落下の解剖学 | 美容外科医 佐々木直美Blog

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聖心美容クリニック 横浜院の院長とスタッフのブログ

『落下の解剖学』を観ました。

 

雪山の山荘で男が転落死を遂げ、容疑者となった妻。唯一の証人は視覚障がいを

もった11歳の息子。事故か自殺か殺人かをめぐる裁判の行方は―。


事件の真実を暴く法廷劇の形をとってはいるものの、物語のメインテーマは夫婦の

平等・パワーバランスを調整することの困難に立ち向かう家族の姿。

フランス人とドイツ人である夫婦は、家族内で使う言語、住む場所、誰の稼得活動が優先されるのか、子どもの障がいに対する責任、養育に時間を割くのは誰か、ありと

あらゆる問題について、相手よりも自分が譲歩しているという感情にむしばまれ、

がんじがらめになっています。


両親双方の愛情を感じながらも自らの存在が問題を難しくしていることに

気づき始めた年齢の息子が、家族の一員として大人への一歩を踏み出す様も繊細に

描かれ、子育て中の夫婦にはずっしりと重い課題をつきつけられる、重量級の作品。

 

夫婦の口論シーンは、心えぐられずきずき痛いほど…ショック

『マリッジ・ストーリー』を思い出しました。

 


主演サンドラ・ヒュラーは、3言語を駆使して現代の夫婦像の葛藤をダイナミックに

演じきり、アカデミー主演女優賞にもノミネートされています。

 

最近アカデミー賞はカンヌ受賞作をしっかりノミネートする方向なんですね。

パルム・ドールの今作とグランプリの『関心領域』(これにもサンドラ・ヒュラーは

出演!)も作品・監督賞ともに入っているようです。


 

 

 

 

 

 

 

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