美と健康のお悩み相談室
美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
【お悩み】猫背を改善したい
猫背を改善したいです。姿勢が悪いと自信がない印象になってしまいます。
【回答】肩甲骨を鍛えるエクササイズを行ってみて
猫背は見た目も悪いだけでなく、肩こりや背中の張りの原因にもなります。 今回は、フィジカル トレーナーの中野ジェームズ修一さんの著書『40歳からは股関節と肩甲骨を鍛えなさい』から、猫背を改善するエクササイズをご紹介しましょう。
「多彩な動きをする肩甲骨には、たくさんの筋肉がついていますが、デスクワークやスマホの操作などで前屈みになる時間が長くなると、肩甲骨は背骨から離れる外転ポジションで固まりがち。
左右の肩甲骨が離れ、背中が丸まり、いわゆる猫背の姿勢になり、特定の筋肉が緊張を強いられることで肩こりや背中の張りの引き金になります。
肩や背中の張りは血行不良を招き、肩こりの一因になります」(中野さん)
菱形筋を鍛えて猫背スッキリ
この肩や背中の張りを解消するためには、肩甲骨を寄せたり、内側と下方へ回したりする働きがある菱形筋を鍛えることが必要だそう。
「菱形筋は鉄棒にぶら下がって行う懸垂のような動きで強化されますが、懸垂のような運動をする機会はそうそうありません。
ですから、日常生活で菱形筋が活躍するシーンは少なく、それだけ衰えやすいといえます。 わざわざ懸垂をしなくても、座って肩甲骨を動かすエクササイズ“肩甲骨寄せ”でもきちんと鍛えられます。
菱形筋を強化すれば、猫背もスッキリしますよ」(中野さん) この「肩甲骨寄せ」の後、僧帽筋などの筋トレを行い、仕上げに前傾姿勢で肩甲骨の動きを邪魔している胸の大胸筋などのストレッチをすれば、
さらに猫背が改善して、見た目年齢もぐんと若返るそう。
それらのストレッチは、『40歳からは股関節と肩甲骨を鍛えなさい』にも掲載しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
「肩甲骨寄せ」を実践!
1.ひざを立てて床に座る
床に座り、両ひざを腰幅に開いて立て、両手をおしりの後ろについて指先を前に向ける。肩を少し内側に入れて肩甲骨を広げる。上体を後ろに傾けて両手に体重をかける。
2.おしりを持ち上げる
肩甲骨を寄せながらおしりを軽く持ち上げたら、ゆっくり元に戻る。この時、肩甲骨だけを動かし、ほかの部分は動かさない。
これはNG
指先が後ろを向き、ひじが開いていると肩甲骨を寄せにくい。
『40歳からは股関節と肩甲骨を鍛えなさい!』(世界文化社) 中野ジェームズ修一(著)
中野ジェームズ修一/Shuichi James Nakano 1971年生まれ。
フィジカル トレーナー、フィットネスモチベーター。アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士。 卓球の福原愛 選手、テニスのクルム伊達公子 選手ら多くのトップアスリートのパーソナルトレーナーを歴任。
必ず結果を出すトレーナーとして絶大な信頼を得る。2014年より青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。
会員制パーソナルトレーニングジム「CLUB100 」を主宰するほか、エクササイズ関連の自著は50冊を超え、運動することの大切さを一般に広める活動にも精力的に取り組んでいる。
『40歳からは股関節と肩甲骨を鍛えなさい! 』(世界文化社) より。