渡辺行政改革相が、国家公務員の再就職あっせんを一元的に管理するための「新人材バンク制度」をつくろうと張り切っている。
押し付け的あっせんをなくそうという改革の理念はわかります。
しかし、その具体的対応策がなぜ「人材バンク」なのか、よくわからない。
① そもそもあっせんの仕組み自体をやめればよいのでないか?
ハローワークや民間人材紹介会社ではダメなのか。
② 新人材バンクのイメージがわかない。
(登録された人の再就職先はどんなところを想定しているのか?)
今の省庁あっせんによる天下りには、受入れ先にも省庁との関係強化
(あくまで情報収集程度。談合はダメよ)というメリットがあり、それなりに了承を得て
受け入れてもらっていた面があるのでないか。
しかし、全省一元管理となると、そういうメリットはなくなる。
そうなると、場合によっては受入れ先に縁もゆかりもない(役に立たない)
省庁OBを受け入れてくれという話になる。
→これこそまさに「押し付け」ではないか!?
多くの人が「機能しない」と言っているのは、エゴだけではないと思う。
③ キャリア官僚の昇進スピードを遅らせればよいのでないか?
渡辺行革相も、新人材バンク構想と併せて公務員制度改革の必要性について
主張されており、「専門スタッフ職の創設」「幹部職員の公募制導入」「官民交流
の抜本的拡大」「定年延長」「公務員の人事制度全般」の5項目を検討課題とした。
こうした点の検討は大いに進めてほしいと思います。
ただ、天下りの一つの問題をものすごく単純に考えれば、
『あまりに早く昇進しすぎるから、すぐに出口に到達してしまう』
ことなのではないでしょうか。
キャリア官僚はだいたい20代後半で係長、30代前半で課長補佐となり、
40代で課長、50代で局長…となっていく。
そして、課長までは全員なれるが、局長はポストが極端に少なくなるため、
外に出ていかざるを得ない。ここに人事課によるあっせんが生じる土壌がある。
このことは、単に天下りで民間企業の一部が押し付けられているという面
だけでなく、省庁側にとっても行政経験を積んで油の乗っている人を外部に
転出させるという点で大いにマイナスになっていると思う。
また、最近でこそ聞かなくなったが、以前は20代で税務署長になるケースが
あり、現場での意思疎通などに問題があった例があると聞いたこともあります。
したがって、若い間は今より昇進スピードを遅らせて、より多方面での研鑽
を積めるようにして、その上で能力が人一番優れた人を幹部にするっていうので
いかがでしょうか。
そうすれば、幹部ポストの重責に人生経験が追いつくので、より重層的な
政策を打ち出していただけるようになるのではと思います。
また、本題の天下りに関しても、昇進スピードを遅らせることで肩たたき
(早期勧奨退職)の時期も遅らせることができ、天下り問題の緩和にもつながり
ます。