小泉総理の印象は、「変人」と「永田町政治家」の振り子の上に成り立つ、実に個性的な政治家。
総理就任当時、「自民党をぶっこわす」といい、自民党の主流派を抵抗勢力と位置づけて戦う姿は、非常に新鮮であった。
キャッチフレーズも絶妙だ。「構造改革」からはじまり、特殊法人の「廃止・民営化」、医療制度改革での「三方一両損」、国と地方の「三位一体改革」と、国民を飽きさせない。
また、「一内閣一閣僚」、「サプライズ」、「民間人の積極的登用」といった人事手法も見逃せない。
民間人を積極的に登用した経済財政諮問会議は、政治主導を目指す政府の司令塔に生まれ変わった。
さらに、ハンセン病の控訴断念など役所の常識を覆すような政治判断は、ことばは悪いが「変人」ならではといえる。(私は当時感動しました。)
その一方で、重要政策について参院の青木会長たちと国体的な調整をこなす姿を典型的な永田町的政治家と書くマスコミもいる。
ある意味、政局運営においては、バランス感覚にたけた政治家と思える。
政策については、ややこころもとない。
構造改革は、改革の中身よりも政局論に傾きがちで、マスコミの話題になるわりには実際の改革はまだ緒についたばかりといった印象だ。
ただ、次の2つは、もっと評価されていいと思う。
1つは、不良債権処理の断行。
金融相を柳沢氏から竹中氏に交代させ、自民党や金融機関、経済評論家っ等からのバッシングの渦の中で、思い切った改革を断行した。
もう1つは、我が国企業に構造改革を促したこと。
小泉政権の構造改革路線は、政策としてはまだ道半ばであるが、長らくバブル崩壊の後遺症にあえいできた企業に構造改革を迫ることになった結果、
我が国の企業は筋肉質の企業に生まれ変わった。
このことが、最近の我が国企業の相次ぐ最高益更新につながっていることは言うまでもないだろう。