公務員制度改革が漂流している。
一つは、「渡り」のあっせん禁止。
もう一つは、省庁の幹部人事の一元化。
渡りのあっせん禁止については、麻生首相が「在任中は全面禁止」と、これまでの見解を変更した。
そのこと自体は評価されるべきだが、全面禁止というなら、やはり政令を変えるべき。
野党は勢いづいて、政令廃止を迫るだろう。
与党さえも議員立法提出の動きがある。
ここに、渡辺喜美議員がからんでくる。
首相発言だけではおさまりそうもない。
…と、ここまでブログを書いていたら、4日の国会で総理が「新しい政令を作る」と言ったそうな。
政令をつくるというのはまた一歩前進だが、相変わらずぶれまくりやな。( ̄□ ̄;)
省庁の幹部人事一元化の方は、人事院が頑強に反対する中で、
政府は「工程表」を決定し、関連法案の提出、強行突破する姿勢を見せている。
公務員制度改革推進本部で人事院が主張した反対理由は3つ。
今回の改革は国家公務員制度改革基本法の範囲を超える
公務員人事の中立・公平性が確保できなくなる
労働基本権制約の代償機能が損なわれる
したがって、憲法違反となる-というもの。
級別定数の決定や採用試験の実施が第三者機関である人事院から移管され、
内閣が人事採用権を持つと、政治家による恣意的な情実採用(コネ採用)が行われる恐れが生じる。
また、財政が厳しいから公務員の給与を減額するという話になった場合、
公務員は労働基本権の制限があるので、交渉やストも満足にできず、
無抵抗に給与を引き下げられるようなことになりかねず、労働者の立場が守られないことになる。
もちろん、級別定数があるから、定数からはみ出た人を天下りさせる必要が生じるのであって、ここを改革しようとする意気込みは買いたいが、憲法問題をきちんと整理しないまま話しを進めるのは、やはり問題があるのではないか?
今後は、法案ができた段階で、内閣法制局がどう判断するか、注目したい。
谷総裁が渡りを繰り返した官僚の権化のような存在である上、総理が出席する会議に出ないのも
思い上がっていると思うが、それはそれ、制度設計は冷静に議論する必要がある。
マスコミは、何かというと、改革が善玉で、改革に抵抗する者は悪玉、抵抗勢力とレッテルを貼るが、
改革の方向性、中身、制度設計がしっかりしているかといった点もしっかり検証してほしい。
「わたり」あっせん事実上禁止 首相が「認めない」
http://www.asahi.com/politics/update/0129/TKY200901290291.html
(2009年1月29日 朝日新聞)
「渡り」あっせん なぜできない全面禁止
http://www.shinmai.co.jp/news/20090127/KT090126ETI090004000022.htm
(2009年1月27日 信濃毎日新聞)
「官僚組織の奥の院」にメス入れられるか 改革つぶしの人事院
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090202/plc0902022030009-n1.htm
(2009年2月2日 産経ニュース)
谷人事院総裁「ミスター渡り」の異名 メディア操作し組織防衛
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090203/plc0902032151018-n1.htm
(2009年2月3日 産経ニュース)
公務員制度改革:政権内また火種 人事院総裁が対決姿勢
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090204k0000m010125000c.html
(2009年2月4日 毎日新聞)
国家公務員制度改革推進本部HP
http://www.gyoukaku.go.jp/koumuin/index.html