公務員のリストラが経済財政諮問会議や財政審で取り上げられるようになり、今年度の重要な政策テーマとして浮上してきました。
論点は多岐にわたっていますが、だいたい次の点でしょうか。
(1)公務員給与の削減
①国家公務員
・全国一律だった給与体系の見直し(都市部を厚く、地方部を薄く)
・昇給制度の見直し(年功賃金→成果主義的要素を加える)
②地方公務員
・国と横並び → 地方民間企業の賃金も考慮
・諸手当の見直し
・ラスパイレス指数の高い自治体の給与引下げ
(2)公務員数の純減
従来は「削減」で、新規増員は対象外だったため、トータルで増えているケースもあった。
これからは、「増員-減員」でマイナスにしようというもの。
(1)公務員給与の削減について。
公務員の人件費が現状で高いかどうかはよくわかりません。
しかし、都市と地方で格差をつけるのはやや疑問に感じます。
今は地方公務員の給与は国家公務員より高いところが少なからずあるようです。
でも、それはそれで別によろしいのではないでしょうか?
もちろん、
(しかも、
しかし、地方公務員の給与が国家公務員より高いことが、地方公務員の人材確保に役立ってきた面もあると思うのですが、いかがでしょうか?
これが、都市より地方の給与が低くなると、公務員志望者の都市志向が高まると思われます。
「地方公務員志望はカネじゃないよ、地方行政への志だよ」という人もいるでしょうが、現実問題として就職先決定への一つのファクターになっていると私は思います。
むしろ、問題は地方公務員の給与の高さでなくて、地方民間企業の給与の低さではないでしょうか?
(2)公務員数の削減について。
財政問題の解決のためには、公務員を減らし、小さな政府にしていく必要があります。
しかし、単に小さくするだけでは、それまで裁量行政でカバーしていた社会の不公正な動きをチェックできなくなってしまう恐れがあります。
したがって、小さな政府にする上で、裁量行政から事後チェック行政への転換が必要と思われます。
そのためには、公取委のように不公正な企業取引をチェックしたり、証取委のように株式のインサイダー取引を監視したり、あるいは特許庁のようにこれからより重要となる知的財産権の保護を図ったりといった分野は人員を拡充する必要があると思います。
一方、公務員数を減らす上で、行政機構の改革が避けて通れません。
現実にすぐには難しいですが、例えば、道州制を導入して都道府県をなくし、市町村の統廃合も促進すれば大幅に公務員を減らすことができるでしょう。
さらには、中長期的には、他の先進国と比べて何かと役人に頼りがちな企業、市民の意識も変わらなければならないでしょう。
つまり、単純に一律に減らすのでなく、どのような行政府、社会にしていくかを見通した上で、増やすべきところは増やし、減らすべきところは減らして、トータルで減らすということでなければならないと思います。
したがって、公務員数削減に当たっては、政府は、将来の行政、社会のあるべき像をきちんと提示すべきです。
間違っても、三位一体改革でみられたような、「地方財政の○%カット」だけで済ませてしまうようなことではいけないと思います。