グンマは「Gunma」?それとも「Gumma」? | 伊勢崎あずまの塾 精鋭みどり塾

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こんばんは。みどり塾です。

 

ローマ字表記のルール70年ぶり改定へ 「グンマ」の表記は「Gumma?」それとも「Gunma」?(群馬テレビ) - Yahoo!ニュース

 

我が国のローマ字表記には

「訓令式」と「ヘボン式」

の2種類ありますね。

 

記事にある例として

「群馬」や「前橋」は

・訓令式→ Gunma Maebasi

・ヘボン式→ Gumma Maebashi

と違いがあるわけです。

 

 

「地名や駅名、パスポートなどの表記は

ヘボン式が広く浸透しています。 

国の文化審議会では、教育現場での

混乱などを踏まえヘボン式が広く浸透する

実態に合わせる形でおよそ70年ぶりに

ルールを見直す方針です」

 

...なるほど。

まぁ確かに授業で教えるときも

「Gumma」「Maebashi」かなぁ。

 

あ、でも群馬については

「Gunma」で教えているときも...。

確かに混乱してる気がするのぅ。

 

 

アメリカの宣教師であるヘボンが

初の和英辞典「和英語林集成」で

表わした表記法がヘボン式。

「子音を英語風、母音をイタリア語風」

に書き表しているのが特徴。

 

一方でヘボン式は、タ行が

「ta・chi・tsu・te・to」

となるなど、発音に忠実なあまり

規則性を犠牲にしているため

物理学者の田中館愛橘が

「ta・ti・tu・te・to」

と表記する日本式を提言しました。

 

そこで1937年「内閣訓令」により

ヘボン式と日本式の統一が図られ

現在の訓令式ができたのです。

 

ただし統一とはいうものの実情は

日本式をより取り入れた形のため

ヘボン式学習派からの批判も多く

結局、統一は現在に至るまで

成されていません。

 

訓令式は

「一般の社会生活における

国語表記の目安・よりどころ」

という観点から

「一般に国語を書き表わす」

(国語でローマ字を指導する)

場合に従うと定められています。

 

つまり「英語」表記上は

訓令式・ヘボン式どちらでもいい。

 

そもそも一般的には

「訓令式?ヘボン式?

そんなん、どっちだっていいよ!」

ってなもんでしょう。

 

 

ちなみにワイの住んでいる

「太田市」ですが

ヘボン式の場合は「Ota」。

しかし「Ohta」も見られますね。

 

これはヘボン式、訓令式の違い

とは無関係で

(訓令式の場合、長音の上に

「^」をつけて表わす)

「誰に読ませるためなのか」

によるのです。

 

日本人であれば

「Ota」=太田、という知識がある。

しかし外国人の場合、

「オオタ」なのか「オタ」なのか

わかりませんよね。

 

じゃ「Oota」とすれば?

となると、英語表記上これは

「ウータ」と勘違いされてしまう。

 

また「佐藤」なども同様で

「Satou」とそのまま書くと

「サトゥー」と読まれてしまう。

だから「Outa」も紛らわしい。

 

よって「Ohta」と書けば

「オタではなくウータでもなく

オオタ、オータだな?」

と読みやすくなるワケです。

 

 

...ということで

仮にヘボン式に統一すると

ルールを見直しても

長音表記については

結局、2種類存在してしまうと。

 

なかなか難しいですねぇ。