鉋:寸四宏成の刃口を埋め直すリターンズ | 勢州たぬき工房の木工したり直したり

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ふこんばんは。たぬきです。

3年程前に刃口を埋め直した宏成ですが、気に入らなくなったので3度目の埋直しをしようと思います。


以前の記事はこれ。

気にいらなくなったのは刃口の広さ。
前回直した頃は面取に使う事も多く、厚く削れるように刃口を広めにしていたのでした。現在は面取にはデコラ鉋を使うので宏成は2枚らしく逆目削り用になりました。そうなると刃口はもっと狭めたい。2枚でも刃口が広くなれば逆目を止めにくいものです。というわけで、埋め直しです。

これが現在の宏成。鉋なんて全く分かってない頃から使ってるのでベタ裏になってました。これを透き直して使ってます。透く量が僅かなので裏押しすると元のベタ裏に戻ってしまいます。

元の埋木を外しました。埋木の下にあるのは今回使う埋木の材料。

先の材料から切り出してサイズを合わせます。

仮組して寸法を確認します。

大丈夫なら接着します。

クランプして一晩置きます。

下端を均します。

刃口を決めます。この時はまだ45°。
決まったら0.5mm残して100°で削ります。2枚刃なので刃先の周りを空けておかないと屑が詰ります。

100°になった木端返しをドライバーの軸で擦って滑らかにします。屑が詰り難くする為です。

イボタを擦り付けてからさらに軸で擦って磨きます。艶が出てくるまで続けます。

刃を研いで下端を整えてから試し削りを。
栂の板削りをしてみました。まだ、台頭側が当り気味ですが、調整しながら使っていこうと思います。

と言った所で、今日はここまでです。
以上、たぬきでした。ではでは。