涅槃図の霊獣たち☆ | 花咲く祈りの寺☆清瀧寺

花咲く祈りの寺☆清瀧寺

山号を雲光山、院号を華蔵院、寺号を清瀧寺といいます。
平安時代、大同2年(807)の創建と伝えられています。
茨城県南部守谷市、鬼怒川のほとりに建ちます。
境内は四季折々様々な花が咲き乱れる、総合霊場が特徴の寺院で『花咲く祈りの寺』です。

おはようございます。


今年のお彼岸は、風が強いですね~

強風の中、お参りいただき感謝しております(^人^)


土日とも、午前中は本堂にて法要が入っていて、猫入り涅槃図の拝観は午後からとなります。

どうぞご了承くださいませm(_ _)m


涅槃図には、霊獣と称される姿も描かれています。



迦陵頻伽(かりょうびんか)

上半身は人間、背中から下半身にかけては鳥のお姿をしていて『美音鳥』『妙音鳥』とも呼ばれ、昼夜6回美しい声で鳴くとされています。

また、殻の時から美しい声で鳴くとも言われていて、その声を聞くと仏心を起こすと言われています。

極楽浄土に棲む浄土六鳥(白ウグイ・クジャク・オウム・シャリ・グミョウチョウ・カリョウビンカ)に数えられています。

また、雅楽の『鳥の舞』などの由来とされています。



鳳凰(ほうおう)
諸説ありますが、首は蛇、尾は魚、アゴは燕、クチバシは鶏、背中は亀に似ていて、五色の羽を持ち、甘い泉の水(霊泉)を飲み、竹の実を食べ、桐の木にしかとまらないと伝わります。
また『鳳』が雄で『凰』が雌と言われています。
鳳凰は、戦乱の世には現れず、天下泰平の世に現れるという美しい瑞鳥で、平和の象徴とされています。

もともとは仏教とは関係はありませんでしたが、神仏の神聖さを表す瑞鳥として仏教に取り入れられ、仏堂に見られるようになりました。


麒麟(きりん)

麒麟は、諸説ありますが、鹿の角・狼の頭・馬や水牛の足・獅子や牛の尾を持つ霊獣とされています。

また、体は光り輝くとされているため、絵では炎が描かれています。

また『微祥記』などによると『麒』は雄『麟』は雌とされています。

麒麟は、徳のある王の治世の時に姿をあらわすと伝わります。



犀(さい)

サイは経典にも登場しますし、サイの角は薬として輸入されていたものの、文献しか伝わらなかったので、このような姿になってしまったと言われています。

また原始経典『スッタニパータ』には次のような言葉が綴られています。

『あらゆる生き物に対して暴力を加えることなく、あらゆる生き物のいずれも悩ますことなく、また子を欲するなかれ、いわんや朋友をや。犀の角のようにただひとり歩め。』と書かれています。


『子や友を欲するな』は、執着から離れ、区別をするなという意味と解釈されています。

誰も傷つけず、誰も悩まさず、血縁などの差別も区別もせず、平等に接し、犀の角のようにひたすら真っ直ぐに仏道に励むことが大切だとされています。



涅槃図に描かれている霊獣『迦陵頻伽』『鳳凰』『麒麟』『犀』は、いずれも争いを好まず、平和を象徴するものばかりです。

世界中から争いが無くなり、傷つく方や悩み苦しむ方が少なくなるよう願います。



《猫入り涅槃図○御開帳》

開帳期間・3月25日まで

拝観時間・午前9時〜午後5時まで

拝観場所・清瀧寺本堂

駐車場・約20台

写真撮影・フラッシュ無しで可。

御朱印・猫の絵が入った限定御朱印


《注意事項》

土日の午前中は、法要のため拝観が難しくなります。

どうぞご了承くださいませm(_ _)m

お時間があれば、涅槃図の絵解き(説明・解説)を行なっております。

また、拝観料はいただいておりませんので、お気軽に御参拝くださいませ(^人^)