穴追いについて

穴追いは秋9月から10月に行うもので頭部調整点から行うものであるとされています。

当初野口先生は神経性の疾患や脳のトラブルや不調を調整する為の方法として始められたのですが、自律神経や肉体的疲労などあらゆるところに劇的な変化がうまれる操法といわれたそうです。現在整体を学ぶ際には夏から持ち越した身体の疲労や滞り神経の疲れを取り去る方法という説明が一般的かと思います。

野口晴哉先生の死後整体協会を継がれたの晴哉先生の三男、野口裕介(ロイ)先生は晩年春の穴追いも推奨なさっていました。ただこれは被術者が身体に感じる不調の解消のための操法として行うためにその人の体躯の各部から開始することが多く、少し手の感覚や技術が必要になって来ます。つまり「ところ」を中心としてそこに生じた身体の変化に対応して範囲に拡がりを持たせる愉気に時間をかけて行なうを操法を穴追いという表現で行われたように思います。

今では野口晴哉先生の時代からの整体を学んだ人と新しい時代の整体を学んだ人で穴追いのイメージが違う場合があるのはこのためで、いろいろな指導者に個人指導を受けて技術を知った人にはその指導者によって随分異なった印象になる場合があるようです。穴追いはどの時代のどの指導者について学んだかはによって、順序や方法について色々な説明が行われます。野口晴哉先生は「穴追いはこれぐらい身体が変わる操法は無い」と云われるほど身体に大きな変化を与えるものですが、技術的には熟達した人にしか出来ないというものではありません。

今回は良く知られている「頭部の穴追い」に絞って説明します。

先にも書いた通り、頭部の穴追いなのですが練習をする為に最初は頭部第二という「ところ」から始めます ※下図参照。先に説明しておきますが、穴追いといっても頭の中に穴が開くわけではなく表面に「虚」になる部分、弛んだり力がなかったり少し硬い部分がありその周りがぬるっとしている場合があります。そんな溝のような窪みのようなもの、柔らかく力のない状態の部分を指で追いながら愉気をしてゆくと少しずつそのところが拡がったり新しく溝が出来るようになってきます、それを丁寧に追いかけてゆくことが穴追いです。

出発点は頭部第二から始まりますが最終は髪の毛の生え際くらいまでで額の方に行く場合や耳や鬢に抜ける時後頭部から首に移動することもあるので、長い時には1時間くらいは優に掛かります。きちんと穴追いがされると終わった後、全身が弛み温かくなり心地良さを感じただ眠くなったりまた心身の解放感を味わう人もありますが、その感覚は個人の感受性によって異なってきます。

整体の操法は身体部分に集中的に愉気をするのですが、術者(整体する側)が愉気をすることで被術者(受ける側)の気がその場所に集まり互いの気が感応して色々な変化が起ります。そのことで身体が自身の力で自律的に変化し不都合のある部分を改善したり変化したりしてきます、これが整体の操法なのです。ただ穴追いの場合は、愉気をすることで変化するのは身体の中にある不調などではなく溜まった濁りおり、滞った思いなどというものを流し取り去ることが出来る事からえも言われぬ感覚になると云われます。

 

 

 

          「穴追い」のところと手順

 

・穴追いは上記の通り目の中心から頭に真直ぐに上がった線と耳の前の鬢のところから頭に  

 上がった線の交わる点から始める

・軽く指を置くと少し凹んだように感じるところが頭部第二調整点

・被術者は椅子や床に座り軽く背筋を伸ばす

・術者は被術者の後ろに立ち両手で耳を挟むようにする通常は被術者の三指(中指)と四指 

 (薬指)で耳を挟む

・その姿勢から術者は上記の交点に拇指(親指)を軽く置く あくまで置くだけで押えない

・決して指で探らない 術者は軽く置いたつもりでも集中すると指に力が入ってしまい被術 

 者の頭部に不快や痛みを感じる

・初心者講習の場合時間経過とともに術者の足腰の力低下して被術者に体重をかけている場  

 合がある これは頭痛や頸の痛み肩こりを引き起こすので重く感じた場合は被術者がその

 ことを術者に伝えること 我慢をすると穴追いが意味をなさない

・柔らかく置いた拇指の腹で被術者の頭部の変化を感じ変化したところをただ感じていくだ

 けで良い 

・左右の穴は同時に変化するものでは無くどちらかだけが動いたり違う方向に移動する場合 

 一度移動したものが元も都のところに変えることもある

・髪の毛の外に出た時点を目安に終了する

 

講習会で穴追いの練習は難しいという人がいますが難しいと感じるのは長い時間同じ姿勢を維持し集中する事や力を入れずに感覚を切らさず保つことに慣れていない為です。技術的には初心者にもベテランにも同じような効果感じられる技術ですので繰り返し行っておくと操法や愉気気の稽古の際にも大変役に立ちます。 

 

 

                       

 

普通感冒と風邪 

 

いわゆる風邪であれば、インフエンザも方法は同じです。今回はその対処法について書きますが。 

 

その前に風邪については、過去このブログ上に何度か書いてきました。

 

・風邪の前兆 

・風邪の種類 

・風邪について整体からの見方 

 という内容の記事です。

 

もう数年も前、コロナ以前に上梓した文章になりますが、基本的な整体の考え方なので、ここで合わせて読んで頂くと判り易いかと思います。

 

整体を学んでいる時代、芦屋のセミナーでは「病に軽重は無い、あるのはその体である」と何度も聞きました。

 

たかが風邪(普通感冒)と馬鹿にしたり、軽く見ると。風邪が原因で、余病を引き込んだりで長く苦しんだり、時には命を落とすこともあります。万病のもとから、死に至る病。その入口でもある風邪。

 

とまぁ、少し驚いて頂いた後。

 

今回は

風邪の対処方法について

               というテーマで始めます

 

二宮進は風邪について、泌尿器系の風邪と呼吸器系の風邪があると解説しています。

 

まず最初に注意して頂きたいことは、

・喉に来る風邪は泌尿器系であり。 

・気管支や肺にくるもの呼吸器系の風邪あるということです。

 

セミナーで学んだ人や、古い先生方でもこの点を混同している人が多いので、ここは気を付けて下さい。この様に云っている私も最初誤ってメモを取った為、操法そしてバランスの悪さを感じていましたが、気付くまで少し遠回りしました。

 

風邪に関係する椎骨は、胸椎5番と腰椎1番です。この二つの骨はよく似た性格で同様の働きをしています。共に呼吸器や泌尿器に深い関連があります。

 

二つの椎骨の椎骨を触診して、異常が無いのなら風邪は重くならず、直ぐに経過していきます。

 

左腰は開きやすい体は喉に来ることが多く泌尿器からくる風邪。胸椎5番と腰椎1番の動きが悪く右骨盤が下がる体は、呼吸器系の風邪に掛かりやすいということになります。

 

泌尿器系の風邪

泌尿器系の喉に繰る風邪は、喉の腫れ、痛みはもちろんですが特に咳に悩まされます。

 

咳の対処は最初に鎖骨の左右内側を触診し比べます、引っ込んでいる側の肋骨が下垂していると観ます。※1

 

引っ込んだ側(肋骨の下がっている方)の背中と胸を両手で挟むようにします、背中側の手は掌を肩甲骨と椎骨の間位に当てます。前側の手は胸椎4,5番の間つまり第四肋間に指を当てるようにして、合掌行基のように両手の間で呼吸をします。分かっている方は第四肋間に指を当て軽く押圧します。

 

呼吸が通り咳が軽くなった時点で左足の小指を、ゆっく引き延ばし弛んだら、腰椎1番その後に胸椎5番のそれぞれ3側にある硬直を弛めておくと、経過が早くなります。

 

泌尿器系の風邪は足を冷やさないことが大切です、冷えた場合足湯をして頂くと咳がとれ体が楽になります。

 

呼吸器系の風邪

風邪を引き咳や痰、気管支や肺に症状が残りるのが呼吸器系の風邪です。泌尿器系の風邪と同様に胸椎5番、腰椎1番の動きが悪くなってくるのですが、その際右骨盤が下がって腰椎1、胸椎5そして呼吸器の場合は胸椎1番順にも影響が来るのが特徴です。

 

胸椎1番は気管支の働きい関係し、可動性が落ちていると気管支の炎症が大きくなります。又胸椎5番が飛び出してくると肩が落ちて前かがみの様な姿勢になります、こうなると肺炎を起こしたりいつまでも呼吸が重く動きが悪い状態が続きます。

 

呼吸器の風邪に対しては最初に右腰の挙上をして下さい、これも方法は以前にこのブログ上に上げています、判らない方は過去ログでご確認ください。

 

右腰の挙上の次に右足薬指、中指を良く引き伸ばします。その後右腰の左右1番三側の硬直を弛めます。右にある場合は特に丁寧に行って下さい。

 

右骨盤、腰椎1、胸椎5三則を調整しておくとそれ以上症状が重くなることはありません。

 

但し呼吸器系の風邪の場合、軽く感じても気管支や肺に炎症を起こしている場合が多いので、足を温める方法も脚湯という方法で行います。脚湯を行った日は後お風呂には入らずに寝て下さい。

 

最後に風邪については身体の左から入り右に移ります、そして最後に左に移って抜けていきます、これが風邪の経過です。

左、右、左の確認は胸椎5番三側で行い、処の力が抜けている側が右か左かということになります。確認する際に胸椎10番と胸椎5番の左右三側をよく輸気しておくと体の血行が良くなります。

 

いずれにしても風邪には冷えが関係しているので、足の3,4指間の冷え取りや胸椎8番から冷えからの緊張を弛めることでも血行が良くなります。

 

※1

鎖骨は呼吸に関連していて、喉の働き、肺と呼吸に色々とかかわって来る骨です。 野口先生は鎖骨の両内側の堅い部分をよく輸気をすれば、息苦しさがとれる。風邪の際は左右を比べて、内側の硬い部分に愉気すると風邪もよくなるし、予防にもなると書かれています。

 

 

野口晴哉先生の整体

 整体を受けに行くと指導室や道場の看板や入口に、

「愉気法」 と書いてあるところを見かけます。

 

整体を受けると必ずと言ってよいほど、愉気(輸気)という言葉を耳にします。

 

野口先生の愉気について講座(触手療法講座)の中で冒頭

「今日は愉気の方法について説明します。愉気というのは、気持ちを相手に集中する-それだけの事であります」と述べられています。

 

野口晴哉先生は最初「アマチュア対象の身だしなみ技術」として触手療法の講座を開きました。今も古い先生方はこのテキストをお持ちです。

 

 これは今よく言われている手当ということが中心の講座でした。本当に端折っていうと、この手当が愉気なのですが、テキストには押えるとか押すという表現がされています。後半には押えるという表現を触れるという表記に変えています。

 

受講生同士で練習した際ギュウギュウ力を入れて押えるので、受けていて気持ちが悪いという人が多く出た為だそうです。


年数がたち「身だしなみ」の技術では飽き足らぬ人の為、プロ用技術を解説して技術の習得を指導する講座。「整体初等講座」が誕生しました。

 

後に初等、中等、高等と内容が高度技術の精密さを増す講座が増えていくことになります。難しくついて行けないと破門になり、受講料も高額なものでしたが、この講座によって多くの人に整体を学ぶ道が開かれました。

 

其の関連から指導者を目指す受講生向けに、コンサルタントの資格を持つ先生方を通じ、いろいろなテキストも販売されました。

 

  全生社の正式な出版物にはない、実際の講義を録音から文字起こしをしたもので野口先生の語り口そのものなので、結構まどろっこしく同じような内容が繰り返せれていたり、臨場感の伝わるものです。

 

そこで愉気に行きつきます

 

輸気と行基

 手を当ててそこから気を通していくことを「愉気」といい、 自分の身体の一部に気を集めたり通したりすることを「行気」という。

 

 愉気を行なうために行う訓練として、合掌行基がある。

 合掌行気法とは、 合掌した手に意識を集め「敏感」な手を作る方法である。

 

 身体には「意識」を集めると「感覚」が高まる性質があり、 手に「注意」を集めて気の出入り、を感じ取る訓練をすることで、気に対して敏感な手をつくることができる。

 

合掌行基の方法

  1. 目の前で両手の平を3㎝ぐらいに近づける、目を細め両手の間を見ていると自然と手が引き合い、手が吸いついてきます。そのまま目をつむり合掌する。

   2. 呼吸を合わせるため、胸から腹(丹田)に深く息を

    吸い込んで、(余った息)をウームという音ととも

    に鼻から抜く。 ※注1

 

  3. 目を閉じて、指先から手の平の真ん中に息を吸い込ん

   で指先から吐く、手で呼吸するという「つもり」でおこ

       なう。吸い込めない人は吸い込んでいるつもりにな

       る。あるいは皮膚呼を感じ取るつもりになる。どち

       らでも良い。いつもより少しゆっくリ呼吸をし,手から

   出入りする

    「気」に注意を集める。  ※注2


  4. 終えるときは、大きく息を吸い込んで、「ウーム」と

    少しの間お腹(丹田)に息をこらえ、吐き出すとき

       に目を開けて手を開き終わる。

 

  行う時間は、長ければ良いというものではありません。最初は5分くらいから初めて下さい。本当に集中できるのは数秒から、一分迄出来る人は本当に稀です。何度もやっているうちに集中できる時間も増えてきます。

 

 実際の愉気でも同様ですが、集中力が散漫であれば長時間行っても意味はなく、集中力の続く範囲でおこなうことが大切です。

 

 慣れてくると、自然と集中できる時間が長くなりますが、同時に必要が無くなると自然と終わるようになります。

 

 

※注1

 合掌行基をする際の呼吸の最初、ウ~ムというのは息を詰めるのではなく、息を抜くためです。胸から吸い込み、肩の力を抜き、腹に下すと息が余るこれを飲み込むと頭やお尻が抜けることがある。これを防ぐためにウ~ムと鼻から不要な分の息を逃がし、血が上ったり、肛門が抜けないようにと触手療法の中で書かれています。

 

※注2

 瞑目して合掌行基をする時、無理に力を入れて頭をからするといったことは必要ありません。合掌行基特に初めは色々な思い、考え、妄想が浮かびます。大切なのは頭に浮かんだ何かを追いかけない事。ただ浮かんだなと思いながら、もう一度手に集中して下さい、慣れてくると思いが起っても雲のように流れていきます。「無念夢想」にとらわれて手の集中をなくさない事。

 

※注3

 整体で無念無想が必要になるのは、愉気の際です。野口先生は愉気をする時雑念を取り除き、ただ相手の身体に集中し、無念無想、天津のい心で行うと教えています。

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秋の乾きと塩辛い身体

 

 通常この内容は11月末から12月にお話をするのですが、この秋は、季節変化それも極端な季節の移行によって10月の声をきいたこの時期に、驚くほど色々な症状や病状が身体に表れ不快や苦痛を感じる人が多くなりました。

 

 これがなぜ起こるかというと急に気温が下がり空気が乾燥するようになると、身体も乾いた状態になり身体に必要な水分が不足してしまい、その結果身体に色々な不調として現れてくるからです。

 

 そればかりでなく、季節の変化に日常の生活が追い付かず、夏の生活習慣続けていることも同じようにこの不調を促進します。何となく無意識に、習慣のように冷たい飲み物を選んだり、食事に塩分の多い味付けをする、過度に室温を下げる等が具体例となります。 

 

 春や夏と秋そして冬は衣服、住居、寝具、食事、飲み物すべてが異なります。ところが今年のように突然の変化が起こった時に、人は身体の要求よりも習慣を選択することが多くなります。整体では身体の声を聴き内なる欲求に目を向けることを指導します。

 

 1. 多くの人が感じる症状は関節の痛み、痛風、神経痛、

   胸、肩、腰、お腹などに場所などはっきりしない痛み

   がある。

 

 2. 胆石や盲腸炎、胃潰瘍や胃酸過多のような痛みや症状     

   を感じる。

 

 3. 身体のむくみや、腫れの様な状態が出たり、理由も無

   く心臓がドキドキする。この他、口内炎や皮膚の変化

   も同じです。

 

 こういとが起るのは、体内の水分の不足と夏から続く塩分の取りすぎが原因です。特に塩分については、夏場は少し動いただけでも大変暑く汗まみれになって、大量の塩分を体外に排出していました。

 

 然し普段定期的に運動をしていない身体には、気温の低下で汗をかく機会が減ったにもかかわらず、味覚が塩気の多い食事、食物に慣れている為必要以上に塩分を摂取しその上、腹中の水分の不足と腎臓の疲れで体内の塩分濃度が上がってしまいます。

 

 こういう場合には塩分を体外排泄すれば良いので、痛みや腫れの部分をゆっくり温めると急にドッと汗が出て楽になります。温める為にお風呂に入っても良いのですが、足湯や蒸しタオルを利用して痛む部分を集中して温める方が効果的です。  

 

 注意して頂きたいのですが、こういう場合は痛むところを押圧したり愉気をして、あっちを触りこっちを押える、などとやっていると痛みが増してしまうので気を付けて下さい。

 

 1.2.3.と分けたのは、この様な不快な症状は同じ原因で起こるのですが、それがどの器官に影響しているかで発症の形が違うからです。

 

以下はその対処方法です。

 1 は泌尿器の疲労から動きの悪さが出ている為、腰の胸椎

  10番から腰椎の3番あたりの間をトントンと叩く。中で

  も痺れている側や硬くなっている側を。トントントンと

  三回叩くと良くなってくる。 

 

 2 これも水分不足が原因ですが、水分が足りない為に腹中

  にガスが溜まり起こる症状です。その対処方法は虫垂の

  あるあたり(右下腹部)を内から外に押し出すように圧

  するか、その周辺を臍の方に向かって、かき上げる

  ようにすると動き出し色々な痛みが治まってきます。

 

 3 これは塩分過多が原因で、腎層が疲労し次に心臓に影響

  するために起こるものです。腎臓ということは泌尿器系

  の不調なので、骨盤の締る動きが不足していることが

  多く、緊縮の力が弱い場合は2のようにお腹のガスを

  動かしてその後、腰(腎臓)のあたりをトントンと叩

  くと治まってきます。

 

野口晴哉先生のテキストに

 「空気が乾燥した時に1や2の症状を起こす人に皮膚病が起り易く、原因も判らず湿疹になったり皮が剥けるような、色々な皮膚疾患が多く出る。そういう場合恥骨操法(皮膚病の操法)が役に立つのであるが、お腹を押え、腰をトントン叩いても良くなってしまう」とありました

 

 それはこの状態がアレルギーや病気に起因するものでなく、体内の水分の不足が引き起こしているためにこの方法が有効になるのです、その場合は水分の補給が必要です。

 

 その際の水の飲み方は

 「最初水を口に含んで、口喉を潤す。そして吐く。口がね

  ばねばして来たら吐き出す。これを二三回繰り返す

  そうして水を飲むと吸収され易くなる。」

  野口先生はこの水の飲み方を、全生で何度も紹介されて

  います。入浴時、足湯や脚湯の際にも有効だそうです。

  

勿論この季節には普段から冷たいものから温かい飲み物に切り替えて、食事にも御汁もの、おつゆの多い麺類、鍋物などをお勧めします。体内の水分が増えるだけでも、1.2.3.のような症状は出にくくなり、また出ていたとしても和らぎます。 

 

久しぶりに解放された時春を迎えました

 

花が咲き陽の光も温かさを増してきました

 

春空気が変わり気温も上がり 心が解放的になり過ごしやすく良い季節?

 

だと感じる人が多いのですが 本当ですか

 

普段の生活で何となく疲れやすい 足が重い 肌がかさついて荒れる など細かく身体の各部に不快感を感じる事が多いのもこの季節の特徴です 

 

春になると頭痛が増えます 眼がしょぼしょぼしてきます 頸の動きが悪くなります 肩が凝ります 背中が突っ張ります 急に腰が重くなったり腰痛を感じる事もあります

 

春になると人の身体は開いてきます 通常はまず後頭骨 肩甲骨 骨盤という風に上から少しずつ緩み開いてきます 整体では皆さんご存じの話ですが

 

開くときには左右が同時ではなくどちらか片側から開き始めその後もう片方が開きます この時急な気温変化や身体の偏り疲労

等で開いてゆく速さ度合いにより身体自身のバランスが崩れ不調と感じます

 

眼の不快感や頭痛は後頭骨の開きのバランスが原因で起こり 時にはめまいや血圧の変化などが起ります

 

寝違いのような痛みや頸の動きが悪くなったり 肩コリや腕が上がらないとか 背中のツッパリや急に背中の筋が違うなどは肩甲骨開きのバランスによることが多いのです

 

腰の重みや痛みは骨盤の開きがバランスや動きに影響し 疲労や椎骨の動きの悪さなどが特に明確になり身体の不調として感じるようになります

 

季節に応じた変化が起こると身体はより過敏になり普段にはない  反応や症状を引き起こすことも有ります この特徴的なものに花粉症があります

 

花粉症については前回書いていますので省きますが 後頭骨や肩甲骨が開く際の偏りが大きい場合症状が出やすいのも事実です

 

後頭骨の左右の開閉がうまくいかず頭痛や眼の不快を感じる場合に後頭骨の上がり下がりや頸椎の弾力を診ますが 御家庭で出来る簡単な方法は 胸鎖乳突筋を輸気をすることです 

 

胸鎖乳突筋は顔を横に向けた時に 耳の後ろから鎖骨に真直ぐに繋がっている筋肉です 自分でケアをする際には顔は前に向き手のひらで耳の後ろから鎖骨にかけてゆっくり撫で下ろして下さい 何回か繰り返すと筋肉が緩み首や頭が軽くなってきます

 

肩甲骨の開きに偏りが出ると肩こりや背中の上部に痛みや圧迫感を感じますが これを解消するには肩甲骨剝しという操法を行います 気を付けと頂きたいのは数年前に数年前にムックや冊子 書籍で書かれていた「肩甲骨はがし」と称し肩甲骨に手を入れて引き起こしたり動かそうとする危険な技術とは全く異なるものです

 

これは自分ではできないので 軽く両手のこぶしを軽く握り腕を横に広げ肘を肩の高さまで持ち上げて そのまま後ろに引き肩甲骨を寄せて肘を後ろに引きながら下げてゆきます これを数回ゆっくりを行うと肩と肩甲骨の可動域が増え血流が良くなり過敏が和らぎます

 

御家族がいればその方に肩甲骨を内から外に数回 肩から肩甲骨の下端まで数回ゆっくるなでると同じような効果が得られます 出来る方は掌で輸気をして下さい

 

骨盤の開きに伴うバランスの変化は色々な不快感や痛みになるのですが この季節は腰痛の操法とともに仙椎の可動域を広げるように仙椎孔と2側の動きをつけることが必要です 

 

自分でこのケアが難しいのですが ご家族に仙椎を輸気をしてもらうのが一番です 方法は受ける人が下向きに寝て頂き もう一人が掌を仙椎の上に置き掌全体に軽く圧を加え揺らすように動かします 

 

抑え込むのではなく一定の圧のまま全体を動かすようにすると骨盤が緩み緊張や偏りが解消されてきます

 

ようやく (Covid-19)も落ち着き 世間の姦(かしまし)さも一段落の様子です 3年ぶりに記事を書かせて頂きます

 

お題は花粉症とアレルギーについて 二宮進から学んだ整体です

 

少し早めの桜が話題になってと開花はいつか今日あたり? 

 

と思いきや急な気温変化で開花をいち早く報道したいメディアも足踏みでフライング気味のレポーターだけが焦って大変そうです

 

例年花粉症でお困りの方が多いのですが今年に限っては 遅めの2月後半に入り少しずつ増えてきた印象です 

 

ただ今年は年明けからアレルギー性の鼻炎や眼の炎症やを感じ訴えるかたが多く見られます 

 

アレルギーは酷くなると発熱や痛み倦怠感などを伴うため花粉症とは症状が異なるのです

 

例年この季節は注意して頂きたいことの一つは 花粉症もアレルギーと同じものなのだと考える方が多いのですが 二宮整体の身体の見方からすると両者は明確に異なるものです

 

アレルギーは交感神経の働きの低下によって体内の力が低下し不要なものや異物を排除できず色々な症状を引き起こします 

 

通常交感神経の働きによる適度な緊張は身体のバランスと保持を持続する働きを担っています

 

その交感神経は左骨盤位大きく関係し骨盤の締まりや動きが悪いと身体の各所を安定しえ保持する力が鈍りゆるみが出て来ることでアレルギーの症状を起こします

 

ところが花粉症の特徴的な症状は鼻水や鼻詰まり 眼のかゆみと涙に限定されます 

 

花粉やほこりの複合的な異物に対して反応するこの症状がどこに現れるかというと 

 

頸椎の2番と3番及び時に4番の1側という場所に極端な緊張として現れます 

 

これが花粉やほこりなど過敏に反応して涙や鼻水など粘膜の防衛力を発動させそして異常緊張を起こす事が花粉症なのです 

 

身体の防衛力の不足で起きるアレルギーとはこの意味で異なります 部分的な交感神経の緊張は冷えが関係することも多くアレルギーと同じように骨盤は開いていることが多いのですが時には右骨盤が開いて下がっていることもあります

 

医療機関に行くとアレルギー 花粉症共に抗ヒスタミン剤かそれに類する薬剤の投与で症状を抑えるのですが 

 

実際には薬剤により知覚神経を鈍らせることで身体が反応しないようにすることが目的のため場合によっては眠気や思考力の低下を起こします あくまで対処療法なので治療では無いのです

 

先にも書いた通りアレルギーは交感神経の働きが鈍り緩むことにより身体の各所が適切な働きが出来なくなり色々な炎症を原因として症状が現れます 

 

それは食べ過ぎや二度寝 長時間の睡眠 過度にする飲酒などが原因にはなります そこで交感神経の働きを活発にすることが症状の緩和につながるのですから 

 

定期的に運動をして汗をかきカロリーを抑えるとそれらの症状は改善されます つまりアレルギーは交感神経のバランスを崩した場合に現れやすく 生活習慣がその下地になることが大きな原因です

 

対して花粉症の場合は身体が冷えや異物に対して過敏になってしまい目や鼻 副鼻腔などの周囲の粘膜が過剰な反応を起こし 頸椎の2番 3番 時には4番の1側に過度の緊張を起こして 

 

その緊張が緩まず花粉やほこりなどに対して過剰な反応をし続けることが花粉症です 

 

このような理由から自律神経の調整をする 「整体」 から見ると両者は全くの別物という事になります

 

整体で花粉症に対処対処する場合の操法はまず胸椎10番と頭部の第2といった自律神経調整点に輸気しておきます 

 

その次に頭部第一に輸気をして副交感神経の働きを調整して 頸椎2番と3番の1側を軽く弾いておきます 

 

この場合大抵は1側左右どちらかが特に強いのですが頸椎のきわが硬く太くなっています 緊張の強い側の眼や鼻に症状も強く出ています 1側は本来細い神経側がパラパラと並んでいるのが健康状態です

 

1側は過敏が残りやすいため柔らかく指の腹でパラパラっとほぐすように柔らかく弾くことが大切です 

 

ほぐれて滑らかになると神経側が7本ずつ感じられるようになるのですが パラパラとした細い弦のように感じたらそれで充分です

 

完璧のほぐそうと指先で強く引っ掛けるようにしてはいけません 後でめまいや頭痛の原因になります 分からなければ腰を据えゆっくりと輸気をして下さい

 

実際の整体指導の場合二宮は必ず3側も確認しておくこと もし3側にも異常感がアレルギーによる鼻炎を起こしているから あればこれも良く弾いておきなさいと話していました

 

先にも書いた通り1側の緊張も左骨盤の開きも「冷え」どちらも冷えが関係しているため両方の症状が同時に出ていることも珍しくない為に 3側を弾く(アレルギーの炎症に対応する)ことを怠ると花粉症の対処をしても鼻水や目のかゆみが取れないなどという場合が出てきます

 

基本的な話ですが 操法をする為にはお身体の観察が大切です 一つの症状には複数の原因が潜んでいることが少なくありません 

 

「同病異源」 相反することが原因でお身体は色々な変化がします 観察の際は決めつけないで身体の変化を診ながらしっかりと確認しておきましょう

季節の身体

立春の頃身体は変わってきます 冬から春 緩む季節です

 

冬は体内から熱を逃がさないために身体は締まっています それが春の声を聴くころから眉間が弛み後頭骨 肩甲骨 骨盤が開いてきます 

 

椎骨を中心に左右が同時に開いてくるのではなく 左側が少し先に開きその後右側が同じように開く動きが出ます

 

開き方も均等に開いてくればいいのですが 偏り疲労による緊張や力が無く弛緩した所があると開く動きに偏りが出てきます

 

つまり身体の各部で緩んだり緩まなかったりするバランスの崩れや左右差が出てきます このバランスの悪い部分に身体の不調が出てくるのです

 

例えば 眉間が緩み始めると目がしょぼしょぼしたり 肩甲骨が緩み始めると首や肩まわりのこりを感じることもあります

 

後頭骨の左側が開き右側の動きが悪いとイライラしたり 肩甲骨の動きに左右差が出ると呼吸器や循環器の不調を感じます

 

腰が偏って開くと太ももや腰に痛みを感じることもあります 

 

左骨盤が開き過ぎたせいで昼間でも眠くなりますが実際にはだらだらした寝方で睡眠の質は良くありません

 

これは左に骨盤は開いて下がったために右の頭部が盛り上がり頭の緊張となり 呼吸が浅く酸素の取入れが少なく頭に血が上ったような状態で脳の休息を妨げるからです

 

春先には身体が開いてくると気が上がったまま下がりません 身体が緩んで気が上がるとワクワクしたりフワフワしたりします 

 

身体の開きに左右差が出て 背骨に捻れが出た状態で気が上がると 頭の働きが悪くなり感情や理性の抑制力が低下します 

 

高じてくると電信柱や壁と話したり突然に大声を出すなど 周りからすれば奇異な感じの人と見られる行動をとることもあります

 

これは身体のバランスに狂いを生じているだけです

 

この時期整体での調整は頭部第2の輸気と穴追いになります どちらも頭に上がった気やエネルギーを収めて自律神経に働きかけて脳の緊張や無用な興奮をコントロールできるようにします

脳内のエネルギーがうまく循環するとこのような行動は治まります 

 

また春は季節の変化にあわせて食を減らす時期でもあります 

冬は身を守るためにわずかな栄養でも貯め吸収しようとしますが 

 

1年で一番身体の変わる季節は脱皮の様に冬の間に溜め込んだ栄養や老廃物を捨てる時なのです 以前に書いた「禁糖」をこの時期に行うのも同じ理由です 

 

この季節に入る(食べる)を減らして捨てる(排泄)ことを十分にしておくと厳しい夏にも対処できる 背骨に弾力があり骨盤の締まった瑞々しい細胞の身体を得ることが出来ます

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春の季節

三寒四温という言葉通り 日々気温は変化していますが春が深まるにつれ大気は一歩一歩温かくなり身体は緩んできます 

 

身体は季節が進むと共に 後頭骨 肩甲骨 そして骨盤の順に開いてきます これらの骨が開いてくる身体が緩むにつれ汗をかきやすくなります この季節は汗と一緒に貯めこんでいた余計な栄養や油脂 重金属なども外に出してゆくのです 

 

身体の変調

ところが身体に強張りやつかえがあり 後頭骨 肩甲骨 骨盤の開く際スムーズな動きが出来ないと身体は不調になったり時には痛みを感じたりして 本来行うべき掃除が出来なくなるのです

 

そして滑らかな排泄が出来ないときに風邪をひいたり急な下痢をしたりするのです 

 

これは老廃物をまとめて排出する行為で 風邪をひいた後身体の切れが良く軽くなったり 下痢の後胃腸や頭までがすっきりとしたりするのはそのせいです こういう状態が春に整った身体です

 

必要と不要

ところが下痢の中にも身体の調整のために止めてはいけない下痢というのがあり そして体力を削ぐので止めなくてはいけない下痢があるのです

 

整体では腰椎2番3側に異常がある下痢は止めてはいけないもの

腰椎4番3側に異常のある下痢は身体の冷えや過敏によって起こる下痢なので止める必要があります

 

ただ慣れないと椎骨を観察しても 腰椎2番や4番の異常感は分かりにくい場合があります

 

この時な左右の骨盤から判断することもできるのです

つまり右腰が下がっている場合の下痢は止都目ないといけませ そして特に右腰が下がっていない場合の下痢はお腹の大掃除なので水をよく飲んで止まるのを待って下さい

 

2月に続き冷えることからくる痛みに膝痛があります 通常膝痛は膝の下側に痛みが出るもので 操法は足の3指を良く引き伸ばし 腰椎3番と4番の間を押圧をして膝裏 膝下の皿周り 足3里 足の2指3指間をなでおろすという手順です 

 

ところが場合いよって膝の上に痛みを感じる方がおられます その場合は足の指は4指を引き延ばし 腰椎の4番と5番の間を押圧することが必要で膝の皿も下側ではなく上の方を緩めることが必要となります

 

調整の季節

身体が大きく変わるこの時期は原因の分からない不調や不快感が出てきます 自分自身が感じなくても骨盤が開き 排泄が悪くなると鈍りのある身体は特に影響が出てきます

 

糖尿病のある方は自覚が無くても 胸椎8番左3側の動きが悪くなり

同じ胸椎8番の左2側の動きが悪いと血流に問題が出たり血小板の減少など血液関連の不調を確認できます

 

痛みや不調 不快感などは体内に長く持っていた傷が表に出てきているという事です 輸気や操法は古傷や不調の名残が表に出てきた今の時期に調整しておくと身体は大きく変化します

 

春は身体が大きく変わる季節であり 大きく変える季節なのです

 

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3月早々物騒なテーマで申し訳ありません 

 

この記事は 二宮進先生の開発し確立した 整体操法の解説にもなるものです 数回の記事にお付き合い頂ければ 整体が医療とはかけ離れたものではないこと

 

整体が医療を否定することは無意味で 正しい医療知識がいかに整体の新しい技術の土台になっているかを理解いただけると思います

 

花粉症と心停止? 

前回のブログで花粉症について書きました 

 

「鼻や眼の粘膜も迷走神経のものなので…」 

 整体健康法の1節です

 

花粉症と心停止 整体ではこの症状に対する操法は基本的に同じで 関係する椎骨の1側を弾くという事では何ら変わることは無いのです

 

「椎骨の1側というのは 迷走神経と深い関係があるところです」

 同じく二宮先生の整体健康法の1節です

 

迷走神経とは

脳神経の1つで副交感神経の代表的な神経です 

 

頸部と胸部内蔵 腹部内臓にまで分布し 脳神経中最大の分布領域を持っています

 

副交感神経繊維から多数に枝分れ 交感神経も拮抗し声帯 心臓 胃腸 消化線の運動 分泌を支配する神経です

 

迷走神経は脳神経の中で唯一腹部にまで到達する神経です

 

延髄の下部から各臓器に広く分布し 首から腹までのほとんど全ての内臓の 運動神経と副交感神経の知覚神経は迷走神経が支配しています

 

機能的には心拍数の調整や胃腸の蠕動(ぜんどう)運動 発汗や発話 血中ガス分圧の感知 外耳道の皮膚感覚や深部感覚等に関与しています

 

つまりよく知られているお腹周りの消化器系の臓器ばかりでなく 循環器や呼吸器系の臓器もすべて迷走神経と繋がっているという事です

 

心停止時の対処

野口先生の「健康の自然法」や「二宮先生の整体健康法」に 心臓が停止した際(心臓まひ) 胸椎4番の1側を素早く弾き 2側をゆっくり押し切ると 止まっていた心臓が動きを取り戻すことがある という 記述があります  

 

私は一度実際のこの操法を見た経験があります

 

私が二宮先生の整体を受けに芦屋の道場に伺った際 順番を待ち座っていた方が横にゆっくり崩れ胸を押さえ横になってしまいました 倒れた様子に気付いた二宮先生がその方を観られて「心臓が止まってるね」と言って内弟子の手を借り伏臥位に寝させて 胸椎4番の1側から2側の外側 まで

 

私から見ると殆ど3側くらいまでの幅で すごい早さで繰り返して外に弾いていました 

 

弾く動作を7~8回も繰り返すと繰り返すとその方は 自分で身体を丸めて咳をし始めました その咳が少し落ち着くと先生は もう一度伏臥位にさせ弾く動作を繰り返しました

 

随分意識が戻って目を開けて声を出そうとするのですが声にならず 咳を繰り返す女性に「もう大丈夫1時間ほど横になっていなさい」と言って当時の内弟子や残って見学していた私たちを連れ食事に出かけました 

 

心配だったので伺うと 先生はにこやかに「あれだけ咳をするのは呼吸が戻ってきたからで 心臓が動いているから息を吸い込み咳き込んだだけ 少し横になっていれば自分で歩いて帰れるよ」とのことでした

 

女性はその後しばらくして自分で立ち上がり一緒に来ていたご家族の自動車で無事帰宅されたそうです 

 

弾く操法を見ていて すごく早く 強い弾きを繰り返したように見えたのでそのことを伺うと 「この時は素早く繰り返すことが大切 刺激が必要だけれど 強くはない 一側は捉えた後 肝心のところは強く弾いてはいけないとおっしゃいました」

 

2側まで弾いていたことを尋ねると 運動系を刺激することで心臓に活を入れる という内容のこともその時にお聞きしました


迷走神経との関係

この操法を説明すると 

 

女性は神経原性ショックにより減圧性失神か急激な血圧低下と徐脈 心拍出量減少が起り心臓が停止したと思います

 

私は消防署の救命講習に参加した時に心肺の場合は時間との競争5分から長くても10分までの処置が望ましい 早いほど蘇生率が高いと聞いていました

 

この場合の医療的応急処置は胸骨圧迫(心臓マッサージ)や人工呼吸 緊張回復を主とする電気的除細動(AEDも含みます)などが行われます 

 

この緊急回復を整体では1側を何度も弾くことで 迷走神経の知覚神経に外的刺激を与えることで 臓器(この場合心臓)の運動神経を刺激します(AEDによる電気ショックと同じように) 

 

同時に2側まで弾くことで交感神経の運動性の働きを高め心臓の拍動のリズムを回復させたという事になります 

 

花粉症と心停止 粘膜と循環器が 整体では同じ1側という調整点で対処できるという事は大変興味深くとても素晴らしいことです

 

次回も1側にある調整点と関連した操法そして 改善する症状についても説明や解説を迷走神経を通して書かせて頂きます


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流行物

桃が咲き 梅の便りとともに少しずつ春の気配が漂っています

 

昨年の秋以来 黄砂 PM2.5 コロナウイルスと大陸渡りの厄介者が飛来しておさまりは見せていません

 

ここに国内産とは言え 呼吸器粘膜の弱い人にはありがたくない季節の風物詩 花粉の飛散が話題に上がっています

 

今年は杉花粉の飛散が昨年よりも少ないと発表されています 

しかし花粉症の方には 量の多い少ないにもかかわらず不快な状態になることに変わりはないので 外出時のマスクは必需品です

 

ところが 困ったことに昨年末から新型コロナウイルスが発生し 感染と拡散を続けていてむしろ規模を拡大しています 

 

その為 マスクなど必要な時に手に入らない状況が続いています 増産はされているそうですが潤沢に商品が店頭に並ぶのはもう少し先のようです

 

整体のセミナーでは2月に定番の練習テーマが有ります

 

一つは花粉症 もう一つは打撲の調整です

この二つの技術の共通点は椎骨の1側の硬直を緩めることです 

 

※ 打撲の調整(下半身)については2019年12月6日のブログに 

    上げていますのでそちらをお読みください

 

季節柄 冷えと緊張にかかわりの深い1側の調整が2月の課題となりますが 1側についてはベテラン方でも案外理解不足や誤認識が多いのですが 花粉症とアレルギーを混同していることもその一つです 

 

花粉症について

説明をする前に知っておいて頂きたいことは 背骨から見ると花粉j症はアレルギーとは違うという事です 

 

これは多くの整体者が勘違いしていることで ブログや解説などでも混同したままで記述を行っています

 

花粉症は頸椎2番と3番の迷走神経系の知覚神経が緊張した結果 1側という場所が硬直して起こる症状です

 

アレルギーの症状は 2側というところの硬直によるもので交感神経系により起る身体の状態です

 

椎骨を見る整体からすれば この両者は明らかに違うものであり 花粉症がアレルギーではないという理由はそこにあります

 

花粉症は1側が緊張することにより起こります その主な症状は目のかゆみと鼻水という事になります 

 

時にはくしゃみや微熱が出ることがありますが 1側の緊張をよぶ身体の冷えに伴う症状と考えます

 

大切なことは頸椎2番と3番の1側を弛めておくことで この場所が

中心的な調整点になります

 

確認

まず被術者を仰臥位(上向き)の姿勢で寝かせ術者は 被術者の頭を膝の間に置く位置に身体を置きます 

 

被術者の頭側から首の下側に両手を入れ椎骨の下で両方の指が椎骨を挟むような手の位置で頸椎2番と3番を触診します 

 

この時は両手の指が頸椎の棘突起に触れるように指を当てるようにすると分かりやすいと思います

この操法の場合触診 操法ともに使う指は3指(中指)になります

 

目がかゆい 瞼が重いなどの目の症状は 頸椎2番に緊張があり くしゃみや鼻水が止まらないなどの症状は頸椎3番が原因です

 

棘突起の左右どちらか 場合によっては両側につるりとした骨らしくない手触りのある側に症状が出ています

 

頸椎2番は首の一番上 後頭骨のすぐ下の大きな骨なので 慣れない方にも分かりやすいのですが 頸椎3番は小さな骨なので2番から下(足)方向に向かって滑らせ大きな骨の一番下の端くらいに両指を当てるとそこが3番の骨になります

 

棘突起は椎骨の上の方にあるので 頸椎2番が分かれば 2番の真横あたりから降れると2番の確認が出来下方に滑らせて下の端に触れると3番の確認が出来ます

 

花粉症は軽い場合は 椎骨に触れることが出来そこに細い筋がついているような感じがします 

 

棘突起のあたりに太い筋のようなものを感じたりチューインガムのかみカスのような触感がある場合は重症です

 

調整方法

最初に書いたように 冷えによる緊張が原因なので 実際の操法は下半身の冷えを取る 足の3・4指間を輸気し 左骨盤を締めます 

 

鼻の粘膜は食べ過ぎや飲みすぎの影響で迷走神経を刺激して症状出ることから飲食を控えめにする不快感は軽減します

 

次に副交感神経の調整点でもある 頭部第1調整点に輸気をしておきます これによって過敏になった免疫力を低下させます

 ※頭部調整点については2019年7月27日のブログ 

   -整体の基礎と基本用語(Ⅱ)-をご参照下さい

 

そして最初に確認をした頸椎2・3番の調整をします

 

硬直した部分は骨の密着したとことにあるので 3指の腹をピタリと当て動かさないようにします 指を当てるときは椎骨の棘突起を2指(人差し指)と3指(中指)で挟むように当てていると 硬い所が少しずつ弛んでくるので その時にピタリと当てた指のままで外側に首に沿って弾くように動かします

 

この時指の第一関節を曲げて引っ掛けるようにすると 痛みや過敏が残る原因になるので指は柔らかく使ってください 

 

イメージ的には ピタリと当てた指を中心に 首をくるりんと転がす感覚です

 

頸椎2番が弛んだら 次に頸椎3番を同じような手順で緩めます


相当に硬い場合でも何回か繰り返していると少しずつ弛み 1側にへばりついていた硬直が離れてきます 完全に取れなくても頭がすっきりしてくればその日はそこまでにしておいて下さい

 

重症の場合は 時間を空け日を変えて何度かくりかえしておくと いつの間にか不快感や症状は無くなります

 

もし頸椎3番の2側3側に硬直があれば アレルギー性鼻炎も併発しているので ゆっくりと押圧して硬直を緩めておくと鼻の通りが良くなり不快感が減少します 

 

花粉症とアレルギー性鼻炎のどちらも持っている方は結構多く そのために余計花粉症とアレルギーが混同させるのです

 

整体を受ける機会の無い方は 蒸しタオルを試して下さい 整体を受けた時のような劇的な変化は望めませんが 数日繰り返すと目や鼻水の不快感は減じてきます

 

まず熱い蒸しタオルを作り 首と頭の境目髪の毛の生え際の大きな骨の部分に当てて温めてください蒸しタオルが冷めたら電子レンジで温め直しトータルで15分位 繰り返して下さい 

 

ジップロックのレンジ用袋に濡らしたタオルを入れレンジにかけるたものを繰り返し使うと 髪や襟元が濡れずに済みます

 

注意してほしいことは 使い捨てカイロや電気式の小さな湯たんぽなどは決して使わないこと 低温火傷など障害が出る事があり温度が高いために症状が進み逆効果になります

 

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