始まりは山道△ | 花咲く祈りの寺☆清瀧寺

花咲く祈りの寺☆清瀧寺

山号を雲光山、院号を華蔵院、寺号を清瀧寺といいます。
平安時代、大同2年(807)の創建と伝えられています。
茨城県南部守谷市、鬼怒川のほとりに建ちます。
境内は四季折々様々な花が咲き乱れる、総合霊場が特徴の寺院で『花咲く祈りの寺』です。

おはようございます☆



本日も猛暑の予報が出ておりますので、どうぞ体調管理などお気をつけくださいませ☆

また連日の酷暑にもかかわらず、お参りいただき感謝しておりますm(__)m



本日は、御開帳中の『熊野観心十界曼荼羅』『十王図』から『あの世の始まり』について説明させていただきます。



仏教では、亡くなるとあの世の旅、冥土の旅が始まるとされています。


亡くなって最初に通るのが『死出の山・死天山(してんざん)』という山道だそうです。


針の山に変化した死天山・死出の山
熊野観心十界曼荼羅より



死後、魂は体から離れて上へ昇ってゆくとも言われています。

幽体離脱などもそうですね。


先人たちは、魂が上がっていく様子を山登りに例えたようです。



死天山・死出の山は、善人には普通の山道ですが、悪人が通るとたにまち『針の山・剣山』に変化するとも言われています。



地域によりますが、葬儀の際に、草鞋にお餅などをベッタリと付け、棺に入れる風習があります。


これは、もし死出の山が針の山となってしまっても痛くないように。

また急な山道でも滑らないようにという願いからだそうです。



針の山に変化してしまうと、鬼が現れ追いかけてきます。
本物の鬼による『鬼ごっこ』ですね~

十王図・初七日・秦広王(しんこうおう)

初七日では、仏教の五戒

(不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不飲酒)について審議します。


秦広王の右上には本地仏であるお不動さまの姿が描かれ、下段には針の山と、あの世に導く三体の鬼が描かれています。


3体の鬼は、死の間際に三魂を縛り、あの世に導く存在とされています。


①体から魂(心)を抜く『奪魂鬼』
(だっこんき)


②生命活動を止め、精気を奪う『奪精鬼』(だっせいき・ばっしょうき)

荼枳尼天(だきにてん)と同一視されることもあります。


③体を縛り腐敗させる『縛魄鬼』

(ばくはくき・ばっぱくき)



また、死出の山・死天山には2匹のあの世の鳥『無常鳥(むじょうちょう)』と『抜目鳥(ばくもくちょう)』がいます。


『無常鳥』は『別都頓宜寿(ほととぎす)』と鳴くのでホトトギスとされ『抜目鳥』は『阿和薩加(あわさか)』と鳴きカラスとされています。


ホトトギスもカラスも古くからあの世とこの世を往き来する鳥と伝わります。


地獄絵めぐりについてはこちら↙️