと上がってきた高血圧を示す数値は、自然なものですから、過度に怖がる必要はありません。

 

怖いのは、それがジワジワではなく急激に上がった数値の場合。脳の疾患や心臓の疾患など、どこかに大きな病気が潜んでいて、そのサインとして急激に上がっている可能性が高いからです。

 

よく医者は、「血圧が高いと重大な病気を招きますよ」と言いますが、そうとは限りません。血圧が高いから病気になるのではなくて、病気が起こっているから血圧が上がっている可能性があるわけです。

 

ジワジワ血圧が上がっているのも、結局は加齢により血管が硬くなったり細くなったりして、血流が悪くなっているから。だから運動をして血管を柔らかくしましょう、慢性の高血圧はそういうサインなのです。

年齢を重ねれば血圧は上がっていくもの

人間は、歳を重ねるにつれて筋肉量が落ち、血管も硬くなっていきますから、若いときより血圧が少しずつ上がっていくのが自然です。

 

その場合でも、降圧体操(第2回の記事を参照)でNOの分泌量を増やすことで改善できますから、少しずつ上がっている程度なら、そんなに心配する必要はありません。

 

ただ、多くの人は、毎日きちんと血圧を測っているわけではないと思います。

 

ある日久しぶりに血圧を測ってみたら、前に測ったときより一気に高くなっている。それで慌てて病院へ行ったところ、「薬を飲みましょう」となってしまうこともあります。

コレステロールは本当に悪者?

高血圧の犯人としてまことしやかに言われているのが「コレステロール」です。

 

中でも悪者扱いされているのが、悪玉コレステロールと呼ばれるLDL。血管の内壁に溜まってプラーク(血管内壁のコブのこと)をつくり、動脈硬化を促進していると言われています。

 

そのため最近は、健康のためにもコレステロールを減らしましょうと声高に叫ばれています。

 

でも、そんな悪者のコレステロールが、実際には自分の肝臓でつくられているって知っていましたか? わざわざ自分の体でつくっているわけですから、悪者どころか重要な物質だということです。

 

では、コレステロールの働きをいくつかご紹介します。

 

1)全身の細胞ひとつひとつの細胞膜の原料です。ですから、コレステロールがなければ細胞分裂はできず、新しい細胞がつくられなくなってしまいます。

 

2)性ホルモンや副腎皮質ホルモンなど体のあらゆるホルモンの材料にもなっています。

3)骨の成長には欠かせないビタミンDの原料にもなっています。

 

つまり、人はコレステロールがなくては生きていけないのです。

 

そのコレステロールは、70〜80%が肝臓でつくられ、あとは外からコレステロールを含む食品を食べることで補っています。

 

もし大量のコレステロールを含む食事をしても、肝臓がつくるのを控えて常に同じ量になるように調整してくれます。

 

ですから、きちんと運動をして消費されていれば、心配する必要はないのです。

薬で、無理に血圧を下げたときに起こること

血圧を下げる薬を飲むことは、体が発している不調のサインを消してしまう以外にも、多くの危険があります。なぜなら血圧を下げる薬というのは、血流を悪くする薬でもあるからです。

 

たしかに血液の流れを弱めれば、血管にかかる圧も減りますから、血圧の数値自体は下がるでしょう。でもここで、そもそもなぜ血液が全身を流れているのか、ということを思い出してください。

 

それは、酸素や栄養を全身に行き渡らせるため。だから私たちは、心臓から離れた脳や指先や足先まで、元気な状態で活動できているのです。

 

ところが薬によって血液の運搬量を減らしてしまえば、全身に充分な栄養が行き渡らなくなってしまいます。手先や足先といった末端部位は、ものすごく冷えるようになるでしょう。

 

何より怖いのが、脳への栄養も減ってしまうこと。だんだんボーッとするようになるし、その状態が続けば、認知症を発症する可能性も高まります。

 

また目にも栄養がいかなくなりますから、血圧の薬を飲んでいると、白内障や緑内障といった目の病気を発症することもあるのです。

 

薬をたくさん飲まなくとも、降圧体操をしっかり行い、血管の内皮細胞からNOを出して血管を健康な状態にしてあげれば、血圧は下がります。

 

もちろん薬が本当に必要な人もいますから、降圧体操をしっかり行ったのに血圧が高いままという人は、医者に相談しながらきちんと原因を探っていってください。

 

ですが、大半の方は運動不足のせいで血管が硬くなり、血圧が上がっているだけです。

 

そういった高血圧は、運動を行ってNOを増やせば正常値に戻るものであり、本来は薬を飲む必要などないのです。