全国で景気の回復基調が続く中、取り残されている地域がある。
2/5付日経新聞は、依然として経済の低迷から抜け出せない高知県の窮状を伝えている。
高知県は、昨年に過去最悪の倒産を記録。
求人倍率も、全国平均(1.06倍)を大きく下回る0.49倍だという。
低迷する高知を象徴するのが、建設業。
四国最大のゼネコンで、高知に本社を置く大旺建設は、公共工事を主力に成長したが、
バブル期の不動産投資に失敗し、いまだ再建にあえいでいる。
バブル期における建設業の過大投資は全国各地であったが、
大都市に本拠を置く企業、たとえば、長谷工や大京などは順調に再建の道を歩んでいる。
これに対し、地方の建設業はまったくといっていいほど、道筋が見えていない。
農業や福祉に進出するなど、頑張っている企業もあるが、ごく一部だ。
最近、昔のビデオを整理していたら、6年前の参院選直前の政治討論番組のVTRが出てきた。 (古ぃっ!)
そこで、毎日新聞編集委員の岸井さんが、次のような趣旨のことを述べていた。
「今日、非常におもしろかったのは、不良債権処理の議論で、志位さんと鳩山さんは、これだけ違うでしょ。
(志位共産党委員長は不良債権処理反対、鳩山民主党代表は自民党以上にもっとやれという立場)
両方きいてて、なるほど両方あるんだろなあと。…
しかし、政治家が絶対に口にできないこと。
(それは、中小零細と言われる事業者の中には、)規制や補助金や公共事業… (で生きてきた業界があるのは、厳然たる事実であり、政治家はそういう業界のために、)バブル崩壊後でさえも、農道整備などに100兆円近くをつぎこんできたんですよ。
そういう税金でなければ食べていけない業界とか、地方…ここにメスを入れるという話なんですよ。…
すべてが善意の中小零細企業といっちゃうと、なんだ、大変なことになるじゃないかという議論になってしまう。」
…こうした、「税金で食ってきた企業」を市場原理にさらすのが、構造改革だった。
国は、こうした構造改革で、財政再建の道筋が少し見えてきた。
一方、これまで「税金で食ってきた企業」は、単に壊されただけとなった。
モルヒネを止められた地方や企業が、今後どうやって新たな道しるべを見つけるのか?
建設業の再生は、これまで数多く語られてきたが、本当の処方箋はいまだにない。
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