三島由紀夫の未公開録音テープ | 月刊誌『祖国と青年』応援ブログ

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青木聖子とその仲間たちが、『祖国と青年』や日本協議会・日本青年協議会の活動を紹介したり、日々考えたことを綴ったりします!
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 今日、三島由紀夫の未発表の録音テープがTBSで発見された、というニュースが流れていました。自決する9カ月前、すなわち昭和45年2月にイギリスの翻訳家のインタビューに答えたもので、そういう事実があったこと自体、知られていなかったようです。

 

 録音の長さは1時間20分ほどで、メディアがその一部を紹介していましたが、その多くは三島由紀夫が自分の文学の欠点について語っていた部分を取り上げていました。

 

 その中で異色を放っていたのがNHKで、三島由紀夫が憲法について語っているところを紹介していました。以下、音声を拾ってみますと――。

 

「理想は理想で僕は立派だと思う。憲法9条というのが全部いけないと言っているんじゃないんです。人類が戦争をしないというのは立派なことです。第2項がいけない。第2項はとにかく念押しの規定をしているんです。アメリカ占領軍がね。念押ししてきているのを、日本の変な学者がそれを逆解釈して自衛隊を認めているわけでしょ。そういうようなことをやって日本人はごまかしごまかし生きてきた」

 

 三島さんは、「9条2項がいけない」というのは当然のことながら、9条2項をそのままにして自衛隊を認めるという「ごまかし」を放置し続けてきた日本人の精神のあり様を問題にされているのですね。

 

 今の私たちにも大きく突きつけられる問題提起だと思います。