男系継承の神話的裏付け | 月刊誌『祖国と青年』応援ブログ

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青木聖子とその仲間たちが、『祖国と青年』や日本協議会・日本青年協議会の活動を紹介したり、日々考えたことを綴ったりします!
(日本協議会・日本青年協議会の公式見解ではありません。)

 今年は古事記編纂1300年ですね!


 古事記といえば、下関の赤間神宮の神職・青田國男さんが出されている「眞情」という雑誌に「古事記問答」というコーナーがあって、「寅男」と「珠子」の問答という形で古事記を読み進めていくのですが、天孫降臨のくだりでこんなやりとりがあったのを思い起しました(同誌83号)。


 古事記の内容にある程度通じていないとちょっと難しいかもしれませんが、大事な指摘だと思いましたので、そのまま引用してみます。



 珠子 いよいよ天孫降臨のための地均しの段ですね。最初に降臨を命ぜられたのは皇孫ではなくて皇子の天忍穂耳命だつたといふことですね。確か高天原のウケヒの神事で天照大御神の珠から生まれたのではなかつたですか。


 寅男 さうですね。須佐之男命が天照大御神から受け取られた珠を噛み砕いて吹き棄てた狭霧の中から最初にお生まれになつた神です。この後で登場する使者の天菩比命もやはり同じように天照大御神の珠から天忍穂耳命に次いで生まれた神でした。この時に五男三女が生まれましたが、天照大御神は「物実我が物に因りて成りませり。故れ自ら吾が子なり」と詔り別けられました。つまり、天照大御神の御魂をこの時に宿したのは男神であつて女神ではなかつたのです。その意味で実質的な皇統は天忍穂耳命から始まると言へると思ひます。爾来最初の女帝である推古天皇が登場されるまでは男系・男帝の皇統が続きました。ここにこそ皇統が男系でなければならない神話的裏付けがあるやうに思ひます。



「女系天皇を認めるべきだ」という議論の中に、「そもそも皇祖・天照大御神は女性ではないか」という人がいますが、それに対してこういう神話的な反論があったのか! と目を見開かされる思いでした。


 最初に地上に降臨されたのは、天照大御神の御魂を宿した男神・天忍穂耳命であって、ここにこそ皇統の起源がある、というわけですね。


 うーん、神話は深い。私も勉強しなくっちゃ。