一番風呂は体によくないの?お風呂博士に聞いてみた!! | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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今は一人暮らしという人も、家族と暮らしていたときのことを思い出してほしいのだが、一番風呂に入るのは好きだっただろうか? 沸かしたての一番風呂はお湯も清潔で、そこに入れるのは特権のようにも思うのだが、本当のところはどうなのだろう。

 

なぜこんな話を始めたのかというと、「教えて!goo」にも、「一番風呂って長生きするのでしょうか?」

という質問があり、「まっさらのお湯だから肌などにはあまりよくない(中略)でも、新築後の一番風呂に入ると長生きするとか、いろいろといわれています」(Kon1701さん)や、「(前略)沸かしたての風呂の湯は、入り心地がよくないから一番に入るのは愚かです。

 

でも、私の子どもの頃は、一番風呂に入るのは家長って決まっていました(後略)」(yetinmeyiさん)などの回答が寄せられていたからだ。そこで一番風呂は実際のところどうなのか、株式会社バスクリンの“お風呂博士”こと石川泰弘さんに話を聞いた。

■一番風呂にはリスクもある

まず、一番風呂は体によくないという噂の真相について聞いた。「冬は特に脱衣所と浴室の温度差が大きく、それに伴って血圧の変動が激しくなるため入浴事故が起こる原因となっています。

 

入浴事故は高齢者に多いのですが、浴室と脱衣所の温度差が大きい一番風呂は、危険度が高いということが体によくないといわれる理由の一つと思われます」(石川さん)

お湯うんぬんというより、風呂場の温度による身体への影響もあるようだ。事故が起こりやすいため、日頃から気をつけておくべきポイントといえるだろう。「水道水のお湯を沸かしただけの場合、残留塩素があり肌がピリピリすることがあります。

 

これも一番風呂がよくないといわれる理由でしょう。入浴すると、皮脂も溶け肌から出るアミノ酸が塩素除去剤として働きますので、二番目以降はピリピリした感じがしません」(石川さん)二番風呂はお湯がやわらかいと感じるのは、こうした理由があるからなのだ。

■つまりは、二番風呂がベターなのか

お茶でも、一番茶より二番茶、三番茶の方がおいしいといわれることがあるが、お風呂もそうなのか。「浴室と脱衣所の温度差、残留塩素の問題、湯のきれいさを考えると二番風呂がよいということになりますが、前に入った人の時間や、入り方による雑菌量も関係してきますので、一概に何番風呂がよいとはいえない部分もあります」(石川さん)石川さんによると、

 

「二番目以降の湯に含まれる菌が、どのような影響を与えるかは分からない」ということで、一番風呂がダメで二番風呂がよいと明言することはできないようだ。

■それでも一番風呂に入りたいという人に、おすすめの入り方

最後に、一番風呂が文字通り一番という人に、おすすめの入浴方法を聞いた。

 

「誰も入っていない、すなわちお湯は一番きれいなので、これはメリットといえます。ただし先ほども申し上げたように、風呂場の温度差による血圧の上昇[

 

や、肌のピリピリ感などのデメリットもありますので、入り方にはちょっと気をつけてほしいですね。具体的には、まず、浴室を暖めて脱衣所との温度差をなくすことです。

 

次に、塩素のピリピリ感をなくすために、塩素除去成分を配合した入浴剤を利用するとよいでしょう。調味料のうまみ成分にも使われている、L―グルタミン酸ナトリウムを主成分にしているものもあります」(石川さん)

だしと同じ成分が使われているとはおどろきだが、これぞ入浴剤の適切な利用方法の一つといえそうだ。

一番風呂が体によくないという理由は複数存在したが、きれいなお湯に浸かれるという魅力も捨てがたい。そこは、個人の好みに判断をゆだねることとしたい。今回教えてもらった知恵を有効に活用し、毎日の入浴をより一層楽しんでもらえればと思う。

●専門家プロフィール:石川 泰弘
1962年東京生まれ。株式会社バスクリンの販売管理部所属(広報責任者)。株式会社バスクリンの“お風呂博士”として多方面で活動。著書に『お風呂の達人(草思社刊)』がある。