初対面や、まだ付き合いの浅い方との会話の中で必ず出てくる話題、
『好きなロックキーボーディストは?』
…いつも考えてしまうんですが、パッと思い浮かばないんですよねコレが。
半生記(反省記?)みたいになってしまいますが、そもそも中学生の頃よりはじめたバンド活動のスタートはYMOでしたし。当時Deep Purple(以下DP)などのロックには全く興味ないどころか、むしろ「うるさい音楽」くらいに思ってましたから。このへんは中学の先輩の悪影響です間違いなく。いわゆる文化祭で先輩方が演奏していたDPは、本物には遠く及ばないモノで、キーボードはいないのにギターが3人いる(BOCかよ)とか、Vo.が1オクターブ下で歌ってるとか、曲によってはVo.がいないとか(笑)。そんなわけでDPとJon Lord氏の素晴らしさに気づいたのは、かなり後になってからでした。
10代後半、NWOBHM〜ヘヴィメタルブーム到来。音楽雑誌を飾るロン毛のお兄さんたちを『カッケー!!』と思ってしまったのが運のつき。直前までは“冬でもアロハ”のフュージョン小僧(しかもギタリストを目指してました)だったのに、侮りがたしメディアの影響。
ところが、です。
当時の洋邦のアーティストを見回してみると、キーボーディストを擁するメタルバンドのなんと少ないことか!指標とするべきミュージシャンがいないという不幸。DPなどはひととおり聴いて/弾いてはいたものの、時は80年代です。そこで仕方なく“もしもシリーズ”への逃避をはかります。元々キーボードの入っていないラウドネスのレコード(当時)に合わせてひとり部屋でキーボードを弾くという荒技に走ったり、ギターソロをコピーして3度上で弾いてみたり。この頃のこうした【遊び】の経験が、今の自分の土台になってるような気がします。
JourneyもTOTOも、本気で聴いたのはこれよりも少し後のこと、20代中頃のプロ活動に差し掛かる前後のことでした。何より当時、ピアノは大の苦手でしたから…て今もですが。あとキーボードということに関していえば、前述の【指標がいない】という理由により、当時の【ロック以外のキーボードプレイ】を参考にするしかありませんでした。BillboardのTOP40を、上から順に全曲フレーズ拾うとか。
というわけで“ロックキーボーディスト”としてはちょっと異端な匂いがすると思います。誰か一人の方に特化して心酔するという経験がなかったので、自分なりでやってきましたから、良くも悪くも。ただ、こうした経験は確実に今の自分の糧になってます。
あ、でもVOW WOWは好きでしたよ。9月に厚見(玲衣)さんと競演しますが、今からドキドキです。たぶんVOW WOW聴かなかったらminimoogは買わなかったですし(※過去記事https://ameblo.jp/seiyan-kb/entry-12352828514.html参照)。
なので、好きなロックキーボーディストは…手前味噌ながら【自分】てことになりますね(^^)v
なんという自惚れの強さ!
でも、そのくらいじゃないとやって来れませんから。もっとプレイヤーとしての自分を好きになれるようにしないと、ですね。そして “誰か” にその影響を残せるようになりたいものです。おそらくタイムリミットは近いですから。
さてまもなく【X-RAY 35th Anniversary Tour 2018】がはじまります。かつて音楽雑誌を飾ったロン毛のお兄さん(当時)達に混ざって、“自惚れロックキーボーディスト”がプレイさせて頂きます。