土曜日の千唐流空手道直真塾一般部の稽古の話です。
この日は中山先生が少し遅れていることになっていましたので、その時間は私が担当して進めさせていただいていました。
稽古の最初に話している中で二十四歩(ニーセーシ)の形の確認をしたいという塾生がいましたので、この形の稽古を行っていきました。
まず、形全体の順番の確認からです。
この日の稽古生としてはこの形を行うのは初めての人たちはいませんでしたので、順番としては問題ない様子でした。
ただ、攻撃を狙う位置や立ち方などあいまいに動いてしまっている人がいましたので、そちらの注意もしていました。
下は手刀打ちからの背手受けのところです。
この手刀打ちの位置は相手の首を狙うことになりますが、そちらが低くなってしまっているケースがありました。
その手刀打ちの打つ位置関係に関しては注意すると、すぐに修正できましたが、この前の動作からの立ち方の変化によるところの足のかたちが正整立ちになっていないことがありましたので、そちらも修正していきました。
この前の動作は下イラストのように四股立ちによる背刀打ちになります。
ここから180度振り返りながら手刀打ちを行うことになります。
つまり四股立ちから正整立ちへの変化もこの動作の中に入っています。
正整立ちの場合は後ろ足のつま先は、その進行方向側の斜め前くらい側には向いている必要があります。
それができていなかった人は、真横に向いてしまってしまっている状態でした。
四股立ちから正整立ちに変化させる場合、その足裏の使い方として、まず踵側を中心につま先側を動かし、そこから次はつま先側を中心に踵側を動かす操作が必要になります。このつま先側と踵側の使い分けができていなかったため、真横に向いてしまっていたので、まずそちらを理解していただきました。
そこから動きの修正をしていきましたが、まだこれまでの癖になってしまっているケースもありましたので、引き続き繰り返し稽古を行っていただきたいと思います。
続いて、そのあとの背手受けのところです。
動きの意味を理解していないと、敬礼しているかのようにも見えるところになります。
ここでは、武技的にな意味も確認しつつ、進めていきました。
この形の分解・解説の十番目がこの動きに則したものになりますので、こちらを行っていきました。
動きとしては、下イラストのように背手受けになりますので、相手からの上段突きを受けるものになります。
ただし、この上段突きをこの背手で受けるまでの想定がいくつかあり、ここでは形通り正整立ちで手刀打ちをしている状態からのものから行っていきました。
正整立ちからの変化では後ろ足を前足側に寄せることで体捌きがあり、それと合わせて背手受けを行います。
体捌きが入っている分で相手が正確に顔面部を狙ってきている場合はタイミングを間違えなければ避けやすくなります。
そこから分解・解説としては手刀打ちで反撃まで行う動作になりますので、そこまでも行っていきました。
続いての想定としては正整立ちからの変化ではなく、すでに結び立ちで立っている状態から相手に上段突きを行われるパターンで行いました。
そうなると、体捌きができない分、受けのみでの対応になります。
受けがしっかりしていなければ完全に突きは当たります。
そうならないためには、背手受けといっても受けの軌道としては相手の突きに対して押し返すような軌道をとり、背手側で当たった相手の突きが反れていくようにします。
腕のコースとしてはそうなりますが、土台としては結び立ちをしっかりとり、まず体軸を真っすぐ安定させます。
その中でも軽く膝を曲げて丹田の力を活用できるように動いていきます。
相手の突きのタイミングに合わせて受ける腕と反対の腕の引き手をとりつつ、背中を締め土台側として堅牢性を高めた状態で受けることで、その状態でもなるべく強固なものにしていきます。
こういったところに注意して分解の稽古を行ったあとに、単独での動きで確認をしていきましたら、全体としてもこの背手受けの動きもきちんとしたものに変わっていきました。
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