【 高みの見物 】其の十三 | 医療・介護のハッピーライフ

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-カムフラージュ-

   (ヤマシギの話)


鎌倉時代の有名な歌人・西行法師が、


『心なき身にもあわれは知られけり

           鴫立つ沢の秋の夕暮』


と詠んだ神奈川県大磯には、和歌を志す者の心の故郷とも言える『鴫立庵』という俳諧道場がある。いかにもと思わせる瀟洒な、風情あふれる庵である。


【 湘南台 市中見廻り帖 】

『鴫立つ沢』の鴫とは言う迄もなく、

鳥のシギである。


【 湘南台 市中見廻り帖 】

シギと言えば、忘れられない思い出がある。


国道467号線(町田線)沿いに、

『上和田野鳥の森公園』(大和市)という、

昔の雑木林をそのまま残した一画がある。


【 湘南台 市中見廻り帖 】

そこはやや窪地になっており、水がジワジワと湧き出して流れている。

周囲は住宅地でもあり、決して清水とは言い難いが、ちょっとした湿地を形成している。


ある暖かな秋の午後。

妻の買物に付き合わされた帰路、かの公園を散歩してみようということに相成った。


どんぐりの実があちこちにこぼれ、静かな園内には人っ子一人いない。


いや、一番奥まった所に、長い望遠レンズを装着した高級カメラを、三脚に固定して楽しそうに語り合う二人連れがいた。


定年退職した70代と思しき仲良し二人組が、そのカメラを覗いてみないかと誘ってくれた。

渡りに舟であった。


何が見えるのかなはてなマーク

わくわく、どきどき・・・!!


-続く-


by耳順