油・脂・膏──昔の天敵は今の味方? 「高脂質ダイエット」の真実 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』
さあ、元気に歳でもとりますか!それに女性は明日の美しさを迎えにいこう。

デヴィッド・ベッカムの「バターコーヒーダイエット」をはじめ、マドンナお気に入りのインドの「ギーダイエット」、さらには糖質オフ+牛脂などの脂質をたっぷり摂る「高脂質ダイエット 」が話題になっている。

 

油といえば“ダイエットの絶対悪”とばかりに、オイルフリーのダイエットが盛んに行われてきた。まさに真逆なダイエット法だが、これっていったい、どちらに軍配が上がるのだろう?

「脂質は私たちにとって重要な栄養素のひとつです。

 

女性ホルモンなど体に重要な内分泌系の機能や脳にも油は必須です。また体温を保つ、肌を潤わせる、細胞膜を作るといった点でも重要な働きをしています。

 

油を抜けばそれらの機能は衰えるため、油抜きダイエットはご法度ですね」というのは、モデルやスポーツ選手の栄養指導なども行っている、小誌でもおなじみの管理栄養士、三城 円さんだ。

だからといって、油を多く摂るダイエットにも大きな疑問を感じるという。

 

オメガ 3系の油など、体によい働きをしてくれるのになかなか摂取しにくい油を摂ることは悪くない、という情報が少しずつ浸透し始めました。

オメガ3脂肪酸は青魚やクルミ、亜麻仁などに多く含まれます。EPAやDHAなどを含むため、心疾患を予防する効果があるとも考えられています。

こういった情報が一気に流れたことで、体によいとされる油であればたっぷり摂っても大丈夫という誤解が生まれてしまったようですね。

 

いい油であっても悪いとされる油であっても、エネルギー量は同じ。1gあたり9kcalは変わりません」

 最近流行りの脂質を積極的に摂るダイエットに関しては、脂質ではなく他の原因で痩せているだけ、と指摘する。

「どれも糖質を極端に減らしているものが多い。実際にはそれで痩せているのだと思います。

 

糖質を減らすということは全体の食事量の減少にもつながるため、空腹感が募ります。それを満足感と満腹感を得やすいオイルで補っているのでしょう。

油だけ体内に送り込んでも体脂肪は効率よく燃えません。また大量に油ばかりを摂っていたら、消化に関わる胃腸に負担がかかり、血液データに影響が出る場合も。

一般的に脂質は、魚や肉、穀物などに入っているもの+調理分で十分に補えます。数名の成功例で極端なダイエットを選択するのは危険ですね」