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- 心魂を切り開くメスはあるかないか…わたしにはわからない。
単純に癒やすことはできない事実はたしかにあって
失望のみはたしかにあって、わたしの心魂は痛む

心魂を打ち砕く鎚はあるか…ある。厳然たる現実
暴力、虐待、災害、死別、事故…

彼らにはふるさとと呼べるなにかがあるのだろうか
彼女らにはふるさとと呼べるなにかがあるのだろうか

いや、失うべきふるさとさえあったかどうか…わたしには知るよしもない
彼らはいったいどこに帰るというのだろう
彼女らはいったいどこに帰るというのだろう
燃えるような太陽よ、まぶしく萌える緑よ
ふるさとを、彼ら彼女らのふるさとを
心魂のなかによみがえらせよ
新しい故郷を創れ
もう二度とここに帰ってきてはならぬ
- いえす『閉鎖病棟』
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- 私が腰を おろす場所は皆
公園になる
そこで人々は ひとりでに
水の様な
安らかな歩調に帰り
木木の梢の様に
自分の言葉で話を始める
- 伊東静雄『公園』より。
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- 彼が関心を持つのは惨めな人間的現実のなかで泣いている者たちであり、貧しい村と部落の押し潰されたような小屋から這いだしてくる病人や不具者たちだった。
彼等を見る時、イエスの心は痛んだ。血の吹きでるように憐憫と愛があふれ出た。人は美しいものと魅力あるものに心惹かれるが、みにくいもの、きたないものには眼をつぶる。イエスの場合はその逆だった。彼は人々から蔑まれた娼婦やライ者にかえって愛を感じたのである。
- 遠藤周作著『イエスの生涯』より。

病床より、愛する兄弟姉妹へ、主の平安がありますように。