あれもこれもと盛り込みすぎですよ~安倍センセィ。
安倍晋三首相は29日午後、衆院本会議で就任後初の所信表明演説を行った。伝統や自然を大切にする「美しい国」づくりを掲げ、イノベーション(技術革新)などで経済成長を維持しながら行政改革、財政再建を断行する決意を表明。憲法で禁じられている集団的自衛権の行使について、事実上の政府解釈の見直しに向けた具体的研究を行う考えを示した。格差是正に向け、「再チャレンジ支援」推進を内閣の重要課題に掲げた。小泉純一郎前首相の靖国神社参拝で首脳会談が途絶えている中国や韓国との関係に関しては「未来志向で率直に話し合えるようお互いに努めていく」と強調した。
また、北朝鮮問題の解決などのため「主張する外交」への転換を訴え、自身を本部長とする拉致問題対策本部新設で問題解決への意欲を示した。 (9月29日共同通信)
所信表明演説は総花的というのが第一印象。 フリーターをピーク時の8割に、なんていうのも出てきましたが、所信表明ではそこまで必要ないのでは。 各論に言及するのは施政方針演説に譲って、所信表明ではもっともっと政治理念、歴史認識などの総論を中心に語ってほしかった。
そうは言いながら、中身をみると、総理の考え方が少し見えてくる。 でも、オヤッと思う発言も。
1 「成長なくして財政再建」なし? 安倍総理は、総理大臣記者会見で、「5年間小泉総理が進めてまいりました構造改革を私もしっかりと引き継ぎ、この構造改革を行ってまいります。」と話していました。 しかし、所信表明では、小泉前総理の金看板であった「改革なくして成長なし」をひっくり返した表現を使っています。
成長も改革もどっちも大事と言いたいのでしょうが、微妙に小泉路線の修正を図ろうとしている面も見えます。
成長重視の考えは、以前私もこのブログで、『それができれば万々歳、ただ具体策が課題』と書きました。
安倍総理の考える具体策がイノベーションということになるのかと推測されますが、イノベーションは一朝一夕にできるものではない。その間はどうやって成長と財政再建のバランスをとっていくのか?
考え方は悪くないのですが、ここは今後特に丁寧に、論理的筋道や大まかなタイムスケジュールを説明していく必要があるでしょうね。
2 「主張する外交」とは何か? 主張すること自体はいいのですが、「何を」という肝心な点が抜けている。 今まで日本は何の主張が足りなかったのか、今後何を主張すべきなのか? 領土、国防、人権、貧困、グローバルマーケット、地球環境… それはとりもなおさず、日本の国益をどのように考えているかの表明でもある。
また、「どこに」主張するのか?-北朝鮮はもちろんですが、中国、韓国、米国、東南アジアは? 戦略的あいまいさの観点から名指ししない選択肢もあるが、少なくとも「何を」は具体的に述べるべき。
批判的な内容が多くなってしまいましたが、 「私は、特定の団体や個人のための政治を行うつもりは一切ありません。額に汗して勤勉に働き、家族を愛し、自分の暮らす地域や故郷を良くしたいと思い、日本の未来を信じたいと願っている人々、そしてすべての国民の期待に応える政治を行ってまいります。」 のくだりはなかなか良かった。
首相補佐官を枠いっぱいの5人配置し、官邸機能の強化を図ろうとしている点も、興味深い。 党幹事長に中川氏をもってきて、政高党低だった小泉路線の修正も図ろうとしている。
今のところあいまいな点が少なくないですが、全体としてはこれから期待の目を持ってみていきたいです。
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