山崎や竹鶴が品薄な理由 | 燗酒好きのカピバラさんの日常

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福島県二本松と本宮の葬儀屋さんの隣でで酒屋をやっています。お酒の事、日常の気づき、趣味の読書の事など書いています。blogを見てお酒に興味を持って貰えたら嬉しいです。

こんばんは、福島県二本松市と本宮市の葬儀屋さんの隣の酒屋

勢州屋の太田きょうじゅです。

 

今日は日中から寒かったですね。気温は1度とか2度なんですが、それ以上に骨に凍みてくる様な寒さでした。そして、今は雪が降っています。この雪は、このまま降り続けて明日の朝にはまた真っ白な町並みになってしまうのでしょうか?雪は嫌いじゃないのですが、明日の朝の駐車場の雪かきを想像すると少しだけ気が重くなります。今回の雪は、関東の方でも降るようなニュースでしたので、運転の方ご注意ください。

 

さて、しばらく前からですがサントリーさんの山崎やアサヒさんの竹鶴が酒屋の店頭で見なくなりましたよね?昔は結構置いてある酒屋さんも多く、飲み屋さんなんかでもちょっといいウィスキーといえば山崎12年や竹鶴17年なんていうのが好まれて飲まれていました。それが最近は棚においてあっても1~2本とか・・・。別に人気がなくなったからではないんです。その逆で人気がありすぎて酒屋さんでも中々在庫が出来ない状況なんです。

ここからは大体はあっていると思いますが、若干私の私見も入っていますのでご了承ください。

始まりは、多分角ハイボールが人気になったころだと思います。小雪さんや井川はるかさん、菅野美穂さんなどのCMで人気になりましたよね?それまでアルコール度数が高く、商品単価も高いものが多いウィスキーは低迷の時期を過ごしていました。それが、サントリーさんのあのCMのおかげでウィスキーの人気が高まったんです。ウィスキーのアルコールの高さは、ソーダ割りにする事で解消されましたし、CMでもから揚げなどと一緒にどうぞと提案しているようにサッパリとした味わいは食べ物の油をすっきりとさせてくれて、居酒屋さんなどでも人気となりました。

その角ハイボールの人気に後押しされるようにその他のウィスキーも注目されるようになり、少し高級なお店だと山崎ハイボールや白州ハイボールなどが金属製のタンブラーで提供されたりしていたのを覚えている方も多いと思います。(というか今でももちろんやっているお店さんはありますよね)

その後、まだ覚えている方も多いとは思いますが、NHK朝の連続ドラマで「マッサン」が取り上げられ更にウィスキーに対する注目は高くなりました。あの時期には、今までウィスキーを飲んだことがないけどドラマを見て飲んでみたくなったというお客さんも何人もいらっしゃいましたね。

 

そんなこんなで人気が出れば在庫が少なくなるのは当然のことなのですが、「それだってもう何年も前の話でしょ?」っていう声が聞こえてきそうです。

造ってすぐに出荷するビールのような商品であれば、一時期のブームを越えれば商品在庫も落ち着いて市場に適正な在庫が流通するようになるのですが、ウィスキーの話となると若干様相が変わってくるんです。

というのも、ウィスキーによく表示されている「10年」とか「17年」とか書いてありますよね?あれって「10年」であれば、最低でも10年寝かせた原酒を使っている、もしくはそれ以上の年数寝かせた原酒を使っているという意味なんです。つまり今人気が出てきて在庫が減ってきても簡単に増産することが出来ないんです。使う原酒は最低でも10年前に既に造ってある原酒なのですから。そして、さらに残念なことに角ハイボールやマッサンでウィスキーがブームになった時期から約10年くらい前というのがウィスキーが一番低迷していた時代だったのです。売れなかった時代ということは、その時期は仕込みの量も少なくなっていたということ。今12年や17年のウィスキーを造ろうとしたときに中心になるはずの原酒があまりないことが現在のウィスキーの品薄に拍車をかけてしまっているというわけなんです。

 

そして、ウィスキーというのは樽ごとに熟成している間にそれぞれに異なる特徴を持つらしく、それぞれに味わいが違うそうです。保管する場所が樽1つ分変わっただけでも味わいが変わるのだとか・・・。それらの原酒を絶妙にブレンドして味わいが大きく変わらないように、そしてお客さんが美味しいと思ってもらえるようにブレンダーの方々が調整をするそうです。ウィスキー工場の倉庫にはすごい数の樽が眠っていると聞きます。その一つ一つの特徴を記憶して、ブレンドによって味わいを再現するなんてまさに神業ですよね!

だから、新しい原酒がないなら古い原酒を多めに使えばいいということにもならないのだそうです。

 

ウィスキーを造るということは、長い年月をかけることなんですね。その年月に思いをはせながら晩酌するというのもたまにはいいのかもしれません。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

お酒を通して、皆さんに楽しい縁がたくさん結ばれますように!!

 

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