30代後半で更年期のような症状が出る これホントは何が原因? | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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さあ、元気に歳でもとりますか!それに女性は明日の美しさを迎えにいこう。

毎年10月18日は、「世界メノポーズデー」です。あまり耳慣れない言葉ですが、メノポーズ(Menopause:英語)は、更年期・閉経を意味します。

 

この日は、女性が年齢を重ねれば、必ず通る道である「更年期の健康」に関わる情報を全世界へ提供する日、として制定されています。

今年も10月18日(日)~24日(土)までの1週間を「メノポーズ週間」として、関連団体ではさまざまな活動が行われています。


30代の女性たちにとってはまだ早いかもしれませんが、30代でも更年期のような症状が出る病気がありますので、この機会に、更年期の正しい知識とともに解説しておきましょう。
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◆「更年期」って何?

女性の体は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(ブロゲストーゲン)という女性ホルモンの影響を受けています。しかし、20代~40代前半の成熟期を越えると、女性ホルモン(特にエストロゲン)の分泌が減っていきます。

閉経を挟んだ前後5年の10年間を「更年期」といいますが、この時期になると女性ホルモンは急激に低下します。日本人の平均閉経年齢は52歳前後なので、だいたい45歳~55歳ごろをさしています。

ホルモンの分泌には脳が関係していますから、更年期には、自律神経の乱れや精神的な症状にも影響が出ます。

ほてり、頭痛、めまい、腹痛、イライラ、のぼせといったさまざまな症状です。通常これらを「更年期症状」といい、仕事や家事に影響が出るほどの不調となって症状が現れれば、「更年期障害」といいます。
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◆「更年期」に似た症状

30代で、月経があるのに更年期のような症状が出る人がいます。動悸、発汗、めまいなどの自律神経失調症状です。この原因として考えられるのは次のような病気であり、更年期症状とは関係ありません。

●「貧血」=血液中の鉄分が不足している状態です。とくに月経過多の人は、立ちくらみやめまい、動悸や息切れが起こります。疲れやすく、頭痛のような症状が出ることも。

●「パニック障害」=突然、激しい動悸や発汗、ふるえ、息苦しさ、めまいといった異常を発し、強い不安感に襲われる病気です。突然なって1時間ほどで治まるのが特徴です。

●「無排卵周期症」=規則的に月経のような出血はあるのに、排卵の伴わない病態をいいます。症状としては月経不順があります。放置すると卵巣機能が低下、無月経になってしまいます。

●「甲状腺機能異常」=甲状腺ホルモンの分泌を行う甲状腺の機能が低下すると、身体がだるく疲れやすかったり、皮膚のかさつき、月経異常などがみられます。

●「高プロラクチン血症」=脳下垂体前葉から乳汁分泌を促しているホルモン・プラクチンが妊娠中と産後の授乳中以外でも大量に分泌される病態です。生理が止まるなどの症状が出ます。

また、30代以降に月経が3か月以上飛ぶときは、一度婦人科を受診しましょう。その他のホルモンに関連する病気であったり、42歳以下で閉経している場合は「早発閉経症」という病気です。

◆「前更年期」とは?

先ほども述べたように、30代、40代前半から更年期のような症状はあっても、それは早く更年期がきた、というわけではありません。よく勘違いされてしまうものに、「前更年期」があります。前とはつきますが、前更年期は閉経から1年~1年半の時期をさします(平均して49歳から51歳)。

この前更年期では、月経が早くきたり、少量の出血が10~14日ほどダラダラ続く、などの異常出血がみられることがあります。

しかしこの時期にもっとも多い病気として、「乳がん」、「子宮体がん」、「子宮内膜増殖症(子宮体がんの前癌)」があります。この時期は、女性ホルモンが通常以上に増すので、このような女性ホルモンに関連したがんの発症も多くなるのです。

これらの病気で起こる症状は、前更年期の不正出血と似ていて、出血量が少量または大量で月経が長い、月経が止まりにくいなどがあります。

いずれにしても、異常出血が病的なものかを判断することはとても難しいので、少量であっても10日以上出血が続くときは婦人科へ受診することが大切です。

■執筆:南部 洋子(看護師、助産師、タッチケア公認講師)
<監修者プロフィール>太田郁子先生
倉敷平成病院婦人科医長
医学博士
日本子宮内膜症啓発会議実行委員