整備記録:ジムニークラッチ交換2 | 勢州たぬき工房の木工したり直したり

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おはようございます。たぬきです。

クラッチ交換の続きを。

 

ミッションのアウトプットのオイルシールを交換します。

 

ボロボロになっていたシフトレバーの支点の座

 

交換します。これでシフトレバーのガタが減るでしょう。

最近の車では見かけませんが、この時代のジムニーの様にシフトレバーがミッションから直に生えてると、シフトフィーリングが気持ち良いのです。今の車はリンクやワイヤーで繋がっているので、どうしてもガタが多いしストロークも長め。

直生えのジムニーやAE86だとカチカチとガタストローク共に少な目でシフト出来ますし、シンクロナイザーに押し付けてる手ごたえも伝わってくるので楽しいです。

たぬきが以前に乗っていたジムニーワイド(現在よりフルモデルチェンジ1つ前の型)はリンク式になっています。これがフィーリングが悪いのね。わざわざ古い型に乗り換えたのはこれが原因でもあります。

 

フライホイールを外したので、パイロットベアリングの交換はラクチン。

 

はい、交換出来ました。

 

新品はアイシン製をKプロダクツより購入しました。アイシンが販売しているアフターマーケット用のモデルです。

取り外した物と比べて異常個所を探しますが特に異常摩耗もガタも変形も有りません。困ったな。

 

ダイアフラムスプリングは摩耗が多いね。

 

レリーズは油が切れてるけど動作は問題なさそう。

 

クラッチディスクの摩耗も基準内。

 

さぁ、不具合の原因はなんだろう??

1つ思い当たる事があります。クラッチディスクのスプラインに油気がありません。ここは二硫化モリブデングリスが指定されているので油気が切れても個体潤滑するはずですが、そんな膜もなさそうです。

ここのスプラインの動きが渋くなるとクラッチを切ってもディスクが引っ掛かって動かない時もあるでしょう。その時はフライホイール側の摩擦面が触れているので連れ周りするはずです。だから、時々クラッチの切れが悪くなるのではないでしょうか?

だとしたら、ここの潤滑が直れば復旧するはずです。

組み付け時はここのスプラインの給脂を丁寧にして置きましょう。もちろん付け過ぎ厳禁ですが。

 

エンジンアウトプットのオイルシールを交換します。

古いシールをマイナスドライバーでじわじわ外します。

そして新しいシールを打ち込むのですが、ここで大失敗!まさかのリップがめくれてしましました。素人みたいなミスで凹みます(泣)

 

リップが傷ついていなければもう一度組み直せばいけるかも。と一縷の望みを持ってオイルシールホルダーを外します。ルーぺでリップをチェックすると傷ついてませんでした。良かった。運が残ってました。

 

液体ガスケットを塗ってから組みます。液体ガスケットの塗り方はセンスが出るところなので、載せるは恥ずかしいですね。塗り残しの無い事、内側にはみ出さない事を心掛けて、内側は薄目に塗っています。

ちなみに、ここはJA11のサービスマニュアルによると紙ガスケットがあるはずです。しかし、このJA12の現物は液体ガスケットだけで組まれてました。設計変更か?それとも一度バラされているのか?

中古車なので分かりませんね。

 

リップに給脂してから組みます。

 

フライホイール取付ボルトもJA11のマニュアルではネジロックは不要ですが、ディーラーのメカによるとネジロックを塗布するものらしいです。現物は塗ってませんでしたが。今回は新品ボルトにロックタイトの中強度を塗布して組みました。

新品クラッチを取付けます。セオリー通り芯出しして締め付けていきます。

 

ここからは全て元に戻すだけです。

ギアオイルは全て交換します。

ミッションにはカストロールを1L。本来は1.2L必要ですがずるしてます。将来添加剤を入れる余裕にしておきましょう💦

 

ファーとデフはトヨタ純正を入れました。理由は安いし信頼できるから。スズキ純正のエクスターだと3Lで同じ位の値段だったはず。

で、結果です。

クラッチは完全に直りました。踏力は軽いし切れは抜群。めっちゃ気持ち良いです。シフトのガタも少なくなったし、オイルも交換したし、シフトフィールはとても気持ち良いものになりました。しばらく乗ってからオイル漏れや異常の有無を下に潜って確認しましたが大丈夫でした。

これであと10年は乗れるかな。

現在126,500km。

 

以上たぬきでした。ではでは。