ダンナにバーレーた~ | 前世が出てきてコンニチハ

前世が出てきてコンニチハ

ひょんなことから知った自分の前世との、怪しき格闘記。

9月25日、夫のオットセイが日本へ旅立って行った日の夜のことでした。
チビ二人の遊び相手でクタクタになっている時、ピッと実に勘に触る金属音がどこからともなく。
これは天井に取り付けられた、防火センサーの電池が弱くなった時の音なのです。
一階と二階、両方のセンサーを見てみたのですが、どうも音は別の所から聞こえてきました。
音がしてくる方向を注意深く辿って行ったら、玄関のそばにある、防火センサーではなく防犯センサーの親玉からイラつくピッ音が。

防犯センサー親玉は、電話本体の受話器がないような形をしていて、数字が書かれているプッシュボタンと、小さなディスプレーが付いています。
ボタンをテキトーにいじっていれば音は消えるだろうと思いきや、何とセンサーにログインする安全コードが必要だとディスプレイに表示されやがりました。
ぬ、安全コード!そう言えばそんなのあったよな。だけどそんなもの覚えとらんわい。

夫同様アキバ系ヲタの義弟なら知っているかもしれないと思い、ストックホルムの夫の実家へ電話。
残念ながら義弟も安全コードまでは分からず、ネットで防犯センサーについて調べてくれるとのことでしたが、折り返しの電話は鳴らず。

その時、夫はオットセイはヘルシンキから東京行きの飛行機の乗ってまだ2時間くらいしか経っていませんでした。だけど耳障りが見事に悪い防犯センサーは、20秒に一回ピッピッと家中に鳴り響きます。
センサーをヒステリックにバシバシ叩いても、どのボタンを押しても無駄無駄無駄。まるでイラつく私を嘲るかのようにピッピッピッ。

この場所でセンサーが鳴り続ける以上、二階の寝室のドアを閉めても音は聞こえるし、オットセイが成田に到着する夜中の2時半まで起きてるわけにもいきません。
そして遂にピッピッの音の中にメリメリバキッ!私は壁からセンサーを無理やり引き離し、バスタオルに包んで客間のワードローブの中にぶち込み隠蔽工作完了。これでようやく眠れます。

結局次の日になってオットセイのヘルプで防犯センサーのうるさい音は消せたのですが、センサーを壁から無理やり引き離したことは言いませんでした。

もちろんオットセイがスウェーデンに帰国した次の日にバレました。
「どうして無理に引っぺがしたんだ!こうやってセンサーをゆすりながら上へズリ上げていけば、簡単に取れたのに!」

壊れたセンサーを、ごちゃごちゃといろんなものが乗っかったベビーカーの上に投げつけたオットセイ。本当は私のことをぶん殴りたかったんじゃないかと思いますが、それをすると後でとんでもないことになるのが分かっていたんでしょうね。
カッとなっても、私よりはずっと冷静らしい。

私は短気でヒステリーなのです。ネックレスの鎖が絡んだから、ゆっくり時間をかけてほどいていくんじゃなくて、カッとなってネックレスを引きちぎるタイプ。
我が家には私がヒステリーを起こして傷が付いた箇所がさりげなくあります。そのうち七福神巡りみたいに、「ヒステリー事件後名所」巡りが出来るようになるかも知れません。

「セイウチ、君は本当にバカだな!」
「ママ、バカ!」
オットセイの言葉を拾って、息子のアシカまでもが私をバカ呼ばわり。アシカめ、バカと言ったって、アンタは生まれた時アホの坂田にそっくりだったじゃないか!

きっとアシカが大きくなった時、彼のブログにこう書く日が来るかも知れません。
「あの日、俺は物心ついて初めておふくろにバカと言った。おやじは青い目を真っ赤にして怒りをおふくろに向け、おふくろは丸い顔を三角にして苦しい言い訳をしていた」

そしてアシカのブログの締めくくりは、

「やっぱりオカンはアホやった」