◇型を行ったときに、重力の流れと、身体の運用との、わずかな摩擦のような緊張が生じる。
その力を、心身をまとめるのに役立てたい。

〔再録033〕『strings-ストリングス ~引き合う身体。小さな緊張~大きな緊張』

【strings ~ピンと張ったもの。一連のつながり。】

今回は、強健術の型を行う時に、身体の中で使う微妙な緊張の話。

「上腕二頭筋の型等に使用するような、具体的な筋肉単位の緊張」の方ではなく、

「型動作を行う力」と「(重力線に沿って、息を吐きながら、中心にまとめ、両足の中央に重みを落として行く)呼吸法と重力の力」。

その二方向の力が、引っ張り合いをすることで出来る、糸の張りのような、微妙な緊張のことです。

*「拡散力と凝集力の、微妙な拮抗によって生じる緊張」という表現の方が、強健術らしいかも知れません。


【坐法と呼吸】

◇今回は、「型全体の動きと、呼吸法との間」で、動作を行うのに必要な緊張を作るお話。

この緊張は、動作の連絡連携を滑らかにする、通信網のような緊張です。

その、微妙な緊張を、筋肉の緊張と区別するために、

【strings-ストリングス、一連の関係でピンと張ったもの。】

という術語を設定してみました。

以下は、この、strings を意識するために、教室で、試しにやってみてもらった練習法です。

【strings 練習手順(仮)】

1、最初、仰向けになって実験簡易強健術の第九練習法(ブログ03参照)をやっておきます。

2、次は、立位になって、重力に沿った垂直軸に、自身の身体を合わせます。

3、ここで、(立位のまま)第九練習法の呼吸操練を行います。

4、(以下、第九練習法呼吸操練)息を吸い、腰腹に満たす。

5、引き続き胸いっぱいに吸う。(安定した腰腹の上に積み上げて行くようにして胸を満たす。息は、あくまで垂直軸に沿って積み上げられる。それ以外の力は使わず、脱力して重力に任せる。身体は大きく拡がる感覚で吸って行く。)

6、口からゆっくり、息を吐いて行く。(垂直軸の意識は残したまま、胸、腰腹の流れで、重力に従いながら、さらに余分な力を抜きながら、自然に息を吐いて行く。重みは下に向かう。)

7、垂直軸を残したまま、身体の重みは、腰腹を通り、両足の中央に落ちる。(身体に無理な力みが無いように注意する。垂直軸を守り、腰腹、下脚が、しっかりと重みを受け止めて、まとまるように身体の使い方を工夫しつつ、ゆっくり息を吐き終わる。)

8、垂直軸に残る上への力と、両足の中央に落とした重力との間で、引き合う力が生じる。

*この力を、動力の一つとして、簡易強健術の型を練習してみます。(背筋は伸びたままだが、呼吸する為の筋肉は重力とともに下に向かって絞られている。つまり、上と下とに引き伸ばされた状態が生じる。この小さな緊張は身体の各所で作ることが出来ます。型運動に、その力を利用します。)

*strings は、「纒絲勁(てんしけい)を、呼吸法の力で使う👍」という表現も可能かもです。引き続き検証。

〔纒絲勁~身体に、まとった糸のような力の使い方。中国気功用語。〕


◇光は空間の中の、一番通りやすいルートを通っていると聞いたことがあります。
質量も、同じだろうと考えています。
中心にまとまるものは質量であるだろうし、つまりエネルギーでもあるでしょう。

*しかし、この考えも、まだまだ検証途中です。これから先、表現が変わるかも?です。宜しく。
毎日、課題ですね🎵

◇練習最後に、参加者皆様に、坐法での呼吸法練習をおすすめしておきました。
坐法の呼吸も、なかなか奥が深いです😊

*水曜夜練習初回見学参加無料。
〔再録033-了〕

【再録後記】
「力は全て重力の方向に使用する」と言われます。
しかし、重力だからといって、全て、上から下ばかりとは限らない。重力は、質量の多いところに多く存在するとのこと。
そういえば、宇宙にも数多くの質量が存在しますね😏
(再録後記033-了)