片側の脚や手が赤く腫れたら「蜂窩織炎」かも 全身に広がると発熱や悪寒、頭痛…治療法は? | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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「蜂窩織(ほうかしき)炎」は皮膚の傷や荒れから細菌が入り込み、皮下脂肪などに炎症が起こる感染症です。

 

スポーツ選手が診断されるケースをニュースで見ますが、誰でも免疫力が落ちているとかかるおそれがあります。放置すると入院治療が必要になり、注意が必要です。(村上和史) 【図解】気をつけたい破傷風 症状は?

傷や荒れから侵入

この病気は、皮膚の表面にできた傷や水虫、やけど、湿疹などの荒れが招きます。そうした部分が細菌の「入り口」となり、感染が広がっていきます。
 
皮下脂肪の組織は蜂の巣に似た形をしていることからこの病名が付きました。「窩」は穴という意味です。
 
 原因菌は一般的に黄色ブドウ球菌やレンサ球菌など、体の表面にもいる細菌です。大腸菌や緑膿(りょくのう)菌が原因になることもあります。
 
入院歴がある人の場合、一部の薬が効かない「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)」に感染している場合もあります。  発症時は患部が赤く腫れ、痛みも生じます。
 
他の病気と見分ける必要があります。蜂窩織炎は広い範囲が腫れ、張っているような感覚があります。また、脚や手で発症する場合、片側だけに起きます。
 
両脚に腫れが生じている場合、脚の奥を流れる静脈に血栓ができる「深部静脈血栓症」の可能性があります。  
 
人同士がぶつかり合う野球選手や力士が蜂窩織炎と診断されるケースが知られていますが、それ以外の人でも、日々の疲労がたまって免疫力が落ちている場合は、発症の可能性があります。  
 
細菌が全身に広がると発熱や悪寒、頭痛も表れ、1週間程度の入院治療が必要になります。
 
診断は症状や患部の細菌検査などから確定します。原因菌の特定には時間がかかるため、広く有効な抗菌薬(抗生物質)を1、2週間、服用します。
 
特定の抗菌薬が効かなくなる「薬剤耐性菌」が生じるリスクもあるため、きちんとのみきることが大切です。  
 
入院して抗菌薬の点滴を受けることもあります。症状が落ち着いたら、退院し、のみ薬による治療に切り替えます。  治療中は体を休めるために安静にします。
 
患部がむくんでいると、皮膚の抵抗力が落ち、薬の効きも悪くなります。
 
むくみを避けるために患部を心臓より高い位置に上げておく「挙上」や、専用のストッキングを使って圧迫する場合もあります。  
 
予防するにはまず、細菌の入り口を防ぐことです。傷や湿疹、水虫は治療しましょう。普段から清潔に保ち、保湿剤を使うのも良いでしょう。  
 
一度発症すると、免疫の低下に伴って再発する危険性があります。免疫力が落ちないよう適度に休息を取りましょう。抗がん剤や免疫抑制剤で治療中の患者や糖尿病患者は特に要注意です。普段から皮膚をチェックすることが大切です。  
 
蜂窩織炎の認知度は低く、漢字の読み方が分からない人も少なくありません。
 
兵庫医大(兵庫県西宮市)皮膚科講師の永井諒(まこと)さんは「まずはこうした病気があることを知り、患部の張りや熱感が気になったらすぐに皮膚科を受診してください」と呼びかけています。