アフガン邦人拉致で改めて考えること | ニュースな話題

ニュースな話題

政治、経済、時事などのニュース、トピックスについて書きます。

アフガニスタンは、旧ソ連の侵攻以降、20年にわたりいまだに内戦が続いている。

さらに、干ばつにより、飢餓、貧困が一層深刻になっているという。



今回の事件の原因はまだわかっていないが、政治的テロというよりも強盗目的の可能性が高いといわれている。

「ペシャワール会だろうがどこだろうが関係ない」という、略奪でしか日々を生きられない人が増えているのか。



今回の事件によって、給油法案の問題が今以上にクローズアップされるだろう。

我が国は 国民は アフガニスタンとどう向き合うべきなのか?

国会で、改めてしっかり議論してほしいと思う。





アフガン拉致:支援団体ショック「現地の信頼厚いはず」
アフガニスタンでの事件発生に、国際援助団体からは今後の活動への懸念の声が上がった。

約15年間、教育支援活動を続けてきた「宝塚・アフガニスタン友好協会」(兵庫県宝塚市)代表の西垣敬子さん(72)は、自らもペシャワール会の会員だったことがある。「現地の人から厚い信頼を寄せられている団体で、大変ショックだ」と驚きを隠せない。

西垣さんは今年3~4月、資金援助で建設した女子大生向け寮の整備のためにジャララバードを訪れた。道路の検問が異様に厳しく、「テロリストの移動に対する警戒が強まっていると感じた」という。タリバン勢力の巻き返しでテロも増えており、「現地での支援の輪が消えてしまうのが心配だ」と述べた。

03年からアフガンの農業再建支援に取り組んできた神戸市のNGO「海外災害援助市民センター(CODE)」の村井雅清・事務局長(57)も、古くから支援に尽力してきたペシャワール会のメンバーですら狙われる。それほど治安が悪化している」と懸念を示した。背景として、長年、戦争が続き、教育が行き届いていない。NGOの存在が理解されていない」と指摘した。

岡山市の国際医療支援団体「AMDA」グループの菅波茂代表も「ペシャワール会は、徹底的に地元密着型で活動しているという。現地で恨まれることは考えにくい」と話した。【山田奈緒、川口裕之、石戸諭】

(2008年8月27日 毎日新聞)


◇アフガン邦人拉致:支援の難しさ露呈 戦乱、干ばつ…「人心荒廃、引き揚げも
旧支配勢力タリバンの勢力回復で、治安悪化が著しいアフガニスタンの東部ジャララバード郊外で26日、日本の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(本部・福岡市)のメンバー、伊藤和也さん(31)が拉致された。同会は「農村の生活改善がなければアフガン復興もありえない」と、あえて危険な地域に入り、実際に地元住民の役に立つことで信頼を得て安全を確保してきた。ペシャワール会メンバーが誘拐されたことは、日本がアフガン復興支援にかかわることの難しさを、改めて浮き彫りにした。

「自衛隊が(アフガンに)行けば、反日感情に火が付き、アフガンで活動する私たちの安全が脅かされる。「ペシャワール会」代表の中村哲医師は、日本に帰国するたびにアフガンへの非武装支援の重要性を繰り返してきた。 同会は、1984年からパキスタン北西辺境州の州都ペシャワルを拠点に無償医療活動を始めた中村医師を支援する目的で設立された。福岡市に本部を置き、現在はアフガニスタン、パキスタン両国で難民への医療支援や水源確保事業を続けている。会は、現地の生活に溶け込み信頼を得ることで、安全を確保してきた。活動地域は01年の米軍によるアフガン攻撃開始後、治安が急速に悪化。昨年末には現地の国連関係機関から「会の日本人スタッフ2人を誘拐する計画がある」と注意を呼びかける文書が届いた。しかし、移動中に武装した警護スタッフを付けると、かえって武装勢力の標的になる恐れがあり、あえて付けなかった。地元の言葉を学び、活動中は現地の民族服を着るなど、現地の習慣を重視してきた。 こうした「草の根」活動は、カブールから出る際には、車列を組んで地元警察に警備を要請する日本政府関係者には到底不可能なものだ。「(ペシャワール会は)現地に根付き、タリバンとも一定の信頼関係を築いている」と、外務省幹部も評価する。

だが、同会は今回の事件を受け、現地での活動の大幅な見直しを迫られる恐れもある。福元満治事務局長は「アフガンでは長引く戦乱と干ばつで人心が荒廃している。中村医師ら現地の判断に任せるが、日本人スタッフは現地から一時引き揚げとなる可能性が強い」と話す。【斎藤良太、反田昌平、安達一成】


◇治安悪化、支援停滞 進まない生活改善

拉致事件が起きたアフガニスタン東部ジャララバードは、旧支配勢力タリバンが拠点とするパキスタンとの国境地域から数十キロ。首都カブールに比べ、タリバンの活動が活発な東部や南部は、国際機関などによる復興支援活動も進まず、住民の生活が改善されないことが、治安悪化の大きな原因となっている。

米国主導の多国籍軍は、アフガン復興よりもタリバンや国際テロ組織アルカイダの掃討に主目的を置く。国連も米国と同一視され、タリバンの活動地域での復興活動は中断を余儀なくされている。

米軍、政府軍などとタリバンの戦闘で生活は脅かされ、経済活動も停滞している。タリバン活動地域では、多くの住民が『生活はタリバン政権時代よりも悪化した』と感じている」と地元記者。仕事のない男たちは、兵士に一定の給与を支払うタリバンに参加し、生活保障を受けているという。

「住民の生活改善」が実現しなければ、アフガン社会の安定は困難だ。だがそれを目指したペシャワール会の活動が、暴力で妨害を受けるという現実が、アフガンの困難さを物語っている。【ニューデリー栗田慎一】

(2008年8月27日毎日新聞東京朝刊)



アフガン拉致:伊藤さんのペシャワール会志望書全文