整備記録:ホンダ草刈機を直す | 勢州たぬき工房の木工したり直したり

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2018年に小さな工房を自分で建てました。
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こんばんは。たぬきです。

ホンダの4st草刈機の長期保管品の修理依頼を頂きました。

 

見た目はきれい。幸いガソリンが抜かれていたのと、4st故に2stみたく混合油で汚れてないのが良いですね。

 
4stが誇らしげ。初めてホンダの4st草刈機を見たのは2000年頃だった様な。稲沢市のフジオートで見ました。全方向に倒しても運転可能という触れ込みでした。
クランクケース内部のプロペラでオイルをミスト状にし、このミストを循環させることで対応させています。
分からないのはブローバイの油気分離。どうやって油分を止めているんだろう🤔
 
取り敢えずオイル交換を。
10w-30を100ccです。あんまり少ないので小さなビーカーで注入しました。オイルジョッキの口では太くて入らないし。
 
プラグを外して、スパークテスターを取り付けます。5mmで飛ぶので電圧は出てますね。プラグを付けて見ると火花は飛ぶものの弱いです。青白くて太い火花が飛んで欲しいのですが弱々しい火花しか出ません。それ程カブっている訳でも有りませんがなんか怪しい。
 
キャブをOHします。一般的なWalbro製てロータリータイプ。
 
当たり前だけど混合油じゃないので各部品がキレイです。
 
フィードポンプのダイアフラムにバネが入ってます。これは初めて見ました。4st故に脈動がキツいのでそのアシストでしょうか?
 
定番のダイアフラム2枚、ガスケット2枚、プライマリーポンプを交換します。
サードパーティ製をまとめて購入してるので1式1000円程で済んでいます。ホムセンだと3000円位の値段が付いていたりして驚きます。まぁ、あちらはWalbro純正なんでしょうが。そこまで出すならもう一声でキャブレターごと買えますねぇ。
 
ここまで整備して試運転します。
エンジンは掛かりました。暖気後にスロットルを開けると上まで回りますがツキが悪いし、レーシングすると開けた途端に失火して止まります。止まるとしばらく掛かりません。チョークを締め気味で同じ事をすると悪化するので燃料は足りてるぽい。
うーん、点火が怪しい。それと、開けた瞬間に燃料が追い付いていないかも。燃料フィルタとか詰まり気味なんだろうか。
 
点火プラグを買ってきました。新しい型のプラグって1000円もするのね。昔ながらのBPM6Yなんて500円しないのに。
 
で、試運転すると目論見通り調子が良くなりました。レーシングすると薄い気はしますが停止する事は無くなりました。
半開まではバッチリです。でも、無負荷で半開以上開けると薄い様な症状が出ますね。恐らくオーバーレブ防止の為、レッドゾーン手前で遅角もしくはカットしてるのでしょう。その影響ぽいですね。
後は使って負荷が掛かった状態で判断する事にします。
念の為燃料フィルタを変えておきます。これは付いていた古いフィルタ。
 
こちらが新品。サードパーティ製です。一回り大きくなりました。これも600円くらい。田舎住まいでこういった修理がちょくちょく有るのでストックしてるわけです。
 
ギアボックスに給脂します。溢れるまでグリスを打ち込んでおきました。
 
これで一旦完了です。使って頂いて、不具合あれば戻してもらう事にしましょう。
なんせ、先払いでビールを一箱頂いてます。報酬分はしっかり働かねば(笑)
 
と言った所で、今日はここまでです。
以上、たぬきでした。ではでは。